表彰式
表彰の並び順と賞状の渡し方
渡す人・受け取り方の作法
表彰式の準備で意外に迷うのが、どの賞から呼ぶか、同じ賞の人を誰から呼ぶか、誰が渡すかです。どれも法律や決まった正解があるわけではなく、会社や団体の慣行で決まります。このページでは、よく見られる決め方と、賞状を渡す・受け取るときの所作の一般的な例を整理しました。迷ったときは、社内の前年の式次第や、式に慣れた人のやり方に合わせてください。
結論
表彰の順番は、盛り上がりを最後に置くなら下位の賞から上位の賞へ、格式を重んじるなら上位から、のどちらかで決めることが多いです。同じ賞の中は五十音順・所属順・名簿順など、説明できる規則で並べます。賞状は、授与者が文字を受賞者に向けて両手で差し出し、受賞者が両手で受け取って一礼する形がよく見られます。
表彰する賞の順番の決め方
| 並べ方 | 流れ | 向いている式 |
|---|---|---|
| 下位の賞 → 上位の賞 | 奨励賞・部門賞などから始め、最後に最優秀賞・社長賞 | 社内表彰、懇親会の中の表彰、コンテストの結果発表 |
| 上位の賞 → 下位の賞 | 最も重い賞から始める | 格式を重んじる式典、来賓が多い式 |
| 賞の種類ごと | 永年勤続、業績、改善、チームなど種類でまとめる | 賞の種類が多い全社の表彰式 |
| 式次第の都合に合わせる | 授与者の登壇の回数が少なくなるようにまとめる | 授与者が賞によって変わる式 |
どれが正しいということはありません。前年と同じ順番にしておくと、受賞者や参加者の戸惑いが少なくなります。順番を変えるときは、式次第に賞の順を書いて配っておくと、呼ばれる側が心の準備をできます。
Point
授与者が賞によって変わる場合は、同じ授与者の賞をまとめて並べると、登壇と降壇の入れ替えが減り、式が間延びしにくくなります。
式全体の流れと式次第の例は表彰式の進行・司会台本、ゴルフコンペの成績発表のように順位で呼ぶ場合はゴルフコンペの表彰式を参照してください。
同じ賞の中の並べ方
| 規則 | 使われやすい場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| 五十音順 | 同じ重さの賞を複数人に贈るとき | 読み方を事前に本人に確認する |
| 所属順(組織図の順) | 部門をまたいで同じ賞を贈るとき | 組織図の順を総務・人事と確認する |
| 名簿順・推薦順 | 推薦で選んだ賞 | 順番に意味があると受け取られないよう、規則を式次第に書く |
| 成績順・順位順 | コンテスト、営業成績、スポーツ大会 | 同点のときの扱いを決めておく |
| 勤続年数順 | 永年勤続表彰 | 年数の長い順か短い順かを決める |
大切なのは、「なぜこの順番なのか」を聞かれたときに一言で答えられる規則にしておくことです。規則がないまま並べると、後ろに呼ばれた人が「評価が低かったのか」と受け取ることがあります。
注意
決めた順番は受賞者名簿・賞状の束・司会台本の三つで同じ順にしておきます。三つの順番が違うと、壇上で賞状の取り違えが起きます。永年勤続表彰の進め方は永年勤続表彰の挨拶と記念品、チームで受ける賞はチーム表彰・プロジェクト表彰にまとめています。
賞状を渡す人の決め方
| 賞の例 | 渡す人の例 |
|---|---|
| 社長賞・最優秀賞など全社で最も重い賞 | 社長・代表者 |
| 部門賞 | その部門を担当する役員、または社長 |
| 永年勤続表彰 | 社長・代表者 |
| 団体・協会の表彰 | 会長・理事長 |
| コンテスト・大会 | 主催者の代表、審査委員長、協賛社の代表 |
一般的には、その賞を出している組織の代表者が渡します。賞の名前に人の役職が入っている場合(社長賞など)は、その役職の人が渡すのが自然です。
渡す人が出席できないとき
- 代わりに渡す人(副社長、担当役員など)を決め、司会が「◯◯に代わりまして、◯◯より授与いたします」と案内する
- 賞状に書く授与者名を本来の授与者のままにするか、実際に渡す人の名前にするかを事前に決めておく
- 本来の授与者からのメッセージがあれば、授与の前後に代読する
賞状の渡し方(授与する側)
以下は、表彰式でよく見られる所作の一例です。会場や会社の慣行によって細かな違いがあるので、式の前に授与者と一度合わせておくと安心です。
- 01
賞状を受け取る
