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手順

展示会スタッフの教育
マニュアル・声かけ例・NG行動

展示会のブースで成果が分かれるのは、展示物よりもスタッフが同じ方針で動けているかです。営業・技術・応援の社員、派遣のスタッフが混ざると、話す内容も声のかけ方もばらばらになります。このページでは、教育の進め方、そのまま配れるマニュアルの雛形、場面別の声かけ例、ロールプレイ台本をまとめました。ブースの設計と費用は展示会の出展費用と準備を参照してください。

更新: 2026-11-01読了:約9分PRODUCER AGENT 編集部

結論

展示会スタッフの教育は、①出展目的と来てほしい相手 ②自社を一言で言う説明 ③聞き取る質問と記録 ④役割分担 ⑤やってはいけないことを紙一枚のマニュアルにまとめ、会期前に読み合わせとロールプレイを行い、当日は朝礼・昼・終礼で揃え直す流れで進めます。声かけは製品名ではなく、相手の困りごとを問いかける言葉から始めます。

教育の進め方(会期前から会期後まで)

  1. 01

    マニュアルを配る(会期前)

    下の雛形を埋めて全員に配る。応援の社員や派遣のスタッフにも同じものを渡す。

  2. 02

    読み合わせ(会期前)

    責任者が出展目的と来てほしい相手を説明し、自社を一言で言う説明を全員が声に出して言ってみる。

  3. 03

    ロールプレイ(会期前)

    来場者役と説明役に分かれ、呼び込みから名刺交換まで一通り練習する。台本は下にあります。

  4. 04

    ブースで動線の確認(前日・当日の開場前)

    立ち位置、資料とノベルティの置き場所、名刺を保管する場所、デモ機の操作を確認する。

  5. 05

    朝礼・昼の確認・終礼(会期中)

    目標と名刺の状況を見て、声かけの対象や配置を変える。うまくいった言い方を共有する。

  6. 06

    振り返り(会期後)

    名刺のランクとメモの書き方、声かけの反応を振り返り、次回のマニュアルに反映する。

注意

スタッフ全員が集まれないときは、読み合わせだけでもオンラインで行い、ロールプレイは開場前のブースで短く済ませます。

そのまま配れるブースマニュアルの雛形

◯◯展 ブースマニュアル(◯◯株式会社)
■ 出展の目的:◯◯(例:◯◯業界の新規の商談をつくる)
■ 来てほしい相手:◯◯業界の、◯◯を担当している方/決める立場の方
■ 自社を一言で言うと:「◯◯の作業を、◯◯で短くするサービスです」
■ 聞き取る質問:担当業務/今のやり方/困りごと/見直しの時期/検討に関わる人
■ 名刺メモ:課題・時期・ランク(A・B・C)を名刺の裏に書く
■ 役割とシフト:呼び込み◯◯、説明◯◯、記録◯◯、責任者◯◯(休憩は別紙のシフト表)
■ よくある質問と答え:別紙。答えられない質問は「確認してご連絡します」と引き取り、責任者へ
■ やってはいけないこと:座り込み、スマートフォン、スタッフ同士の雑談、飲食、推測での回答
■ 名刺とアンケート:受け取ったらすぐ◯◯(鍵付きの箱など)へ。机の上に置いたままにしない
■ 集合・服装・持ち物:◯時に◯◯集合、服装◯◯、名札・筆記具
■ 緊急時の連絡先:責任者◯◯(携帯◯◯)、会場の事務局◯◯

出展の目的がスタッフに伝わっていないと、名刺の数だけを追う声かけになります。目的と目標の決め方は展示会の出展目的と目標の立て方、服装はセミナー・展示会の服装を参照してください。

役割分担

役割やること向いている人教育で伝えること
呼び込み通路で声をかけ、ブースの中へ案内する人と話すのが苦にならない人、応援の社員、派遣のスタッフ最初の一言と、説明役へのつなぎ方
配布チラシ・ノベルティを渡す応援の社員、派遣のスタッフ渡すときの一言と、渡す相手の範囲
説明デモ・製品説明、課題の聞き取り営業・技術の担当者聞き取る質問と、話を切り上げる言い方
プレゼン・司会ブース内のミニプレゼン、開始の案内話し慣れた担当者、MC開始の呼びかけと時間の管理
記録・受付名刺の受け取り、アンケート、ランクの記入事務・マーケティングの担当者メモの書き方と名刺の保管場所
責任者全体を見て人を動かす、重要な来場者への対応出展の責任者昼の確認で配置を変える判断

注意

シフトは説明役が全員同時に休憩に入らないように組みます。シフト表はスケジュール作成ツールで作れます。人数の考え方はイベントスタッフの人数と配置、ブース内のプレゼンは展示会のブースプレゼンも参考になります。

