マナー
取引先の葬儀に参列するマナー
通夜・告別式・代理で行くとき
取引先の葬儀に会社として参列するときは、先方の案内(日時・場所・宗教・家族葬かどうか・香典や供花の辞退)を確かめてから、社内で誰が行くか、香典・供花・弔電をどうするかを決めます。当日は受付で「このたびはご愁傷さまでございます。株式会社◯◯の◯◯と申します。」と短く述べ、会社名と氏名を記帳します。会場では仕事の話をしないのが基本です。通夜と告別式のどちらに行くか、服装や焼香の作法は、地域・宗教・会社の方針で違うので、上司や総務に確認しながら進めてください。香典袋の書き方は香典の会社名の書き方、供花は会社からの供花の手配にまとめています。
結論
会社として参列するとは、個人のお付き合いではなく、会社を代表して弔意を示すことです。誰が行くか(社長・担当役員・担当者)、香典や供花を会社名義で出すかは、故人と会社の関係、会社の慶弔の規程、先方の意向で決まります。家族葬で参列を辞退すると案内があった場合は、参列を控えるのが一般的です。
訃報を受けてから参列までの順番
| 順番 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 情報を確かめる | 故人の名前と続柄、日時・場所、宗教、喪主、家族葬かどうか、香典・供花の辞退の有無 | 先方の担当者や案内状で確認する。分からない点を遺族に直接何度も聞かない |
| 2. 社内で報告する | 上司・総務に伝える | 社内への流し方は訃報の社内通知を参考に |
| 3. 会社の対応を決める | 誰が参列するか、香典・供花・弔電を出すか | 会社の慶弔規程と、これまでのお付き合いの深さで決める |
| 4. 参列できない場合 | 弔電を手配する、代理を立てる | 弔電は弔電の文例を参照 |
| 5. 当日 | 受付でお悔やみ→香典→記帳→焼香(献花) | 会場では仕事の話をしない |
| 6. 参列後 | 上司に報告する | 誰に会ったか、受け取ったもの(会葬礼状など)を伝える |
Point
通夜と告別式のどちらに行くかは、地域や会社の考え方で違います。仕事の関係では、日中の告別式に出にくいため通夜に参列する人も多いとされます。両方に出る必要があるか、どちらかでよいかは、上司と決めておきます。
場面別の言葉 例文
受付で(自分が会社として参列する)
このたびはご愁傷さまでございます。株式会社◯◯の◯◯と申します。心ばかりですが、お供えください。
香典を袱紗から出し、相手から表書きが読める向きにして両手で渡します。記帳では、会社名と氏名をはっきり書きます。名刺を受付に差し出す場合もあるので、名刺を持っていきます。
受付で(上司の代理で参列する)
このたびはご愁傷さまでございます。株式会社◯◯ 代表取締役の◯◯◯◯が伺うべきところ、都合がつかず、代理で参りました。◯◯部の◯◯と申します。◯◯より預かってまいりました。
代理の記帳は、上司の会社名と氏名を書き、その横に小さく「代」と書くのが一般的とされます。自分の名前も書くかどうか、名刺をどう出すかは会社や地域で違うので、出かける前に上司か総務に確かめておきます。
遺族(取引先の担当者)に会ったとき
このたびは、心よりお悔やみ申し上げます。どうかご無理をなさいませんよう。
遺族は多くの人の応対をしています。声をかけるのは短く、相手が話したそうなら聞き役に回ります。「お仕事のほうは、こちらで調整いたしますので、どうかご心配なく。」と添えるのは、相手が仕事を気にしている様子のときだけにします。
取引先の社員(顔見知り)に会場で声をかけられたとき
このたびは、皆さまさぞお力落としのことと存じます。◯◯様には、本当にお世話になりました。
名刺交換や仕事の打ち合わせは、会場では始めません。必要な連絡は、後日あらためて電話やメールで行います。
帰社後、上司に報告するとき(口頭)
◯◯様の通夜に参列してまいりました。受付で香典をお渡しし、会社名で記帳しています。喪主の◯◯様にもご挨拶ができました。会葬礼状をお預かりしていますので、お渡しします。
注意
受付や会場で使うお悔やみの言葉は、お悔やみの言葉 例文(仕事)に立場別にまとめています。
