比較レビュー
Klang(クラング)の評判は?
メリット・デメリットと無料範囲・料金・安全性
結論:Klang(クラング)の評判は「無料でも文字起こし・要約・チャットまで使える」「安全性の根拠が公開されている」という良い点と、「話者識別や単語リストは有料のPro」「精度の公式な数値がない」「無料プランは1人だけ」という注意点に分かれます。良い点はどちらも公式情報で裏づけられます。注意点のうち、話者識別のプラン区分は日本語版では明示されていないため、契約前の確認が必要です。
この記事では、Klangについて公式サイトと公式プレスリリースに記載のある情報だけを使い、評判の良い点・注意点、無料枠の範囲、料金、安全性、Nottaとの違い、7日間の無料トライアルで確かめることを整理します。問い合わせ文と社内申請用の説明文のひな形も載せています。本記事は2026年10月時点の情報です。料金や機能構成は変更されることがあるため、最終判断の前に必ず公式ページをご確認ください。
結論
Klang(クラング)は、会議を録音するとAIが文字起こしを行い、要点・決定事項・ToDoを抽出して議事録にまとめるクラウドサービスです。提供元はスウェーデンのKlang AI AB。日本語版は2026年8月12日に正式リリースされ、ウェブ・iOS・Androidで使えます(日本語版リリース(PR TIMES))。公式pricing(https://klang.ai/pricing/)ではFreemium(€0)・Pro(1人あたり月€17.5・年払い、最大50ユーザー)・Team(要問い合わせ)の3段階が公開されています。日本語版のProは月額¥1,180(税込)、年払いなら月あたり¥980(税込・12か月分前払い)で、7日間の無料トライアルがあります。
先に結論:Klangの基本情報と判断に効く事実
導入可否の判断を実際に左右する事実を、先に表にまとめます。以下はすべて公式pricingページまたは提供元のプレスリリースに記載のある内容です。
Klangの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | Klang AI AB(スウェーデン・ヘルシングボリ) |
| 日本語版の提供開始 | 2026年8月12日に正式リリース。画面とアプリが日本語化され、決済は日本円に対応 |
| 使える環境 | ウェブ、iOS、Android |
| 主な機能 | 文字起こし、要点・決定事項・ToDoの抽出、内容へのチャット質問、オンライン会議への自動参加、音声・動画ファイルの取り込み |
| 無料プラン | 0円(クレジットカード不要)。文字起こし無制限 |
| 有料プラン(日本語版) | Pro:月額1,180円(税込)/年払いなら月あたり980円(税込)。7日間の無料トライアルあり |
| 安全性の公式な根拠 | 会話データをAIモデルの学習に使わない、ワークスペースごとの暗号化、ISO/IEC 27001:2022認証、GDPR準拠 |
| データの保管場所 | 欧州域内のデータセンター(日本語版リリースに明記) |
よくある疑問への答え(早見表)
| 疑問 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 無料でどこまで使える? | 文字起こし(Unlimited transcription)、オンライン会議と対面会議の記録、要約とチャット、音声・動画ファイルのアップロード | グローバル版pricingのFreemium(€0) |
| 無料プランは何人で使える? | グローバル版pricingのFreemiumは「1 user」(1人)。複数人で使うならPro以上 | グローバル版pricing |
| 無料で話者識別は使える? | 使えるとは言えない。話者識別(Identify speakers)はProの機能として列挙 | グローバル版pricing。日本語版はプラン内訳の記載なし |
| 固有名詞をそろえる単語リストは? | Proの機能として列挙。無料プランの一覧にはない | グローバル版pricing |
| 議事録の自動送信(オートメーション)は? | Pro以上の機能 | 2026年9月15日のリリース |
| 文字起こし時間の上限は? | 公式に記載なし(「無制限」とだけ書かれている) | 公式pricing・日本語版リリース |
| 会話データはAIの学習に使われる? | 使わないと明記。オートメーションのリリースでは「プランを問わず例外なし」 | 日本語版リリース・オートメーションのリリース |