派遣・外部のスタッフに伝えること

呼び込みや配布を外部のスタッフに頼む場合、製品の細かい説明まで覚えてもらう必要はありません。任せることと、社員に引き継ぐことの境目をはっきり伝えます。

任せること社員に引き継ぐこと
通路での最初の声かけ製品の機能・価格・導入の可否の質問
チラシ・ノベルティの配布既存のお客様・取引先への対応
ブース内への案内競合と比べる質問、契約の条件の話
受付での名刺の受け取りクレームや強い要望への対応

引き継ぐときの言い方も決めておきます。「詳しい者がおりますので、ご案内します」と言って説明役のところへ連れて行き、説明役には来場者の関心を一言で伝えます。

場面別の声かけ例

場面声かけの例ねらい
通路を歩いている人へ「◯◯の作業で、手間がかかっていることはありませんか。」製品名ではなく業務の困りごとで呼び止める
通路を歩いている人へ「◯◯業界の方向けに、◯◯を短くする仕組みをご紹介しています。」誰向けかを先に言い、関係があるか判断してもらう
通路を歩いている人へ「よろしければ、実際の画面をご覧になっていきませんか。1〜2分で終わります。」かかる時間を伝えて入りやすくする
チラシを渡すとき「◯◯の事例をまとめた資料です。よろしければお持ちください。」受け取る理由を一言添える
パネルの前で立ち止まった人へ「どのあたりが気になりましたか。」相手に話してもらう
展示物を見ている人へ「こちらは◯◯の様子です。今お使いの方法と比べてみていただけますか。」自分の業務に当てはめてもらう
資料だけ取って去ろうとする人へ「資料の◯ページに事例があります。ご質問があれば後日でも承ります。」引き止めずに次の接点を残す
説明役が埋まっているとき「ただいま説明中のため、少しお待ちいただけますか。先にこちらの資料をご覧ください。」待たせる間に離れないようにする
プレゼンの開始前「まもなく、こちらで◯◯のご紹介を始めます。立ち見でもご覧いただけます。」開始を知らせて人を集める
既存のお客様が来たとき「いつもお世話になっております。担当の◯◯を呼んでまいります。」担当者につなぐ
担当外の質問を受けたとき「確認して、改めてご連絡いたします。お名刺をいただけますか。」推測で答えず、連絡の約束に変える
名刺交換「詳しい資料をお送りしたいので、お名刺をいただけますか。」名刺をもらう理由を伝える
名刺を持っていない人へ「よろしければ、こちらの用紙にご記入いただけますか。」アンケートで連絡先を残してもらう
話を締めくくるとき「今日お話しした内容を踏まえて、改めてご連絡してもよろしいでしょうか。」次の連絡の了承をもらう
断られたとき「失礼しました。また気になるものがあれば、お気軽にお立ち寄りください。」感じよく引く

Point

「◯◯(製品名)をご存じですか」から始めないでください。 知らない製品名を言われても、来場者は自分に関係があるか判断できません。相手の業務の言葉で問いかけます。通路での呼び込みやチラシ配りに決まりを設けている展示会もあるため、主催者の出展規約を確認してからマニュアルに入れます。朝礼や来場者への挨拶は展示会の挨拶 例文にもあります。

ロールプレイの台本

来場者役と説明役に分かれ、次の3パターンを一通り演じます。来場者役は、話を聞いた側として「入りやすかったか」「押しつけがましくなかったか」を伝えます。

パターン1:関心がある来場者

スタッフ「◯◯の作業で、手間がかかっていることはありませんか。」
来場者「まさに今、◯◯に時間がかかっていて。」
スタッフ「いまはどのように進めていらっしゃいますか。」
来場者「◯◯でまとめています。」
スタッフ「それでしたら、実際の画面をご覧いただけますか。1〜2分で終わります。」
(説明のあと)
スタッフ「詳しい資料をお送りしたいので、お名刺をいただけますか。見直しのご予定はありますか。」

パターン2:資料だけ欲しい来場者

来場者「資料だけもらえますか。」
スタッフ「どうぞお持ちください。どのようなお仕事でお使いになる予定ですか。」
来場者「上司に頼まれて集めているだけで。」
スタッフ「承知しました。上司の方にもお見せいただける詳しい資料をお送りできますので、よろしければお名刺をいただけますか。」

パターン3:答えられない質問をされた

来場者「◯◯のシステムとはつながりますか。」
スタッフ「申し訳ございません、正確にお答えできる者に確認いたします。少しお待ちいただけますか。」
(説明役がいないとき)
スタッフ「確認して、改めてご連絡いたします。お名刺をいただけますか。」

聞き取る質問と名刺のメモ

  1. 01どんなお仕事・部署をご担当ですか
  2. 02いま、◯◯はどのように進めていますか
  3. 03困っていること、変えたいことはありますか
  4. 04見直しの時期は決まっていますか
  5. 05検討するときは、どなたが関わりますか
ランク目安会期後の動き
A課題がはっきりしていて、見直しの時期や検討の予定がある担当者を決め、早めに個別に連絡する
B課題はあるが、時期は決まっていないお礼メールと資料を送り、定期的に情報を届ける
C情報収集・資料だけお礼メールと、今後の案内の送付