避けたい言葉・話題
| 避けたいもの | 例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 仕事の話・商談 | 今後のお取引の話、担当の引き継ぎの相談 | 後日、落ち着いてから連絡する |
| 死因を尋ねる | ご病気だったのですか、急だったのですか | 遺族から話があれば聞くだけにする |
| 重ね言葉 | 重ね重ね、たびたび、くれぐれも | 「心より」「どうか」に言い換える |
| 直接的な表現 | 死ぬ、生きていたころ | 「ご逝去」「ご生前」 |
| 励ましのつもりの言葉 | 頑張ってください、元気を出してください | 「どうかご無理をなさいませんよう」 |
| 宗教に関わる言葉 | ご冥福、成仏 | 宗教が分からなければ使わない |
知り合いと会っても、会場で大きな声で話したり、笑ったりしないようにします。どの言葉を避けるかは宗教や地域で考え方が違うこともあるので、迷えば短いお悔やみの言葉だけにします。
当日のマナー(服装・持ち物・受付・焼香・席)
- 服装:告別式は喪服が基本です。通夜は、急いで駆けつける場合に黒や濃紺のダークスーツなどの略喪服でもよいとされることがあります。ネクタイ・靴・靴下は黒、光る飾りは外します。会社や地域の考え方に合わせ、迷えば喪服にします。職場から直行するときに備え、黒のネクタイを置いておく人もいます
- 持ち物:香典(袱紗に包む)、名刺、数珠(仏式の場合。宗教や本人の考えで持たないこともある)、ハンカチ
- 受付:コートは会場に入る前に脱ぎます。一礼してお悔やみを述べ、香典を渡し、記帳します。香典を辞退すると案内があれば持参しません
- 焼香・献花:焼香の回数や作法は宗派で違います。前の人や係の案内に合わせれば問題ありません。キリスト教式では献花、神式では玉串を供えるなど、形が違うこともあります
- 席:係の案内に従います。案内がなければ、遺族や親族の席を避けて、後方の空いている席に座ります
- 通夜の後の食事の席:勧められたら少し口をつけ、長居せずに失礼するのが一般的とされます
- 携帯電話:会場に入る前に音が鳴らないようにします
注意
家族葬で参列や香典を辞退すると案内があった場合は、その意向に従います。それでも会社として何かしたいときは、弔電を送ってよいかを先方に確認します。香典袋の書き方は香典の会社名の書き方、服装の考え方は式典の服装にあります。宗派・式場・会社の規程で違うことは、上司や総務に確認してください。
この記事の要点
- まず日時・場所・宗教・家族葬かどうか・辞退の有無を確かめ、社内で誰が行くか、香典・供花・弔電を決める。
- 受付では「このたびはご愁傷さまでございます。株式会社◯◯の◯◯と申します」と短く。
- 代理の記帳は上司の会社名・氏名の横に「代」が一般的とされる。会社の決まりも確認する。
- 会場では仕事の話・名刺交換・死因の質問をしない。
- 焼香の作法は宗派で違うので、前の人や係の案内に合わせる。
FAQ
よくある質問
故人と会社の関係、これまでのお付き合いの深さ、会社の慶弔規程で決まります。取引先の社長や会長が亡くなった場合は自社の役員が、担当者の家族の場合は担当者や上司が参列することがあります。上司や総務と相談して決めてください。
地域や会社の考え方で違います。仕事の関係では、日中の告別式に出にくいため通夜に参列する人も多いとされます。両方に出るか、どちらかでよいかは上司と決めておきます。
上司の会社名と氏名を書き、その横に小さく「代」と書くのが一般的とされます。受付では「◯◯の代理で参りました」と伝えます。自分の名前も添えるか、名刺をどう出すかは会社や地域で違うので、事前に確認してください。
通夜に急いで駆けつける場合は、ダークスーツなどの略喪服でもよいとされることがあります。ただ考え方は地域や会社で違うので、時間があれば喪服を用意するのが無難です。ネクタイや靴は黒にし、光る飾りは外します。
参列や香典を辞退すると案内があれば、その意向に従い、参列は控えるのが一般的です。会社として弔意を示したい場合は、弔電を送ってよいかを先方の担当者に確認します。