| SSO・監査ログ・DPAは? | Team(要問い合わせ)の項目として列挙 | グローバル版pricing |
| 認識精度は? | 公式な数値はない。自社の音声で試すしかない | — |
向いている人・向いていない人
| 向いている | 向いていない(別の選択肢も検討したい) |
|---|---|
| まず無料で、録音から要約まで一通り試したい人 | 最初から複数人のチームで共有したい(無料プランは1人) |
| 社内のセキュリティ審査で、第三者認証やAI学習の扱いを説明する必要がある人 | 誰の発言かを分けた記録が成果物で、有料プランの費用をかけられない |
| 要点・決定事項・ToDoを会議直後に共有したい人 | 音声データの国外保存が規程で禁じられている(データは欧州域内のデータセンターに保管と公式に明記) |
| Slack・Teams・Notionなどへの議事録の送付を自動化したい人(Pro以上) | 認識精度の数値を根拠に選びたい(公式な数値は公開されていない) |
注意
この記事では、公式に記載のない数値(認識精度、話者識別の正答率、文字起こし時間の上限など)は扱いません。それらを断定している情報源を見かけた場合は、出典を確認することをおすすめします。
Klangの評判:良い点と注意点
「Klang 評判」で見つかる声を、公式情報で裏づけられるかどうかで整理しました。使った人の感想は録音環境や話者数で大きく変わるため、ここでは感想の多数決ではなく、評判の理由になっている事実を示します。
良い評判につながっている点(メリット)
| 良い点 | 公式で確認できる根拠 | 効く場面 |
|---|---|---|
| 無料でも一通り使える | Freemium(€0、クレジットカード不要)に文字起こし(Unlimited transcription)・要約とチャット・音声と動画のアップロードが列挙 | 有料契約の前に、録音から要約まで自分の会議で試したいとき |
| 有料プランの金額が公開されている | 日本語版のProは月額1,180円(税込)、年払いなら月あたり980円(税込) | 1人で使い始め、必要になったら有料に切り替えたいとき |
| 安全性の説明がしやすい | 会話データをAIモデルの学習に使わない(プランを問わず例外なし)、ISO/IEC 27001:2022認証、GDPR準拠、欧州域内での保管 | 社内のセキュリティ審査で根拠を示す必要があるとき |
| 対面とオンラインの両方に対応 | オンライン会議への自動参加、対面会議用アプリ(iOS・Android)、ファイルの取り込み | 打合せの形式がばらばらな仕事 |
| 議事録の送付を自動化できる(Pro以上) | オートメーションでSlack・Teams・Notionなど10か所へ送付 | 会議後の共有作業を減らしたいとき |
不満が出やすい点(デメリット・注意点)
| 注意点 | 公式の状況 | 対策 |
|---|---|---|
| 無料プランの機能一覧に話者識別がない | グローバル版pricingでは話者識別(Identify speakers)はPro。日本語版はプラン内訳の記載なし | 発言者別の記録が必要なら、Proの費用で見積もる |
| 固有名詞の表記ゆれ | 表記をそろえる単語リストはProの機能 | 無料で使う間は、社名・人名を手で直す時間を見込む |
| 精度を数値で比べられない | 認識精度や話者識別の正答率の公式な数値はない | トライアル中に、本番と同じ条件の音声で試す |
| 無料プランは1人だけ | Freemiumは「1 user」 | チームで使うならPro以上を人数分 |
| 「無制限」の中身が不明 | 文字起こし時間の上限値は公式に記載なし | 大量に処理する予定なら提供元に確認する |
| データが国外に保管される | 欧州域内のデータセンターに保管と明記。保持期間は記載なし | 国外保存や保持期間の社内規程と照らし合わせる |
よく見かける評判の真偽
| 見かける評判 | 公式情報との照合 |
|---|---|
| 「無料で文字起こしが無制限」 | 一致する。ただし時間の上限値は公式に記載がない |
| 「無料で話者分離ができる」 | 一致しない。話者識別はProの機能として列挙されている |
| 「◯人まで高精度」「認識率◯%」 | 公式な数値は存在しない。出典を確認し、自社の音声で試して判断する |
