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敬語

「様」と「殿」の違い
殿は目下に使う?宛名の使い分け

「様」と「殿」は、どちらも人の名前のあとに付ける敬称です。「様」は相手を問わず使え、ビジネスメールや社外への宛名はほぼ「様」で足ります。「殿」は社内文書や賞状、公的な通知などで使われる、文書向けの敬称です。そのまま使える一文は、宛名なら「株式会社◯◯ 営業部 ◯◯様」。「殿」を目上に使うのは失礼だと受け取る人もいるので、迷ったら「様」にしておけば外しません。このページでは、使い分けの表、「殿は目下に使う」という話への考え方、場面別の例文をまとめました。

更新: 2026-11-01読了:約5分PRODUCER AGENT 編集部

結論

「様」は話し言葉にも書き言葉にも使える敬称で、相手の立場を問わず使えます。「殿」は主に文書の宛名に使う敬称で、社内文書・賞状・役所などの通知で見かけます。社外の相手へのメールや手紙は「様」が基本です。

「様」と「殿」の意味

「様」は、話すときにも書くときにも使える、もっとも広く使われる敬称です。手紙やメールの宛名、会話での呼びかけ(「◯◯様」)のどちらにも使えます。

「殿」は、会話ではほとんど使われず、文書の宛名で使われる敬称です。会社の辞令や社内文書、賞状、役所から届く通知などで目にすることがあります。

国語審議会の建議「これからの敬語」では、敬称について次のように書かれています。

「さま(様)」は,あらたまった場合の形,または慣用語に見られるが,主として手紙のあて名に使う。
将来は,公用文の「殿」も「様」に統一されることが望ましい。

(出典:文化庁「これからの敬語」)

Point

「様」はどの相手にも使える。「殿」は文書向けで、使う場面が限られる。社外の相手には「様」と覚えておけば十分です。

場面別の使い分け

場面使う敬称メモ
社外の相手へのメール・手紙様相手の立場を問わず「様」
お客様への案内・お知らせ様―
社内メールさん/役職名社内では「様」も「殿」も使わないことが多い
社内文書(報告書・顛末書・稟議など)殿 または 様会社の慣例に合わせる
辞令・通知書殿 が多い会社の書式に合わせる
賞状・感謝状殿 または 様社外の人には「様」とする組織もある
会社・部署あて御中人の名前がなければ「御中」
複数の人あて各位「各位様」「各位殿」とはしない

注意

会社や部署あての「御中」と「様」の使い分け、封筒の書き方は封筒の宛名の書き方、宛名が複数になるときの「各位」はメールの宛名が複数のときにまとめています。

「殿は目下に使う」は本当?

「殿」は目上の人には使わないほうがよい、という考え方はよく知られています。一方で、社内文書では「◯◯部長 ◯◯◯◯ 殿」のように、上司あてに「殿」を使う書式も今も見かけます。どちらか一方が正しいと言い切れるものではなく、会社や組織の慣例によって扱いが分かれています。

ただ、「殿」を目上に使うのは失礼と受け取る人もいるのは確かです。社外の相手や、慣例が分からない相手には「様」を使えば、そうした受け取られ方の心配がありません。

  • 社外の相手には「様」
  • 社内文書は過去の文書や書式に合わせる
  • 同じ文書・同じ式の中で「様」と「殿」を混ぜない
  • 迷ったら「様」

賞状の敬称の決め方は賞状の文例も参考にしてください。

役職と敬称の組み合わせ

書き方使いやすい場面メモ
営業部長 ◯◯◯◯様社外へのメール・手紙役職を名前の前に置き、名前に「様」
◯◯部長社内メール役職名が敬称の役割を持つ
◯◯部長 ◯◯◯◯殿社内文書(会社の慣例による)慣例が無ければ「様」でもよい
◯◯部長様―役職に敬称を重ねる形として気にする人もいる
ご担当者様担当者の名前が分からないとき部署名と組み合わせる

場面別の例文

社外の相手へのメール(役職つき)