ランクの目安は自社で決めて、マニュアルに書いておきます。人によって基準がずれると、会期後のフォローの順番が狂います。名刺の裏かアンケートに課題・時期・ランクだけでも書き残せば、お礼メールの書き出しに使えます(展示会のお礼メール例文、展示会のアンケート)。

注意

アンケート用紙のように、来場者本人に連絡先を書いてもらう場合、個人情報保護法第21条第2項により、あらかじめ本人に利用目的を明示する必要があります。用紙に「ご記入いただいた情報は、資料の送付と今後のご案内に使います」のような利用目的の欄を入れておきます。

やってはいけないことと、代わりの行動

やってはいけないこと代わりにすること
ブースの中で座り込む、スマートフォンを見続ける通路側を向いて立つ。連絡は裏で済ませる
スタッフ同士で固まって話し込む立ち位置をばらして、来場者が入れる空間をつくる
ブースの中での飲食休憩はシフトで交代して、ブースの外でとる
腕組み、通路をふさぐ立ち方手を前で軽く組み、通路の端に立つ
受け取った名刺を机の上に置いたままにする決めた箱やファイルにすぐしまう
答えられない質問に推測で答える「確認してご連絡します」と引き取る
製品の説明を一方的に続ける質問をはさみ、相手の課題に関係する部分だけ話す

スタッフ教育のよくある失敗

  • マニュアルを配っただけで終わる:読み合わせをしないと、自社を一言で言う説明が人によって変わる。
  • 応援の社員や派遣のスタッフに目的を伝えない:誰にでも声をかけて、来てほしい相手を逃す。
  • 名刺の数だけを目標にする:メモのない名刺が増え、会期後に誰から連絡すべきか分からなくなる。
  • ランクの基準を決めていない:同じ温度感の来場者でも、人によってAとCに分かれる。
  • 終礼をしない:うまくいった声かけが共有されず、翌日も同じ失敗を繰り返す。

朝礼と終礼で揃えること

  1. 01

    朝礼

    今日の目標、重点的に声をかけたい相手、シフトと休憩、前日の気づきを共有する。

  2. 02

    昼の確認

    責任者が名刺の枚数とランクを見て、声かけの対象や配置を変える。

  3. 03

    終礼

    名刺とアンケートを集め、Aランクの担当を決める。うまくいった声かけを共有する。

  • 名刺とアンケートを全部回収した
  • Aランクの来場者の担当者を決めた
  • 答えられなかった質問と連絡先を書き出した
  • うまくいった声かけ・反応が悪かった声かけを共有した
  • 翌日のシフトと配置の変更を伝えた

この記事の要点

  • 教育はマニュアル配布→読み合わせ→ロールプレイ→朝礼・終礼の順で進める。
  • 役割は呼び込み・配布・説明・プレゼン・記録・責任者に分け、派遣のスタッフには引き継ぐ境目を伝える。
  • 声かけは製品名ではなく相手の困りごとから。
  • 名刺には課題・時期・ランクを書き、ランクの基準は事前に決める。
  • 終礼で名刺の回収とAランクの担当を決める。

FAQ

よくある質問

01展示会のスタッフ教育では何を伝えればよいですか?

出展の目的と来てほしい相手、自社を一言で言う説明、聞き取る質問と記録の仕方、役割分担とシフト、やってはいけないことの5つです。紙一枚のマニュアルにまとめ、会期前に読み合わせとロールプレイを行います。

02展示会のブースでの声かけのコツは?

製品名から入らず、「◯◯の作業で手間がかかっていることはありませんか」のように、相手の業務の困りごとを問いかけることです。立ち止まった人には「どのあたりが気になりましたか」と相手に話してもらう質問をします。

03ロールプレイはどう進めればよいですか?

来場者役と説明役に分かれ、関心がある人、資料だけ欲しい人、答えられない質問をする人の3パターンを演じます。終わったら来場者役が入りやすさや押しつけがましさを伝え、言い方を直します。

04派遣のスタッフにはどこまで教育すればよいですか?

出展の目的、来てほしい相手、最初の声かけ、社員に引き継ぐ質問の範囲と引き継ぎ方を伝えます。製品の機能や価格の質問は社員に引き継ぐと決めておけば、細かい説明まで覚えてもらう必要はありません。

05展示会のブースで避けるべき行動は?

座り込み、スマートフォンを見続けること、スタッフ同士で固まって話し込むこと、飲食、通路をふさぐ立ち方、名刺を机に置いたままにすることです。答えられない質問に推測で答えるのも避け、確認して連絡すると引き取ります。

06展示会のブースの役割分担はどう決めればよいですか?

呼び込み、配布、説明、プレゼン・司会、記録・受付、責任者に分けます。説明は製品が分かる営業や技術の担当者、呼び込みや配布は応援の社員や派遣のスタッフでも務まります。休憩で説明役がいなくならないよう、シフトをずらして組みます。

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