| 「会話がAIの学習に使われる」 | 一致しない。プランを問わず学習に使わないと公式に明記 |
| 「使いやすい」「精度が高い」などの感想 | 録音条件で変わる。7日間の無料トライアル中に確かめる |
利用者の声を自分で確かめる場所
- 法人向けのレビューサイト(ITreviewなど):業種・企業規模・立場が添えられているため、自社に近い利用者の感想を選んで読めます。
- App Store・Google Playのレビュー:スマートフォンのアプリで対面会議を記録したときの感想を確かめられます。
- 日付を見る:日本語版の正式リリースは2026年8月12日、オートメーションの提供開始は2026年9月15日です。それより前の感想は、今の画面や機能と違う可能性があります。
トライアル中のチェックリスト
- 本番と同じ長さ・話者数・マイク構成の音声を、少なくとも1本通した
- 社名・製品名・人名の表記を確認し、単語リストで直る範囲を見た
- 金額・日付・数量の表記が、元の発言どおりになっているかを確かめた
- 長い音声をアップロードしたとき、処理が終わるまでの待ち時間を測った
- 要約に抜けた決定事項がないか、原文と突き合わせた
- 話者識別の結果を、発言者が分かっている会議で照合した
- 共有・送付の手間(無料なら手作業、Proならオートメーション)を実際に試した
無料プランでできること・できないこと
公式pricingページのFreemium(€0、1人)には、次の機能が列挙されています。ここに書かれていないものは、無料で使えるとは言えません。
| 機能 | Freemium(無料) | Pro | Team |
|---|---|---|---|
| 文字起こし(Unlimited transcription) | ○ | ○ | ○ |
| オンライン会議の記録(Unlimited digital meetings) | ○ | ○ | ○ |
| 対面会議用アプリ | ○ | ○ | ○ |
| 要約とチャット | ○ | ○ | ○ |
| 音声・動画ファイルのアップロード | ○ | ○ | ○ |
| 話者識別(Identify speakers) | 記載なし | ○ | ○ |
| 単語リスト | 記載なし | ○ | ○ |
| 連携(インテグレーション) | 記載なし | ○ | ○ |
| 通話の文字起こし | 記載なし | ○ | ○ |
| 定期分析・処理の高速化 | 記載なし | ○ | ○ |
| API・MCP | 記載なし | ○ | ○ |
| SSO・BYOK・オンプレミス・監査ログ・DPA | 記載なし | 記載なし | ○ |
※公式pricingは上位プランが下位プランの機能を含む形の一覧です。Teamの列は、Proまでの機能に統制機能が加わるものとして記載しています。
この並びを見ると、「録って、文字にして、要約して、内容について質問する」までは無料プランの範囲と読めます。オンライン会議も対面会議も対象で、手元の録音ファイルをアップロードして処理させることもできます。
無料プランで実務上いちばん効く「抜け」
影響が大きいのは話者識別と単語リストです。単語リストは、社名・製品名・登壇者名といった固有名詞の表記をそろえるための機能で、イベント関連の音声では誤変換が起きやすい部分です。これがProの列にあるという事実は、無料プランで運用を始める場合の手直し工数を見積もるうえで重要です。
「無制限」の解釈に注意する
Freemiumに「Unlimited transcription」と書かれている一方で、文字起こし時間の具体的な上限値は公式に記載がありません。「無制限」という表記をそのまま引用するのは問題ありませんが、「何時間でも確実に処理される」と読み替えるのは行き過ぎです。大量の音声を継続的に流し込む運用を前提にする場合は、事前に提供元へ確認してください。
Nottaの無料プランとの違い
あわせて比べられることが多いNottaと、両社の公式pricingに書かれている無料プランの条件だけを並べます。精度や使い勝手の比較はしていません。
| 項目 | Klang(Freemium) | Notta(フリー) |
|---|---|---|
| 月額 | €0 | 0円 |
| 文字起こしの量 | 「Unlimited transcription」と記載。上限値の記載なし | 120分/月 |
| 1回の上限 | 記載なし | 3分 |
| AI要約 | 要約とチャットが機能として列挙(回数の記載なし) | 10回/月 |
