文例
お年賀ののし 表書きと時期
松の内・喪中・郵送のときの書き方
お年賀ののしは、紅白の蝶結びの水引に、上段の表書きは「御年賀」、下段に会社名が基本です。渡せるのは年が明けてから松の内までで、松の内の期間は地域により異なります。松の内を過ぎたら表書きを「寒中御見舞」に変え、相手が喪中ならお祝いの表書きは使いません。
品物に添える短い一言は「新年のご挨拶のしるしに、心ばかりの品をお持ちしました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。」。このページは、のしの書き方と時期の判断に絞っています。挨拶回りで渡す品の選び方や数、受付での渡し方は年始の挨拶の手土産・粗品にまとめています。
結論
のし紙は①水引(紅白の蝶結び) ②表書き(御年賀) ③名入れ(会社名、または会社名と氏名)の三つで決まります。手渡しなら包装の外にかける外のし、配送なら包装の内側にかける内のしにすることもあります。会社として贈答のやり取りに決まりがある場合は、会社の決まりに従います。
お年賀を渡せる時期
| 渡す時期 | 表書き | 補足 |
|---|---|---|
| 年末(年内) | 御歳暮 | 年内に渡すならお年賀ではなくお歳暮として |
| 年明けから松の内まで | 御年賀 | 仕事始めのあとの挨拶回りで渡すことが多い |
| 松の内を過ぎてから立春の前まで | 寒中御見舞 | 目上の相手には「寒中御伺」とする考え方もある |
| 立春を過ぎてから | 余寒御見舞 | 寒さの残るあいだ |
松の内がいつまでかは地域により異なります。相手の地域の慣習が分からないときは、早めに渡すか、のし紙を頼む店に相談してください。相手の仕事始めより前に訪問や配送をすると、受け取ってもらえないことがあるので、相手の休業期間も確かめておきます。
Point
年末にお歳暮を贈った相手に、年始にお年賀も贈るかどうかは会社の慣習によります。前年の記録や社内の前例を確かめてください。お歳暮の表書きや時期は会社のお歳暮の贈り方を見てください。
表書きと名入れの書き方
| 項目 | 書き方 | 使う場面 |
|---|---|---|
| 表書き | 御年賀 | もっとも一般的 |
| 表書き | 御年始 | 「御年賀」と同じく年始の贈り物に |
| 表書き | 寒中御見舞 | 松の内を過ぎてから渡すとき |
| 名入れ | 株式会社△△ | 会社として贈るとき |
| 名入れ | (右に小さく)株式会社△△ (中央に)代表取締役 □□ | 代表者・役員の名前で贈るとき |
| 名入れ | 株式会社△△ 営業部一同 | 部署として贈るとき |
| 名入れ | (右から)上位の人→下位の人の順に氏名を並べる | 少人数の連名で贈るとき |
社名は「株式会社」を略さず、表書きより少し小さめに書きます。連名は人数が多くなると読みにくくなるので、多い場合は「◯◯部一同」とまとめ、全員の名前は別紙に書いて中に入れる形もあります。のし紙はのし紙作成ツールで表書きと名入れを入れて印刷できます。
注意
水引は紅白の蝶結びが一般的です。蝶結びはほどいて結び直せることから、何度あってもよいお祝いに使うとされます。
品物に添える一言(相手別)
取引先の担当者に手渡すとき
新年のご挨拶のしるしに、心ばかりの品をお持ちしました。皆様でどうぞ。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
取引先の役員・目上の相手に
旧年中は格別のお引き立てを賜り、ありがとうございました。
ささやかではございますが、新年のご挨拶のしるしでございます。
本年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
松の内を過ぎて渡すとき
新年のご挨拶が遅くなり、失礼いたしました。
寒さの折のお見舞いのしるしに、心ばかりの品をお持ちしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
喪中の相手に
旧年中は大変お世話になりました。
寒さの折、皆様でお召し上がりいただければと思い、お持ちしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
注意
喪中の相手には「おめでとうございます」を言わず、のしも祝いの表書きを避けます(下の「喪中の相手」の項目を参照)。
配送で贈るときの送り状(カード)
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
旧年中のご厚情に心より御礼申し上げます。
新年のご挨拶のしるしに、心ばかりの品をお送りいたしました。
本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。
送り状メールの件名の付け方
品物を配送する場合は、発送したことをメールで知らせておくと、相手が受け取りの準備をしやすくなります。件名には何の連絡かと自社名を入れます。
| 場面 | 件名の例 |
|---|---|
| 配送で贈ったことを知らせる | 新年のご挨拶と品物発送のお知らせ(株式会社△△) |
| 松の内を過ぎて配送した | 寒中お見舞いの品の発送について(株式会社△△) |
| 訪問できずに受付に預けた | 新年のご挨拶(受付にお品物をお預けしました) |
| 届け先を確認したい | 【ご確認】新年のご挨拶の品のお届け先について |
| 送り先や表書きを誤った | 【お詫び】先日お送りした品物の表書きの誤りについて |
贈る前のチェックリスト
- 相手の会社に贈答を受け取らない決まりがないか(分からなければ担当者に確認するか、贈らない)
- 自社の贈答の決まり(誰の名前で贈るか、承認が要るか)を確認したか
- 渡す日が松の内のうちか(過ぎたら「寒中御見舞」)
- 相手が喪中でないか
- 表書き・名入れの社名と肩書きが正しいか
- 手渡しは外のし、配送は内のしにするか決めたか
- 配送なら、相手の休業期間を避けて届くか
- 渡した相手と品物を記録したか(翌年とお礼への返信に使う)
場面別の例文(メール・件名つき)
初めてお年賀を贈る相手に、配送したことを知らせる
件名:新年のご挨拶と品物発送のお知らせ(株式会社△△)
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
