敬語
年末の挨拶の一言
電話・訪問の帰り際・年内最後の出社日の言い方
年末の挨拶を口頭で伝えるときは、「今年のお礼」「来年のお願い」「良いお年を」の三つを短くつなぐだけで形になります。取引先に使える一言は「本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。」。長い挨拶は要らず、用件が終わったあとに一言添えるのが基本です。年末の挨拶回り(時期・アポ・手土産)は年末の挨拶回り、仕事納めの日の朝礼や納会の挨拶は仕事納めの挨拶にあるので、このページでは電話・打ち合わせの帰り際・年内最後の出社日に口で言う一言を、相手別に並べました。
結論
年末の口頭の挨拶は、その相手と年内に会う・話すのが最後になるときに、用件のあとに添える短い言葉です。中身は①今年のお礼(本年もお世話になりました)②来年のお願い(来年もよろしくお願いいたします)③別れの言葉(良いお年をお迎えください)の三つで、相手との関係に合わせて丁寧さを変えます。
口頭の年末の挨拶は「三つの言葉」でできている
メールと違い、口頭では書き出しも署名もありません。用件が済んだあと、別れる直前に、次の三つを順番に言えば挨拶になります。
| 順番 | 言うこと | 取引先への言い方 |
|---|---|---|
| ① | 今年のお礼 | 本年も大変お世話になりました |
| ② | 来年のお願い | 来年もどうぞよろしくお願いいたします |
| ③ | 別れの言葉 | 良いお年をお迎えください |
急いでいるときは①と③だけでも構いません。それぞれの言葉の詳しい使い方は「本年もお世話になりました」の言い換え、「来年もよろしくお願いいたします」の言い換え、「良いお年を」の使い方にまとめています。
Point
口頭の挨拶は、用件のあとに短く。年末は相手も忙しいので、挨拶のために話を長引かせないことも気づかいの一つです。
場面ごとの言い方と、言わないほうがよいとき
| 場面 | 言い方のポイント | 言わないほうがよいとき |
|---|---|---|
| 取引先との電話の切り際 | 用件の確認のあとに一言 | 相手が急いでいる・ほかの電話が鳴っている |
| 打ち合わせ・訪問の帰り際 | 席を立つ前か、見送りの場で | 年内にもう一度会う予定がある |
| オンライン会議の終わり | 退出する前に全体へ一言 | 次の議題が詰まっている |
| 年内最後の出社日に帰るとき(社内) | 上司・近くの席の人に | 相手が電話中・会議中(あとで声をかける) |
| 自分が先に休みに入るとき(社内) | お礼の前に休みに入ることを伝える | ― |
| 来客を見送るとき | エレベーターや玄関で | 相手がほかの人と話している |
注意
相手が電話中・会議中のときは、無理に割り込まず、あとで声をかけるか、短いメール・チャットで伝えます。言いそびれたときの文面はこのページの下のほうにあります。
相手別の一言(丁寧さの段階つき)
| 言い方 | 丁寧さ | 使いやすい相手 |
|---|---|---|
| 本年中は大変お世話になりました。来年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。どうぞ良いお年をお迎えください | 最も改まった言い方 | 取引先の役職者・お客様 |
| 本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください | 改まった言い方 | 取引先の担当者 |
| 今年も一年、大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします | 丁寧 | 社内の上司・他部署の方 |
| 今年もいろいろとありがとうございました。良いお年を | 標準 | 社内の先輩・同僚 |
| 今年もありがとう。良いお年を | くだけた言い方 | 後輩・親しい同僚 |
上司から部下に言うときも、「今年も一年ありがとう。来年もよろしく」と、お礼から入ると気持ちよく伝わります。
場面別の一言(口頭)
取引先との電話の切り際
それでは、資料は◯日までにお送りいたします。
年内のお電話はこれが最後になるかと思います。本年も大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
失礼いたします。
打ち合わせ・訪問の帰り際(取引先)
本日はお忙しいところ、お時間をいただきありがとうございました。
年内にお目にかかるのは今日が最後になるかと存じます。本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。どうぞ良いお年をお迎えください。
来客を見送るとき
本日はお越しいただき、ありがとうございました。
本年も大変お世話になりました。寒いので、どうぞお気をつけてお帰りください。
良いお年をお迎えください。
オンライン会議の終わり
本日はありがとうございました。
この会議が年内最後になりますので、一言だけ。皆さま、本年も大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。
年内最後の出社日に、上司に声をかけて帰る
部長、お先に失礼します。
今年も一年、大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