| ファイルのアップロード | 音声・動画ファイルのアップロードが列挙 | 50個/月 |
| 話者識別 | Proの機能として列挙 | —(本記事では扱わない) |
| 有料プランの入口 | Pro:月額1,180円(税込) | プレミアム:月1,185円(年間プランの月額換算) |
Nottaの無料プランは1回3分までのため、打合せを1本まるごと記録する用途には向きません。Nottaの各プランの条件はNottaの評判と料金プランで整理しています。ほかの候補はRimo Voiceのレビュー、スマート書記のレビューで、無料で使える範囲の横並びは無料のAI議事録ツール比較で扱っています。
使い方:最初の会議を記録するまで
公式に案内されている機能の流れに沿って、初回の手順をまとめます。画面の名称や配置は更新されることがあるため、ここでは「何をするか」の順番だけを示します。
- 01無料プランで登録する。クレジットカードは不要です。チームで試す予定でも、まず1人で無料プランの範囲を確認すると、Proで何が増えるのかが見えやすくなります。
- 02記録の方法を選ぶ。オンライン会議なら自動参加の機能、対面の打合せならスマートフォンのアプリ(iOS・Android)、すでに録音済みの音声・動画はファイルのアップロードを使います。
- 03会議の冒頭で録音を告知する。「本日は議事録作成のため録音させていただきます。よろしいでしょうか」と一言添え、参加者の了承を得てから始めます。
- 04文字起こしと要約を確認する。要点・決定事項・ToDoが抽出されるので、固有名詞と数字を中心に原文と照らして直します。
- 05チャットで内容を確認する。「決まったことと担当者を一覧にして」のように、会議の内容について質問できます。
- 06共有する。無料プランでは手作業で共有します。Pro以上なら、次の章のオートメーションで自動送付もできます。
チャットに投げる質問の例(コピーして使えます)
- この会議で決まったことを、決定事項・担当者・期限の表にしてください。
- 未決のまま次回に持ち越した論点を箇条書きにしてください。
- 先方から出た要望と、それに対するこちらの回答を対応させて並べてください。
- 金額・日付・数量が出てきた発言を、すべて抜き出してください。
- 参加していない上司に送る3行の報告文を作ってください。
- 次回の会議のアジェンダ案を、今回の持ち越し事項から作ってください。
注意
要約やチャットの回答は、そのまま社外に出す前に必ず原文(文字起こし)と突き合わせてください。特に金額・日付・人名は、元の発言を聞き直して確認するのが安全です。
オートメーション:議事録の自動送付(Pro以上)
2026年9月15日のリリースで、会議後の議事録の作成・共有・保存を自動で行う「オートメーション」が追加されました(オートメーションのリリース(PR TIMES))。Proプラン以上の機能です。
| 設定できること | 内容 |
|---|---|
| 送付先 | Microsoft Teams、Slack、Microsoft OneDrive、Google Drive、Notion、Dropbox、HubSpot、Pipedrive、メール、Webhook(署名付き) |
| 送る内容 | 会議レポート/ToDoのみ/自分の言葉で指定するカスタム指示の3種類 |
| 対象にする会議の条件 | 参加者・メールドメイン・フォルダ・タグ・会議名・社外の会議のみ |
| 過去の会議 | 設定時に、直近の会議のうち条件に当てはまるものを1回あたり最大25件までまとめて送信できる |
設定例(イベント・案件運営の場合)
- 社外の会議のみ → 会議レポート → 案件のSlackチャンネル:先方との打合せ内容を、参加していないメンバーにも同じ日に共有する。
- 会議名に「定例」を含む → ToDoのみ → Notion:定例のToDoだけをタスク管理に流し、議事録全文は残さない。
- 特定の取引先のメールドメイン → 会議レポート → HubSpot:商談の記録を顧客管理に集約する。
Point
自動送付は「送ってはいけない会議」の除外から設計する。人事面談や価格交渉など、共有範囲を限定すべき会議が条件に引っかからないかを先に確認し、最初は送付先を自分だけにして数回試してから広げると事故を防げます。
話者識別はどのプランの機能か
話者識別(誰の発言かを分ける機能)について、公開されている情報は次のようになっています。
