社内文書
目標設定シートの書き方と例文
職種別の目標と数字にしにくい仕事
目標設定シートの目標は、何を、いつまでに、どの状態まで、どうやっての四つが入っていれば、期末に振り返れる形になります。見本を一つ挙げると、「◯月末までに、◯◯の作業手順書を作り、チームの誰でも◯◯の作業ができる状態にする。そのために月に一度、手順書の見直しを行う」。「◯◯を頑張る」「◯◯を意識する」だけでは、期末にできたかどうかを判断できません。なお、目標の数、評価期間、目標と評価の結び付け方、シートの様式は会社によって違います。自社の評価制度の資料や上司の指示を先に確認してください。
結論
目標は①何を(テーマ) ②いつまでに(期限) ③どの状態まで(達成の基準) ④どうやって(行動計画)の四点で書きます。達成の基準は、数で表せるものは数で、表せないものは「どんな状態になっていればできたと言えるか」で書き、上司と期のはじめにすり合わせておきます。
目標設定シートに書く項目
| 項目 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 目標(テーマ) | 何に取り組むか | ◯◯の問い合わせ対応の時間を短くする |
| 期限 | いつまでに | ◯月末まで/今期末まで |
| 達成の基準 | どの状態ならできたと言えるか | よくある質問の回答集を作り、チームで使っている状態 |
| 行動計画 | そのために何をするか | 問い合わせ内容を毎週記録し、月に一度回答集を更新する |
| 会社・部署の目標とのつながり | 上の目標のどこに当たるか | 部署の「顧客対応の質を上げる」に対応 |
| 必要な支援 | 上司や他部署に頼みたいこと | 回答の正確さを◯◯さんに確認してもらう |
Point
目標の立て方には「SMART」などの考え方がありますが、会社が指定する書き方があればそちらが優先です。目標をいくつ立てるか、どの程度の難しさにするか、会社の目標とどう結び付けるかは、評価制度によって違います。迷ったら、書き始める前に上司に「今期は何を期待されているか」を聞くのが近道です。
期のはじめに上司と話す場の使い方は1on1で話すことにまとめています。
目標設定シートのテンプレート(コピーして使える形)
【目標】
◯◯を、◯◯の状態にする。
【期限】
◯月◯日まで
【達成の基準】
・◯◯ができている(確かめ方:◯◯)
・◯◯が◯件以上/◯◯以内
【行動計画】
・◯月までに:◯◯
・◯月までに:◯◯
・毎週/毎月:◯◯
【部署の目標とのつながり】
◯◯
【上司・他部署にお願いしたいこと】
◯◯
注意
行動計画は期の途中に区切り(中間の確認点)を入れておくと、遅れに早く気づけます。区切りの考え方はマイルストーンの意味も参考にしてください。
職種別の目標 例文
営業
今期末までに、新規の取引先を◯社増やす。そのために、展示会や紹介で知り合った見込み客へ一週間以内に連絡し、月に◯件以上の新規訪問を行う。
事務・総務
◯月末までに、備品の発注手順を見直し、発注から納品までの手間を減らす。達成の基準は、新しい手順書を部内で使い始めていること。そのために、現在の手順を書き出し、重複している確認作業を洗い出す。
エンジニア・技術職
今期末までに、担当システムの◯◯の処理にかかる時間を短くする。達成の基準は、改善前と後の処理時間を測って比べ、短くなったことを確認できていること。そのために、まず処理時間を測る仕組みを◯月までに用意する。
販売・接客
今期中に、新人スタッフが一人でレジと商品案内をできるようにする。達成の基準は、店長が確認表で一通りできると判断していること。そのために、よくある質問の一覧を作り、週に一度一緒に練習する。
人事・採用
今期末までに、採用面接の評価の付け方をそろえる。達成の基準は、面接官向けの評価の手引きを作り、全員に説明を終えていること。そのために、◯月までに現在の評価のばらつきを面接官から聞き取る。
管理職・チームリーダー
今期中に、チームの業務を特定の人に頼らずに回せる状態にする。達成の基準は、主な業務それぞれに担当できる人が二人以上いること。そのために、業務の一覧を作り、月に一度、担当を入れ替えて経験を積んでもらう。
新人・入社一年目
◯月までに、◯◯の業務を先輩の確認なしで進められるようになる。達成の基準は、上司・先輩から「一人で任せられる」と判断してもらえていること。そのために、教わったことを手順書にまとめ、分からないことはその日のうちに質問する。