新年あけましておめでとうございます。株式会社△△の□□です。
昨年は◯◯の件で大変お世話になりました。
新年のご挨拶のしるしに、心ばかりの品を本日お送りいたしました。
◯月◯日ごろに届く予定です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
毎年贈っている取引先に
件名:新年のご挨拶(株式会社△△)
株式会社◯◯
◯◯様
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
例年どおり、ささやかではございますが新年のご挨拶の品をお送りいたしました。
皆様でお召し上がりいただければ幸いです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
担当者が不在で受付に預けたとき
件名:新年のご挨拶(受付にお品物をお預けしました)
◯◯様
新年あけましておめでとうございます。株式会社△△の□□です。
本日、新年のご挨拶に伺いましたが、ご不在とのことでしたので、受付の方にお品物をお預けいたしました。
お手すきの際にお受け取りいただければ幸いです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
松の内を過ぎてから贈るとき
件名:寒中お見舞いの品の発送について(株式会社△△)
◯◯様
寒中お見舞い申し上げます。株式会社△△の□□です。
新年のご挨拶が遅れ、大変失礼いたしました。
寒さの折のお見舞いのしるしに、心ばかりの品をお送りいたしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
届け先を急いで確認したいとき
件名:【ご確認】新年のご挨拶の品のお届け先について
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
新年のご挨拶の品をお送りしたく、お届け先を確認させてください。
以前のご住所(◯◯)のままでよろしいでしょうか。
お手数ですが、◯月◯日(◯)までにご返信いただけますと幸いです。
喪中の相手に、品物を贈ったことを知らせるとき
件名:寒中のご挨拶(株式会社△△)
◯◯様
株式会社△△の□□です。
旧年中は大変お世話になりました。
寒さの折、皆様でお召し上がりいただければと思い、ささやかな品をお送りいたしました。
どうぞご無理をなさらず、お体を大切になさってください。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
表書きや名入れを誤ったとき(訂正)
件名:【お詫び】先日お送りした品物の表書きの誤りについて
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
先日お送りした新年のご挨拶の品で、のし紙の貴社名を誤って記載しておりました。
大変失礼いたしました。心よりお詫び申し上げます。
今後はこのようなことのないよう、十分に確認いたします。
注意
名前や社名を誤ったときのお詫びの書き方は名前を間違えたお詫びメールにまとめています。
喪中の相手・避けたい書き方
| 避けたいこと | 理由 | 代わりにすること |
|---|---|---|
| 喪中の相手に「御年賀」の表書き | お祝いの意味になる | 松の内を過ぎてから「寒中御見舞」にするか、品物を控えて挨拶だけにする |
| 喪中の相手に紅白の水引 | お祝いの印になる | 無地の掛け紙(短冊)にするなど、店に用途を伝えて相談する |
| 松の内を過ぎても「御年賀」 | 時期が合わない | 「寒中御見舞」に変える |
| 「株式会社」を「(株)」と略す | 略記は改まった贈り物に合わない | 正式な社名で書く |
| 年内に「御年賀」で渡す | 年が明けていない | 年内は「御歳暮」 |
喪中の相手への年始の挨拶の言葉は喪中の相手への新年の挨拶を参照してください。喪中の相手の扱いは家や地域の考え方で違うこともあるので、迷ったら品物は控え、言葉だけで挨拶するのが無難です。
後日のフォロー
お年賀のお礼が届いたときの返信
件名:Re:お品物のお礼
◯◯様
ご丁寧にご連絡いただき、ありがとうございます。
ささやかな品で恐縮ですが、皆様でお召し上がりいただければ幸いです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
受け取りを辞退されたとき
件名:Re:お品物について
◯◯様
ご連絡いただき、ありがとうございます。
貴社のお決まりを存じ上げず、かえってお気遣いをおかけしてしまい、失礼いたしました。
今後はお言葉でのご挨拶にとどめます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
辞退されたら、理由を詮索せず、すぐに受け入れるのが基本です。品物の返送が必要か、こちらで引き取るかを相手の都合に合わせて決めます。
この記事の要点
- お年賀ののしは紅白の蝶結び・表書き「御年賀」・下に会社名。
- 渡すのは年明けから松の内まで。松の内の期間は地域により異なる。
- 松の内を過ぎたら「寒中御見舞」、年内なら「御歳暮」。
- 喪中の相手には祝いの表書きと紅白の水引を避けるか、品物を控える。
- 配送なら内のしにし、発送したことをメールで知らせる。
FAQ
よくある質問
「御年賀」が一般的で、「御年始」と書くこともあります。水引は紅白の蝶結びで、下段に会社名を書きます。代表者の名前で贈るときは、右に小さく会社名、中央に役職と氏名を書きます。
年が明けてから松の内までに渡します。松の内の期間は地域により異なるので、相手の地域の慣習が分からないときは早めに渡すと無難です。過ぎてしまったら表書きを「寒中御見舞」に変えます。
差し支えありません。配送の場合は包装の内側にのし紙をかける内のしにすることがあり、送り状のカードを添えるか、発送したことをメールで知らせておきます。相手の休業期間に届かないよう、届く日を確かめてください。
「御年賀」の表書きと紅白の水引はお祝いの意味になるため避けます。松の内を過ぎてから「寒中御見舞」として贈るか、品物を控えて言葉だけで挨拶する考え方があります。迷ったら品物は控えるのが無難です。
人数が少なければ、右から役職の上の人の順に氏名を並べます。人数が多い場合は「株式会社△△ ◯◯部一同」とまとめ、必要なら全員の名前を別紙に書いて中に入れます。