メール
支払い期日の延長をお願いするメール
件名・書く項目・場面別の例文
支払期日の延長をお願いするメールは、期日が来る前、延ばす必要が分かった時点ですぐに送ります。書く項目は①お詫び ②期日に支払えない理由 ③新しい支払日(または分割の予定) ④相手の了承をお願いする一言です。期日を過ぎてから連絡すると、延長のお願いではなく遅延のお詫びになってしまいます。短い例文はこちらです。
「◯月◯日(◯)が支払期日となっております◯◯のご請求について、弊社の資金繰りの都合により、期日までのお支払いが難しい状況となりました。大変申し訳ございませんが、◯月◯日(◯)までお支払いをお待ちいただくことは可能でしょうか。ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。」
すでに期日を過ぎてしまった場合は支払い遅延のお詫びメールを見てください。
結論
支払期日の延長のお願いはお詫び → 対象の請求 → 理由 → 新しい支払日 → 了承のお願いの順に書きます。「いつ払えるか」を日付で書くことが一番大切で、日付のない「少しお待ちください」では相手は予定を立てられません。延長は相手の了承があって初めて成り立つので、返事を待ち、了承を得てからその日に支払います。
件名の付け方
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 期日前に延長をお願いする | ◯月◯日お支払い分の期日延長のお願い(株式会社△△) |
| 請求書番号で特定する | ご請求書(No.◯◯)のお支払期日についてのご相談 |
| 分割での支払いを相談する | ◯◯のお支払い方法についてのご相談 |
| 支払日を訂正する | 【訂正】お支払期日延長のお願い(お支払予定日の誤り) |
Point
件名には、どの請求の話か分かる情報を入れてください。請求書番号・請求月・案件名のいずれかがあれば、相手の経理担当者がすぐに照合できます。
書く項目のチェックリスト
- 期日が来る前に送れるか(過ぎていたらお詫びの形にする)
- 対象の請求(請求書番号・請求月・金額)を書いたか
- 期日に支払えない理由を簡潔に書いたか
- 新しい支払日を日付で書いたか(分割なら各回の日付と金額)
- 延長は相手の了承が必要なので、了承をお願いする書き方になっているか
- 担当者と経理の両方に届く宛先になっているか
- 延長をお願いしてよいか、社内の経理・上司に確認したか(会社の決まりに従う)
新しい支払日を決めるときは、相手の休業日や銀行の営業日も考えておきます。営業日を数えるときは営業日計算ツールが使えます。
場面別の例文
期日前に延長をお願いする(基本形)
件名:◯月◯日お支払い分の期日延長のお願い(株式会社△△)
株式会社◯◯
経理部 ◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月◯日付でご請求いただいた◯◯の代金(ご請求書番号:◯◯、金額:◯円)について、ご相談がございます。
弊社の資金繰りの都合により、◯月◯日(◯)のお支払期日までにお支払いすることが難しい状況となりました。
誠に勝手なお願いで恐縮ですが、お支払いを◯月◯日(◯)までお待ちいただくことは可能でしょうか。
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
お手数ですが、ご了承いただけるかどうか、ご返信いただけますと幸いです。
継続取引先にお願いする
件名:◯月分のお支払期日についてのご相談
株式会社◯◯
◯◯様
いつも大変お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月分のご請求について、お支払いの時期をご相談させてください。
弊社の取引先からの入金が予定より遅れており、◯月◯日(◯)の期日に間に合わない見込みです。
長くお取引いただいている中で、このようなお願いをすることを大変心苦しく思っております。
お支払いを◯月◯日(◯)までお延ばしいただけないでしょうか。
なお、◯月分以降のお支払いは、通常どおりの期日でお支払いいたします。
注意
毎月の取引がある相手には、今回だけの話なのか、次回以降も影響するのかを書いておくと、相手は安心できます。
分割で支払いたいとき
件名:◯◯のお支払い方法についてのご相談
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
ご請求いただいた◯◯の代金(◯円)について、ご相談がございます。
大変申し訳ございませんが、期日に一括でお支払いすることが難しく、以下のとおり分けてお支払いさせていただけないでしょうか。
・◯月◯日(◯):◯円
・◯月◯日(◯):◯円
ご無理を申し上げ、誠に申し訳ございません。ご検討のほどよろしくお願いいたします。
初めての取引先にお願いする
件名:ご請求書(No.◯◯)のお支払期日についてのご相談
株式会社◯◯
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
このたびはお取引いただき、ありがとうございます。
初めてのお取引にもかかわらず大変申し訳ないのですが、ご請求書(No.◯◯)のお支払期日についてご相談がございます。
弊社の支払いは、毎月◯日締め・翌月◯日払いの社内の規程で処理しており、ご指定の◯月◯日(◯)には間に合わない状況です。
お支払いを◯月◯日(◯)とさせていただくことは可能でしょうか。