件名:◯◯のご提案についてのお願い

株式会社◯◯
営業部長 ◯◯◯◯様

いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯のご提案について、一度お時間をいただきたくご連絡いたしました。

担当者の名前が分からないとき

件名:◯◯についてのお問い合わせ

株式会社◯◯
総務部 ご担当者様

突然のご連絡失礼いたします。株式会社△△の□□と申します。
◯◯について伺いたく、ご連絡いたしました。

社内文書(報告書)の宛名

令和◯年◯月◯日

◯◯部長 ◯◯◯◯殿

◯◯部 □□□□

◯◯についてのご報告
下記のとおりご報告いたします。

注意

社内文書の宛名は、会社の書式で「殿」を使う場合も「様」を使う場合もあります。過去に同じ種類の文書がどう書かれているかを確かめ、それに合わせてください。

社内メール

件名:◯◯の資料共有

◯◯部長
(CC:◯◯さん)

お疲れさまです。□□です。
◯◯の資料を共有いたします。

お客様への案内(複数の人あて)

件名:【ご案内】◯◯説明会のお知らせ

お客様各位

平素より大変お世話になっております。株式会社△△でございます。
このたび、◯◯の説明会を下記のとおり開催いたします。

よくある間違い

書きがちな言い方気になる点直し方
(社外の取引先に)◯◯◯◯殿目上に「殿」を使うのを失礼と受け取る人もいる◯◯◯◯様
株式会社◯◯様(人の名前なし)会社・部署あては「御中」とするのが一般的株式会社◯◯ 御中
株式会社◯◯御中 ◯◯◯◯様「御中」と「様」を重ねている株式会社◯◯ ◯◯◯◯様
各位殿/各位様「各位」に敬意が含まれるので重ねない各位
同じ文書で「様」と「殿」が混ざる扱いに差をつけたように読めるどちらかにそろえる

「殿」で届いた文書への返信

社内外から「殿」の宛名で文書が届いても、それを理由に何か言う必要はありません。返信するときは、こちらは「様」(社内なら役職名や「さん」)で書けば十分です。相手が「殿」を使ったからといって、こちらも「殿」で返す必要はありません。

株式会社◯◯
総務部 ◯◯◯◯様

お世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月◯日付のご通知を拝受いたしました。
内容を確認し、◯月◯日までにご回答いたします。

この記事の要点

  • 「様」は相手を問わず使える敬称。社外の宛名は「様」。
  • 「殿」は社内文書・賞状・公的な通知など文書向けの敬称。
  • 「殿」を目上に使うのを失礼と受け取る人もいるので、迷ったら「様」。
  • 社内文書は会社の慣例に合わせ、同じ文書の中で混ぜない。
  • 会社あては「御中」、複数の人あては「各位」。

FAQ

よくある質問

01「殿」は目下にしか使えないのですか?

そう考える人もいますが、社内文書では上司あてに「殿」を使う書式も見かけ、組織の慣例によって扱いが分かれています。ただ、目上に「殿」を使うのを失礼と受け取る人もいるので、社外の相手や迷ったときは「様」にしておくと安心です。

02ビジネスメールで「殿」を使ってもよいですか?

社外の相手へのメールでは「様」が基本です。「殿」は社内文書や公的な通知で使われることが多く、メールで使うと堅すぎたり、失礼と受け取られたりすることがあります。

03賞状の宛名は「様」と「殿」のどちらですか?

組織の慣例によります。社内の受賞者には「殿」、社外の人には「様」とする組織もあれば、すべて「様」にそろえる組織もあります。同じ式の中ではそろえてください。

04役所から「殿」で手紙が届きました。失礼ではないのですか?

役所の文書では、宛名に「殿」を使う書式がとられてきました。相手を軽んじる意図ではないので、気にする必要はありません。

05会社あてに「様」を付けてもよいですか?

人の名前がない会社や部署あては「御中」とするのが一般的です。担当者の名前が分かれば「株式会社◯◯ ◯◯◯◯様」、分からなければ「ご担当者様」とします。

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