準備
セミナー・展示会の服装
立場によって考え方が違う
セミナーと展示会の服装は、式典とは考え方が違います。 式典は「場にふさわしいか」が中心ですが、セミナーと展示会は仕事の場です。とくに展示会のブーススタッフは1日中立ち続け、歩き続けます。 見た目だけで決めると、2日目に動けなくなります。
結論
セミナー・展示会の服装は、立場によって考え方が変わります。主催者・登壇者は見られる側、ブーススタッフは長時間動く側、来場者は商談相手に見られる側です。それぞれ優先する条件が違うため、一律に決めずに分けて考えます。
立場ごとに優先することが違う
| 立場 | 優先すること | 起きやすい失敗 |
|---|---|---|
| 主催者 | 全体より1段きちんと。統一 | バラバラで、誰が主催か分からない |
| 登壇者 | 見られる・写真に残る | 配信で色が飛ぶ/柄が目立つ |
| ブーススタッフ | 長時間立てる・動ける | 靴で足を痛め、2日目に戦力が落ちる |
| 来場者 | 商談相手に見られる | 荷物が増えて手がふさがる |
注意
本記事は「何を着るべきか」を断定しません。 業界によって基準が大きく違うためです(IT系と金融系では前提が違います)。示すのは、立場ごとに何を優先すべきかという考え方です。
展示会のブーススタッフ — 体が資本
Point
展示会は、立ち仕事です。 朝の設営から夕方の撤収まで、ほぼ立ちっぱなしで歩き続けます。見た目を優先して靴を選ぶと、2日目以降のパフォーマンスが落ちます。
- 靴 — 履き慣れたもの。新品は避ける。替えを用意できるか
- インソール・疲労軽減の工夫
- 温度差 — 会場は広く、場所によって空調が違う。羽織るものがあるか
- 動きやすさ — 資料を配る、しゃがむ、荷物を運ぶ
- ポケット — 名刺・ペン・スマートフォンをどこに入れるか
- 設営日の服装 — 本番とは別。作業着で動ける格好
- 着替え場所 — 設営後に着替えられるか
Point
設営日と本番日の服装を分けてください。 設営は力仕事です。本番と同じ格好で搬入すると、スーツが傷みますし動けません。着替える場所があるかを会場に確認してください(会場の下見)。
スタッフの見分けがつくこと
来場者から見て「この人に聞けばよい」が分かる状態が重要です。揃いのシャツ、スカーフ、名札。服装の格より機能です。
登壇者 — 映ることを前提に
- 背景との色のかぶり(白い壁の前で白い服は飛ぶ)
- 細かい柄(映像でモアレが出ることがある)
- ピンマイクを付ける場所(襟・ボタンの有無)
- マイクの送信機を入れる場所(ポケットまたはベルト)
- 光るもの(照明を反射する装飾)
- 座るか立つか(座る場合は丈に注意)
Point
ピンマイクを使うなら、事前に伝えてください。 襟のない服だとクリップを留める場所がなく、送信機を入れるポケットがないと困ります。登壇依頼の連絡に1行入れるだけで防げます。
注意
配信・録画をする場合の論点はウェビナーの個人情報と写真とSNS投稿も参照してください。
来場者への案内
来場者向けの案内に服装を書くかは、イベントの性格によります。
| イベント | 案内の書き方 |
|---|---|
| BtoBの展示会・カンファレンス | 原則不要(ビジネスの場という前提が共有されている) |
| 一般向けのセミナー | 書いたほうが親切(どの程度の場か分からない) |
| 懇親会が続く | 書く(場の性格が変わる) |
| 工場見学・現場見学を含む | 必ず書く(安全靴・ヘルメット・長袖の指定がありうる) |
Point
見学や体験が含まれるなら必ず書いてください。 ヒールで来た方が工場に入れない、といった事態が起きます。安全に関わる指定は、太字で最初に書いてください。
会場の条件を書く
- クロークの有無(展示会は資料で荷物が増える)
- 空調(大きな会場は場所により寒い)
- 歩く距離(会場が広い、複数ホールにまたがる)
- 屋外の要素があるか
注意
展示会の来場者は荷物が増えます。 配付資料とノベルティで、帰りには両手がふさがります。クロークの有無を書いておくと親切です(ノベルティの選び方)。
クールビズと季節
- クールビズの可否を案内に明記した
- 主催者側で統一した(一部だけ上着ありはちぐはぐに見える)
- 登壇者に伝えた(全体と違う扱いにするなら個別に)
- 会場の空調を確認した
- 羽織るものの案内を入れた(冷える会場なら)
Point
クールビズは「主催者がどうするか」を先に決めてください。 主催者が上着を着ているのに来場者に「軽装で」と案内すると、来た人が浮きます。揃えるのが原則です。
注意
服装の案内文そのものの書き方は式典・表彰式の服装、展示会の準備全体は初めての展示会出展、ブース設計は展示会ブースの作り方を参照してください。
この記事の要点
- 立場で優先することが違う。 主催者は統一、登壇者は映り、ブーススタッフは長時間立てること。
- 展示会は立ち仕事。 見た目で靴を選ぶと2日目に戦力が落ちる。履き慣れたものを。
- 設営日と本番日の服装を分ける。 着替え場所があるかを会場に確認する。
- ピンマイクを使うなら登壇依頼に1行入れる。 襟がない/ポケットがないと困る。
- 見学・体験が含まれるなら必ず書く。 安全に関わる指定は最初に太字で。
- クールビズは主催者がどうするかを先に決める。 揃えるのが原則。
FAQ
よくある質問
案内に服装の記載があれば、それに従ってください。主催者側から見ると、BtoBの展示会やカンファレンスはビジネスの場という前提が共有されているため服装を書かないことが多く、一般向けのセミナーは書いたほうが親切です。迷う場合は、主催者に問い合わせるのが確実です。
長時間立てること、動けることです。展示会は朝の設営から夕方の撤収までほぼ立ちっぱなしで歩き続けます。とくに靴は履き慣れたものにしてください。新品で臨むと足を痛め、2日目以降のパフォーマンスが落ちます。あわせて、設営日は力仕事なので本番と服装を分け、着替える場所があるかを会場に確認してください。
映ることを前提に考えてください。白い壁の前で白い服は飛びます。細かい柄は映像でモアレが出ることがあります。またピンマイクを使う場合、襟のない服だとクリップを留める場所がなく、送信機を入れるポケットがないと困ります。登壇依頼の連絡に1行入れるだけで防げます。
イベントの性格によります。BtoBの展示会やカンファレンスは、ビジネスの場という前提が共有されているため原則不要です。一般向けのセミナーや、懇親会が続く場合は書いたほうが親切です。工場見学や現場見学を含む場合は必ず書いてください。安全靴やヘルメット、長袖の指定がありうるためです。
主催者側がどうするかを先に決めてください。主催者が上着を着ているのに来場者に「軽装で」と案内すると、来た人が浮きます。揃えるのが原則です。そのうえで案内に可否を明記し、主催者側でも統一してください。一部のスタッフだけ上着ありだとちぐはぐに見えます。
クロークの有無、空調、歩く距離、屋外の要素です。展示会は配付資料とノベルティで荷物が増え、帰りには両手がふさがります。また会場が広いと場所によって空調が違い、歩く距離も長くなります。服装そのものを指定するより、条件を伝えるほうが相手が判断できます。