介添えのスタッフから賞状を受け取ります。受賞者の名前が合っているかをここで確認します。
- 02
文字を自分に向けて持ち、読み上げる
賞状の左右の端を持ち、胸の高さで読みます。表題から授与者名まで全文を読む形と、受賞者名と本文だけを読む形があります。
- 03
賞状を回して文字を受賞者に向ける
読み終えたら、賞状を回して文字が受賞者から読める向きにします。
- 04
両手で差し出す
受賞者の胸の高さに、両手で差し出します。「おめでとうございます」と一言添えることもあります。
- 05
受け取ったのを見届けて一礼する
受賞者が受け取り、一礼したら、こちらも礼を返します。
Point
読み上げながら差し出さず、読み終えてから渡すと、所作がきれいに見えます。読み上げを省く式なら、受け取った賞状をそのまま回して差し出します。
授与者・受賞者・介添えの立ち位置と、客席から見た配置は表彰式の進行の「賞状授与の立ち位置と配置図」、介添えの役割は式典の作法にまとめています。
賞状の受け取り方(受賞する側)
受賞者に伝えておくと安心な、一般的な流れの例です。社内の式では、事前に案内メールで一行伝えておくだけでも当日の戸惑いが減ります。
- 01名前を呼ばれたら「はい」と返事をして立ち、壇上へ進む
- 02授与者の前に立ち、一礼する
- 03読み上げを聞く(読み上げがある場合)
- 04両手で賞状を受け取る
- 05受け取ったら一礼する(賞状を持ったまま軽く頭を下げる)
- 06一歩下がり、客席側へ向き直る。撮影がある場合は賞状を胸の高さで正面に向けて持つ
- 07降壇し、席に戻る
注意
受け取るときの手の出し方(左右どちらの手から出すか)や、礼の深さには、地域や学校・団体で教え方の違いがあります。社内の式なら、両手で受け取り、受け取る前と後に礼をすることを押さえておけば十分です。
記念品・目録がある場合
賞状と記念品を続けて渡す場合は、先に賞状、次に記念品の順がよく見られます。受賞者が両手で賞状を持ったままでは記念品を受け取れないので、次のどちらかを事前に決めておきます。
- 賞状を受け取ったら、介添えのスタッフが一度預かり、記念品を渡したあとで返す
- 賞状を片手に持ち替えてから記念品を受け取る。重い記念品は目録で代える
受賞者の挨拶や謝辞を頼む場合の文例は表彰式の挨拶 例文にまとめています。
式の前に決めておくことのチェックリスト
- 賞の順番(下位から・上位から・種類ごと)を決めた
- 同じ賞の中の並べ方の規則を決め、一言で説明できる
- 受賞者名簿・賞状の束・司会台本の順番がそろっている
- 受賞者の名前の読み方を確認した
- 賞ごとの授与者を決め、出席できない場合の代わりを決めた
- 賞状の向き、読み上げの有無、渡し方を授与者と合わせた
- 記念品がある場合の受け渡しの順と、介添えの動きを決めた
- 受賞者に、呼ばれてから降壇までの流れを事前に案内した
賞状の文面は表彰状の文例、賞状そのものは賞状作成ツールで作れます。表彰理由の読み上げ文は表彰コメントの例文を参考にしてください。
この記事の要点
- 表彰の順番に決まった正解はない。下位から上位へ、または上位からを式の目的で選ぶ。
- 同じ賞の中は一言で説明できる規則(五十音順・所属順など)で並べる。
- 名簿・賞状・司会台本の順番をそろえると、取り違えが防げる。
- 賞状はその賞を出す組織の代表者が渡すのが一般的。
- 渡し方・受け取り方は両手で、受け取る前後に礼を押さえれば社内の式では十分。
FAQ
よくある質問
どちらもよく見られます。最後に盛り上がりを置きたい社内表彰やコンテストでは下位の賞から上位の賞へ、格式を重んじる式典では上位の賞から行うことが多いです。前年の式と同じ順にしておくと戸惑いが少なくなります。
五十音順、所属順、名簿順など、説明できる規則で並べます。規則がないと、後ろに呼ばれた人が評価の差と受け取ることがあるので、式次第に規則を書いておくと安心です。
一般的には、その賞を出している組織の代表者が渡します。社長賞なら社長、部門賞なら担当役員というように、賞の重さや名前に合わせて決めます。出席できないときは代わりの人が渡し、司会がその旨を案内します。
授与者は読み上げを終えてから賞状を回し、文字が受賞者から読める向きにして両手で差し出すのが一般的な例です。受賞者は両手で受け取り、受け取る前と後に一礼します。細かな作法は団体ごとに違うので、式の前に授与者と合わせておきます。