自分が先に休みに入るとき(社内)
明日からお休みをいただきます。◯◯の件は△△さんに引き継いでありますので、何かあればそちらにお願いします。
今年もいろいろとありがとうございました。来年もよろしくお願いします。
良いお年を。
同僚・後輩に
今年もありがとう、本当に助かりました。
来年もよろしく。良いお年を。
注意
年内最後の出社日が退職の最終日にあたる場合は、年末の挨拶ではなく退職の挨拶になります。言い方は退職の挨拶の例文を見てください。「お疲れさまです」「ご苦労さまです」の使い分けは「お疲れ様」と「ご苦労様」の違いにあります。
口頭で言いそびれたときに送る短いメール
相手が不在だった、電話がつながらなかったなど、口頭で挨拶できなかったときは、短いメールやチャットで補います。用件が無ければ、三つの言葉に一言添えるだけで十分です。
訪問した日に相手が不在だった(取引先)
件名:本日のお礼(株式会社△△ □□)
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日、年末のご挨拶に伺いましたが、ご不在でしたので、メールにて失礼いたします。
本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
電話がつながらなかった(取引先)
件名:年内最後のご連絡(株式会社△△ □□)
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先ほどお電話いたしましたが、お話しできませんでしたので、メールにてご挨拶申し上げます。
本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
先に休みに入り、上司に直接言えなかった(社内)
件名:年内最終日のご挨拶
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
本日は部長が外出中でしたので、メールにて失礼いたします。
明日から休暇をいただきます。◯◯の件は△△さんに引き継いでおります。
今年も一年、大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。
よくある間違い
| 言いがちな言い方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| (取引先に)じゃあ良いお年を! | 略した形なので、目上の相手には軽く聞こえることがある | どうぞ良いお年をお迎えください |
| (上司に)ご苦労さまでした、良いお年を | 「ご苦労さま」は目上には使わないほうがよいと考える人もいる | お疲れさまでした。良いお年をお迎えください |
| (電話で)挨拶から先に長く話す | 相手の時間を取り、用件が後回しになる | 用件を済ませてから最後に一言 |
| (翌週も会う相手に)本年もお世話になりました | まだ年内に会うので、言葉が早すぎる | 最後に会うときまで取っておく |
| (自分が先に休むのに)お先に、良いお年を | 休みに入ることや、急ぎの件の引き継ぎ先が伝わらない | 明日からお休みをいただきます。◯◯の件は△△さんにお願いしてあります。良いお年を |
年末の挨拶を言われたときの返し方
言われたら「こちらこそ」で受けて、同じ三つの言葉を返します。全部を返さなくても、お礼と「良いお年を」があれば十分です。
| 相手 | 返し方 |
|---|---|
| 取引先・お客様 | こちらこそ、本年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。◯◯様も良いお年をお迎えください。 |
| 上司 | こちらこそ、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。 |
| 同僚・後輩 | こちらこそありがとう。良いお年を。 |
この記事の要点
- 口頭の年末の挨拶は「今年のお礼」「来年のお願い」「良いお年を」の三つ。
- 用件を済ませてから、最後に短く添える。挨拶で話を長引かせない。
- 取引先には「本年も大変お世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」。
- 社内で先に休みに入るときは、休みに入ることと引き継ぎ先を先に伝える。
- 言いそびれたら短いメール・チャットで補う。
FAQ
よくある質問
「本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください」の三つを短くつなげば十分です。社内の同僚なら「今年もいろいろとありがとうございました。良いお年を」でも構いません。
用件が済んだあと、電話を切る直前に一言添えます。挨拶から先に長く話すと相手の時間を取るので、最後に短くまとめます。
電話が終わるのを待てるなら待ち、待てないときは短いメールやチャットで「本日はメールにて失礼いたします」と前置きして挨拶します。
「明日からお休みをいただきます」と休みに入ることを伝え、急ぎの件の引き継ぎ先を一言添えてから、今年のお礼と「良いお年を」を言います。
「こちらこそ、本年は大変お世話になりました。良いお年をお迎えください」と、「こちらこそ」で受けて同じ言葉を返します。