| 情報源 | 話者識別に関する記載 |
|---|---|
| グローバル版pricing(klang.ai/pricing) | Proの機能として「Identify speakers」が列挙されている。Freemiumの機能一覧には含まれない |
| 日本語版のプレスリリース | 話者を自動で識別する機能の存在には触れられているが、どのプランに含まれるかの記載はない |
つまり、グローバル版のpricingでは話者識別はProの機能として記載されている一方、日本語版のプラン内訳は公式に明示されていないため、導入前に確認が必要というのが、2026年10月時点で言える正確な状態です。
注意
「Klangなら無料で話者分離ができる」と書かれた情報を見かけることがありますが、公式pricingの構成と一致しません。話者識別を前提にした業務フロー(発言者別の議事録、決定事項の責任者の自動抽出など)を設計する場合は、有料プランを前提にコストを見積もってください。
話者識別の精度を自社で確かめる方法
「何人までなら高精度」といった数値は公式に存在しません。7日間の無料トライアル中に、次の条件を変えながら試すと、自社にとっての使える/使えない境界が見えてきます。
- 01話者数(2〜3名の打ち合わせ/5〜6名の定例/それ以上)
- 02収音方法(各自のマイク/会議室の据置きマイク1本/スマートフォン1台)
- 03環境ノイズ(静かな会議室/展示会場/懇親会)
- 04発話の重なり(順番に話す/同時に話す場面が多い)
この4条件のうち、結果を大きく左右しやすいのは収音方法と発話の重なりです。ツールの善し悪しの前に、マイクの置き方で決まってしまう部分が大きいという点は、どの文字起こしツールにも共通します。
安全性:AI学習・暗号化・ISO/IEC 27001:2022・GDPR
公式に確認できる安全性の根拠は次の4点です。
| 根拠 | 公式の記載 | 社内説明での使い方 |
|---|---|---|
| AIモデルの学習に使わない | 会話データをAIモデルの学習に利用しない設計。オートメーションのリリースでは「プランを問わず、例外はありません」と明記 | 無料プランでも学習に使われないことを示せる |
| ワークスペースごとの暗号化 | ワークスペースごとにデータを暗号化して保管 | 保管時のデータ保護の説明に使える |
| ISO/IEC 27001:2022認証 | 認証取得をリリースに明記 | 第三者認証の有無を問う審査項目への回答 |
| GDPR準拠・欧州での保管 | GDPR(EU一般データ保護規則)に準拠し、データは欧州域内のデータセンターに保管とリリースに明記 | 保管国を問う審査項目への回答。海外の参加者がいる会議を記録する場合の出発点 |
ISO/IEC 27001:2022とは何を意味するか
ISO/IEC 27001は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格です。「2022」は規格の版を指します。認証は「個々の機能が安全である」ことの証明ではなく、情報を扱う組織としての管理体制が規格に沿って構築・運用され、外部監査を受けていることの証明です。クラウドサービスの利用申請で第三者認証の有無を確認項目にしている組織であれば、認証の名称と適用範囲を示すことが説明の出発点になります。
GDPR準拠が効く場面
GDPRは、EU域内の個人データの取り扱いを定めた規則です。会議音声には参加者の氏名と声が含まれるため、個人データにあたります。海外拠点や海外パートナーが参加する会議を記録する場合、この点が問題になります。
Teamプランで公開されている統制機能
グローバル版pricingのTeam(要問い合わせ、ユーザー数の上限なし)には、企業のセキュリティ要件に対応する項目が列挙されています。規程が厳しい組織では、この列の機能が必要かどうかが実質的な分岐点になります。
| Teamに列挙されている項目 | 社内審査で聞かれやすい観点 |
|---|---|
| SSO・IdP認証 | 既存のID基盤と統合し、退職者のアクセスを一括で遮断できるか |
| プライベートクラウド・BYOK | 暗号鍵を自社管理にできるか |
| オンプレミス | 自社環境内で完結させられるか |
| 監査ログとアクセス制御 | 誰がいつどの記録を見たかを追跡できるか |
| データ保持期間のカスタム | 保持期間を社内規程に合わせられるか |
| DPA(データ処理契約) | 委託先としての契約書面を締結できるか |