事前にお伝えしておらず、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
支払いのサイクルが合わないことが原因なら、次回からは発注の時点で支払条件を伝えておくと、同じお願いをせずに済みます。
期日直前で急ぎの相談
件名:【至急】◯月◯日お支払い分についてのご相談
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
直前のご連絡となり、大変申し訳ございません。
明日◯月◯日(◯)が期日の◯◯のお支払いについて、弊社の手続きの遅れにより、期日までのお振込みが難しくなりました。
◯月◯日(◯)には必ずお振込みいたしますので、それまでお待ちいただけないでしょうか。
後ほどお電話でもご連絡いたします。
注意
期日直前なら、メールと電話の両方で伝えます。相手が経理の処理を進めている場合もあるので、メールだけで済ませないほうが安全です。
送った支払予定日を訂正する
件名:【訂正】お支払期日延長のお願い(お支払予定日の誤り)
◯◯様
度々申し訳ございません。株式会社△△の□□です。
先ほどお送りしたメールで、お支払予定日を誤って記載しておりました。
誤:◯月◯日(◯)
正:◯月◯日(◯)
重ねてご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。
受け取る側が小さな会社のときの注意
自社が発注した仕事の代金を、受注した側に待ってもらう場合は、取引の区分によっては法律の問題になりえます。昭和31年法律第120号(現行の題名は「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」)第5条第1項第2号は、委託事業者がしてはならない行為として「製造委託等代金をその支払期日の経過後なお支払わないこと」を挙げ、第6条第1項は、支払期日までに支払わなかった場合に遅延利息を支払わなければならないと定めています(利息の期間と率は、同項と公正取引委員会規則で定められています。e-Gov 法令検索)。
Point
相手にお願いして待ってもらう場合でも、まずこの法律の対象になる取引かどうかを確かめる必要があります。対象になるかは取引の内容と双方の会社の区分によるため、延長をお願いする前に社内の経理・法務の担当部署に確認し、会社の決まりに従ってください。
避けたい言い方
| 避けたい言い方 | 理由 | 言い換え |
|---|---|---|
| もう少しお待ちください | いつ払うのか分からない | ◯月◯日(◯)までお待ちいただけないでしょうか |
| 支払いを延ばします | 相手の了承なく一方的に決めている | お支払いを◯月◯日までお延ばしいただくことは可能でしょうか |
| お支払いさせていただきます(の繰り返し) | 回りくどく、誠意より言い訳に聞こえる | お支払いいたします |
| お金がないので | くだけすぎで、相手を不安にさせる | 弊社の資金繰りの都合により |
| 御社の請求が遅かったので | 相手のせいにしている | 弊社の支払いの手続き上、◯日の処理となります |
支払った後のフォロー
延長を了承してもらったときのお礼
件名:Re:◯月◯日お支払い分の期日延長のお願い
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
お支払期日の延長をご了承いただき、誠にありがとうございます。
◯月◯日(◯)に、必ずお振込みいたします。
このたびはご無理を申し上げ、大変申し訳ございませんでした。
支払いが済んだときの連絡
件名:◯◯のお支払い完了のご連絡
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
本日、◯◯の代金◯円をお振込みいたしました。
このたびはお支払いをお待ちいただき、誠にありがとうございました。
ご確認のほど、よろしくお願いいたします。
約束した日に支払えないことが分かった場合は、その日が来る前に改めて連絡します。二度目の延長は信用に大きく響くので、新しい支払日は確実に守れる日を選びます。
この記事の要点
- 延長のお願いは期日が来る前に、分かった時点ですぐ送る。
- 対象の請求書番号・金額と、新しい支払日を日付で書く。
- 延長は相手の了承が必要。「お待ちいただくことは可能でしょうか」とお願いする。
- 期日直前ならメールと電話の両方で伝える。
- 支払ったら完了の連絡とお礼を送る。
FAQ
よくある質問
延ばす必要が分かった時点で、できるだけ早く連絡します。少なくとも支払期日が来る前に伝えるのが原則です。期日を過ぎてから連絡すると、延長のお願いではなく支払い遅延のお詫びになります。
「弊社の資金繰りの都合により」「取引先からの入金が遅れており」など、簡潔に書けば十分です。詳しい事情を長く書くより、いつ支払えるかを日付で示すほうが相手は安心します。
期日まで余裕があり、相手の返事を待てるならメールで構いません。期日が目前の場合や金額が大きい場合は、電話でも伝えます。了承の返事はメールで残しておくと、後で行き違いが起きません。
誤りではありませんが、支払いは本来こちらがするべきことなので、「お支払いいたします」で十分です。延長のお願いのメールで「させていただく」を重ねると、回りくどく聞こえます。
社内で他に支払う方法がないかを経理・上司と相談し、会社の決まりに従って対応します。分割での支払いを改めて相談する方法もあります。いずれの場合も、期日までに支払えるかどうかの結果を相手に早めに伝えます。