数字にしにくい仕事の目標の立て方
事務・総務・管理部門など、売上のような数字が無い仕事でも、目標は立てられます。次の三つのどれかで「できた状態」を書きます。
| 考え方 | 目標の例 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 成果物を作る | ◯◯の手順書を作り、チームで使える状態にする | 手順書があり、実際に使われている |
| 手間・ミスを減らす | ◯◯の差し戻しを減らす | 期のはじめと終わりで件数を比べる |
| できる人を増やす | ◯◯の作業をできる人を増やす | 担当できる人の名前を一覧にする |
| 期限を守る | ◯◯の締め作業を毎月期限内に終える | 毎月の完了日を記録する |
| 周りの声で確かめる | ◯◯の問い合わせ対応を分かりやすくする | 依頼した部署に分かりやすくなったか聞く |
注意
数で表すときは、期のはじめの状態を記録しておくことが大切です。比べる元が無いと、期末に「減った」「増えた」と言えません。
避けたい書き方
| 避けたい書き方 | 理由 | 書き換え例 |
|---|---|---|
| ◯◯を頑張る | できたかどうか判断できない | ◯月までに◯◯を◯◯の状態にする |
| ◯◯を意識する | 行動が分からない | ◯◯の前に必ず◯◯を確認する |
| スキルアップする | 何のスキルか分からない | ◯◯の資格の試験を◯月に受ける |
| ミスをゼロにする | 一度のミスで達成できなくなる | ◯◯の確認手順を作り、毎回使う |
| 目標が多すぎる | 一つ一つに手が回らない | 会社の指定の数に合わせ、重要なものから選ぶ |
- 期限が書いてあるか
- 期末にできた・できなかったを判断できるか
- 行動計画が具体的か
- 部署の目標とつながっているか
- 自分の力で進められる範囲の目標か
- 上司と達成の基準をすり合わせたか
目標を相談する・提出した後の連絡
目標の案を上司に相談するとき
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
今期の目標設定シートの案を作成しました。
特に◯◯の目標について、達成の基準をこの形にしてよいかご確認いただけますでしょうか。
◯日までに提出が必要なため、◯日までにご意見をいただけますと幸いです。
提出が遅れたときのお詫び
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
目標設定シートの提出が遅れており、申し訳ございません。
◯◯の目標の基準で迷っており、明日の午前中に一度ご相談させてください。
相談の後、その日のうちに提出いたします。
期末の自己評価は人事評価の自己評価の書き方と例文、新年の挨拶や社内報で目標を述べる場合は新年の抱負の例文を参考にしてください。
この記事の要点
- 目標は何を・いつまでに・どの状態まで・どうやってで書く。
- 期末にできた・できなかったを判断できる書き方にする。
- 数字にしにくい仕事は成果物・手間やミス・できる人の数で基準を作る。
- 期のはじめの状態を記録しておく。
- 目標の数・期間・様式は会社の決まりに従う。
FAQ
よくある質問
会社や部署で決まっていることが多いので、まず評価制度の資料や上司の指示を確認してください。決まりが無い場合も、多すぎると一つ一つに手が回らなくなるため、重要なものから選ぶのが無難です。
どの程度の難しさを求めるかは、会社の評価制度や上司の期待によって違います。迷ったら、期のはじめに上司と「どの状態ならできたと言えるか」をすり合わせてください。
成果物を作る、手間やミスを減らす、できる人を増やす、期限を守る、といった形で「できた状態」を書けば目標になります。数で表す場合は、期のはじめの状態を記録しておきます。
変わった時点で上司に相談します。目標を途中で見直せるかどうか、その手続きは会社の決まりによるので、上司や人事に確認してください。
期のはじめに書いた目標に対して、期末に結果と取り組みを書くのが自己評価です。目標の書き方があいまいだと、自己評価も書きにくくなります。自己評価の書き方は「人事評価の自己評価の書き方と例文」にまとめています。