| 専任サポート・優先サポート・SLA | インシデント時の連絡経路と対応水準が確保されているか |
Point
「認証がある=社内規程を満たす」ではありません。自社規程に「音声データの国外保存禁止」「保持期間◯日以内」といった個別条項がある場合は、それぞれ別途確認が必要です。データの保管場所は欧州域内のデータセンターと公式リリースに明記されていますが、保持期間は記載がないため、提供元に直接確認してください。
社内申請用の説明文(ひな形)
クラウドサービスの利用申請に添える説明文の例です。[]内を自社の状況に置き換えて使ってください。
【利用申請】AI議事録サービス「Klang」の試験利用について
目的:[部署名]の打合せ議事録の作成時間を短縮するため、7日間の無料トライアル(Proプラン)で試験利用したい。
提供元:Klang AI AB(スウェーデン)
安全性の根拠(公式リリースに記載):ISO/IEC 27001:2022認証取得、GDPR準拠、会話データをAIモデルの学習に利用しない(プランを問わず例外なし)、ワークスペースごとの暗号化保管。
データの保管場所:欧州域内のデータセンター(公式リリースに記載)。
確認中の事項:データの保持期間、削除の方法(提供元へ問い合わせ済み/回答待ち)。
対象外とする会議:人事評価、個人情報を多く含む面談、[その他]。
録音時の運用:会議冒頭で録音を告知し、参加者の了承を得てから記録する。
料金プランの読み方(グローバル版と日本語版)
グローバル版pricingの3段階
| プラン | 料金 | 人数 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| Freemium | €0 | 1人 | 文字起こし・要約・チャットまでを無料で一巡できる |
| Pro | 1人あたり月€17.5(年払い) | 最大50ユーザー | 話者識別・単語リスト・連携・API/MCPなどを含む。7日間の無料トライアルあり |
| Team | 要問い合わせ | 上限なし | SSO、BYOK、オンプレミス、監査ログ、DPAなどの統制機能 |
日本語版で公開されている金額
| 支払い方法 | Proの料金(日本語版) |
|---|---|
| 月払い | 月額1,180円(税込)/1人 |
| 年払い | 月あたり980円(税込・12か月分前払い) |
| 無料トライアル | 7日間 |
| 無料プラン | 0円(クレジットカード不要) |
無料プランについては、日本語版リリースでは「文字起こしは無制限」とのみ記載されており、グローバル版pricingのような機能の内訳は公開されていません。
注意
グローバル版と日本語版で、公開されている情報の粒度が異なります。日本語版の案内だけでは、話者識別や単語リストがどのプランに含まれるかは判断できません。日本語版で契約する場合は、グローバル版pricingの機能配分がそのまま適用されるのかを、契約前に提供元へ確認することをおすすめします。
通貨表記が違う点
グローバル版はユーロ建て、日本語版は円建てで案内されています。この2つは単純な為替換算の関係として公式に説明されているわけではありません。どちらの価格体系で契約することになるのかは、見積もり段階で確認してください。
導入前に確認すべきことと、問い合わせ文テンプレート
- 話者識別が必要な業務か。必要なら、日本語版でどのプランに含まれるかを提供元に確認したか
- 固有名詞の表記統一(単語リスト)が必要な頻度か。必要ならProを前提にコストを計算したか
- 複数人で使うか。無料プランは1人のため、チームならPro以上の費用を見積もったか
- 音声データの保管場所(欧州域内のデータセンター)と保持期間(公式に記載なし・要問い合わせ)を、社内規程の条項と照らし合わせたか
- ISO/IEC 27001:2022認証の認証書・適用範囲を、社内のセキュリティ審査に提出できる形で入手したか
- 海外参加者のいる会議を記録するか。する場合、同意取得の運用を決めたか
- SSO、監査ログ、DPAが社内要件に含まれるか。含まれる場合はTeamプランの見積もりを取ったか
- オートメーションを使う場合、送ってはいけない会議の除外条件を決めたか
提供元への問い合わせ文(コピーして使えます)
件名:日本語版のプラン内容とデータの取り扱いについてのご質問
Klangご担当者様
貴社サービスの導入を検討している[会社名]の[氏名]と申します。契約に先立ち、以下の点について確認させていただきたく存じます。
1. 日本語版の無料プランとProプランで使える機能の内訳(特に話者識別と単語リストがどちらのプランに含まれるか)
2. 無料プランの「文字起こし無制限」に、時間やファイルサイズの上限はあるか
3. 貴社のリリースで欧州域内のデータセンターに保管されると拝見しましたが、具体的な国とバックアップの保管先
4. データの保持期間と、利用者側で削除できる範囲
5. ISO/IEC 27001:2022認証の適用範囲がわかる資料をいただけるか
6. 日本円での請求書払いに対応しているか
お手数をおかけしますが、ご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
よくある間違い
| 間違い | 正しくは |
|---|---|
| 無料プランで話者識別まで使える前提で業務フローを組む | グローバル版pricingでは話者識別はPro。日本語版の内訳は提供元に確認する |
| 「無制限」を「何時間でも確実に処理される」と社内に説明する | 上限値が公式に記載されていない、と正確に伝える |
| 無料プランのアカウントをチームで共有して使う | Freemiumは1人。複数人ならPro以上で人数分を契約する |
| ISO認証があるから社内規程を満たす、と判断する | 国外保存の可否・保持期間などの個別条項は別に確認する |
| 要約をそのまま社外に送る | 金額・日付・人名を原文と照らしてから送る |
| 録音を告知せずに記録を始める | 冒頭で告知し、参加者の了承を得てから記録する |
記録の質を上げるための収音の準備
プラン選びと同じくらい結果を左右するのが、収音の準備です。これはKlangに限らず、あらゆる文字起こしツールに共通する実務上の注意点です。
- 01マイクを話者に近づける。会議室の中央に置いた1本のマイクで全員を拾う構成は、話者の分離にとって不利な条件です。可能なら発言者ごとの収音経路を用意します。
- 02会場のノイズ源を把握する。空調、プロジェクターのファン、隣接ブースの音声は、いずれも認識結果を劣化させます。録音位置を決める前に、実際に数分録って聞き返してください。
- 03冒頭に出席者を読み上げる。後から聞き返して照合するときの手がかりになります。
- 04固有名詞のリストを事前に用意する。社名、製品名、登壇者名を書き出しておくと、手直しの時間が変わります。
- 05録音していることを冒頭で告知する。参加者の同意の観点でも、後から記録を共有する際の前提としても必要な手順です。
議事録の体裁を整える段階では議事録のテンプレート、送付時の文面は議事録送付メールの例文も参考にしてください。
まとめ
- KlangはスウェーデンのKlang AI ABが提供するAI議事録サービス。日本語版は2026年8月12日に正式リリースされ、ウェブ・iOS・Androidで使える
- 無料プラン(Freemium、€0、1人)は文字起こし無制限、オンライン会議・対面会議の記録、要約とチャット、音声・動画ファイルのアップロードを含む
- 話者識別・単語リスト・連携・API/MCPはグローバル版pricingではProの機能。日本語版のプラン内訳は公開されていない
- 日本語版のProは月額¥1,180(税込)、年払いで月あたり¥980(税込・12か月分前払い)、7日間の無料トライアルあり
- 議事録の自動送付(オートメーション)はPro以上。送付先はTeams・Slack・Notionなど
- 会話データをAIモデルの学習に使わない(プランを問わず例外なし)、ワークスペースごとの暗号化、ISO/IEC 27001:2022認証、GDPR準拠
- データは欧州域内のデータセンターに保管と公式に明記。文字起こし時間の上限、認識精度、データの保持期間は公式に記載がない
料金・機能構成は変更されます。最終的な判断の前に、公式pricingページと日本語版のリリースを必ずご確認ください。有料プランまで含めた選び方はAI議事録ツールの選び方で整理しています。
この記事の要点
- 無料プラン(Freemium、€0、1人)は文字起こし無制限・要約とチャット・ファイルアップロードまで。クレジットカードは不要。
- 話者識別と単語リストはグローバル版pricingではProの機能。無料プランの機能一覧には含まれていない。
- 日本語版のProは月額¥1,180(税込)、年払いなら月あたり¥980(税込・12か月分前払い)、7日間の無料トライアルあり。
- 会話データをAI学習に使わない方針(プランを問わず例外なし)、ISO/IEC 27001:2022認証、GDPR準拠が公式に明記されている。
- 日本語版では無料プランの機能内訳とデータの保持期間が公開されていないため、契約前に提供元へ確認が必要(保管場所は欧州域内のデータセンターと明記)。
FAQ
よくある質問
スウェーデンのKlang AI ABが提供するAI議事録サービスです。会議を録音すると、AIが文字起こしを行い、要点・決定事項・ToDoを抽出します。日本語版は2026年8月12日に正式リリースされ、ウェブ・iOS・Androidで使えます。
使えます。無料プランは0円でクレジットカードも不要です。公式pricingのFreemium(€0)には、文字起こし(Unlimited transcription)、オンライン会議と対面会議の記録、要約とチャット、音声・動画ファイルのアップロードが列挙されています。一方で、話者識別・単語リスト・連携・API/MCPはProの機能で、Freemiumの利用人数は1人です。
良い点は、無料でも文字起こし・要約・チャットまで使えること、会話データをAIの学習に使わない方針やISO/IEC 27001:2022認証など安全性の根拠が公開されていることです。注意点は、話者識別と単語リストが有料のProの機能であること、精度の公式な数値がないこと、無料プランは1人で使う前提であることです。「無料で話者分離ができる」という評判は公式pricingの構成と一致しません。
公式情報から言えるのは、話者識別・単語リスト・連携が無料プランの機能一覧に含まれていないこと(グローバル版pricing)、無料プランは1人であること、認識精度・文字起こし時間の上限・データの保持期間が公式に記載されていないことです。データは欧州域内のデータセンターに保管されるため、国外保存を禁じる社内規程がある場合も注意が必要です。
スウェーデンのKlang AI ABが提供するサービスです。日本語版は2026年8月12日に正式リリースされ、画面とアプリが日本語化され、決済は日本円に対応しています。
公式に確認できる根拠は、会話データをAIモデルの学習に利用しない方針(プランを問わず例外なし)、ワークスペースごとの暗号化保管、ISO/IEC 27001:2022認証、GDPR準拠の4点です。データは欧州域内のデータセンターに保管すると明記されています。ただし、データの保持期間は公式ページに記載がないため、社内規程に保持期間の条項がある場合は提供元に確認してください。
使われません。2026年9月15日のオートメーションのリリースで、会話データをAIモデルの学習に利用しないことについて「プランを問わず、例外はありません」と明記されています。
グローバル版のpricingでは、話者識別(Identify speakers)はProの機能として列挙されており、Freemiumの機能一覧には含まれていません。日本語版のリリースには、話者識別がどのプランに含まれるかの記載がないため、日本語版で契約する場合は提供元への確認が必要です。
使えます。日本語版のリリースで、ウェブ・iOS・Androidに対応していると案内されています。対面の会議はスマートフォンのアプリで記録できます。
日本語版のリリースには、オンライン会議への自動参加の機能が記載されています。ただし、対応する会議サービスの名称は本記事で参照した公式リリースには記載がないため、使う会議サービスが対象かどうかは公式サイトで確認してください。議事録の送付先としては、Microsoft Teams・Slack・Notionなどがオートメーション(Pro以上)で指定できます。
公式には「Unlimited transcription」と記載されているのみで、具体的な時間の上限値は公開されていません。大量の音声を継続的に処理する運用を想定している場合は、提供元に直接確認してください。
Proプラン以上の「オートメーション」で送れます。送付先はMicrosoft Teams、Slack、Microsoft OneDrive、Google Drive、Notion、Dropbox、HubSpot、Pipedrive、メール、Webhook(署名付き)で、会議レポート・ToDoのみ・カスタム指示から送る内容を選べます。
2026年10月時点の情報です。料金・プラン構成・機能は変更されることがあるため、公式pricingページと日本語版のリリースで最新の内容をご確認ください。