マナー
名刺を切らした・忘れたときの対応
その場の言い方と、後で送るお詫びメール
名刺がないことに気づいたら、相手が名刺を出す前か、出したときに、自分から先にお詫びします。言い方は「申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして。株式会社△△の□□と申します」。そのうえで相手の名刺はいつもどおり両手で受け取り、別れ際に「後ほどメールでご連絡先をお送りいたします」と伝えます。あとは当日中に連絡先を書いたメールを送り、次に会うときに名刺を渡せば挽回できます。名刺交換そのものの順番や渡し方は名刺交換のマナーにまとめています。
結論
名刺を切らした・忘れたときの対応は①自分から先に詫びる ②会社名・部署・名前を口頭ではっきり名乗る ③相手の名刺は受け取る ④後で連絡先を送ると約束する ⑤当日中にメールを送る ⑥次に会うときに名刺を渡すの六つです。忘れた場合も、その場では「切らしておりまして」という言い方がよく使われます。社名入りのメモを代わりに渡すかどうかなど、名刺の扱いに社内の決まりがあれば、会社の決まりに従います。
その場から次に会うまでの流れ
- 01
気づいたらすぐ手を打つ
訪問前に気づいたら、同行者に伝えておきます。会社に戻れる距離なら取りに戻る、予備を置いている人に相談するなど、会う前にできることを先に考えます。
- 02
自分から先に詫びる
相手が名刺を差し出したら、受け取るときに「申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして」と伝えます。相手を待たせないよう、短く済ませます。
- 03
口頭で名乗る
会社名・部署・名前をゆっくり、はっきり名乗ります。名前の漢字が珍しければ「◯◯の◯に、◯◯の◯と書きます」と添えます。
- 04
相手の名刺を受け取る
両手で「頂戴いたします」と受け取ります。名刺がないからといって、相手の名刺を断るのは避けます。
- 05
連絡先を送ると約束する
別れ際に「後ほどメールで、私の連絡先をお送りいたします」と伝えます。
- 06
当日中にメールを送る
受け取った名刺のアドレスに、お礼と連絡先(署名)を書いたメールを送ります。
- 07
次に会うときに名刺を渡す
「先日は失礼いたしました」と言って名刺を渡します。メールで連絡が取れていれば、改めての交換は簡単で構いません。
状況別の早見表
| 状況 | その場で言う一言 | 後でやること |
|---|---|---|
| 名刺が足りなくなった | 申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして。 | 当日中にメールで連絡先を送る |
| 名刺入れを忘れた | 申し訳ございません。あいにく名刺を切らしておりまして。 | 当日中にメール、次回に名刺を渡す |
| 異動・入社直後で名刺ができていない | 申し訳ございません。名刺がまだできておりませんで。 | 名刺ができたら郵送するか次回に渡す |
| 上司と同行していて自分だけない | 申し訳ございません。ただいま切らしておりまして。(上司の後に名乗る) | 上司に一言報告し、自分からもメール |
| 交流会で途中からなくなった | 申し訳ございません。名刺がなくなってしまいまして。 | その日のうちにまとめてメール |
| 相手も名刺を切らしていた | よろしければ、メールアドレスだけ伺ってもよろしいでしょうか。 | 伺ったアドレスに自分からメールを送る |
Point
いちばん大切なのは、後のメールを当日中に送ることです。相手の手元にはあなたの名刺がないので、メールが届くまで連絡の手段がありません。帰りの電車や会社に戻ってすぐなど、忘れないうちに送ります。
場面別の言い方
訪問先で初めて会う相手に
申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして。株式会社△△ ◯◯部の□□と申します。本日はよろしくお願いいたします。
相手が先に名刺を差し出したとき
頂戴いたします。申し訳ございません、あいにく私は名刺を切らしておりまして。株式会社△△の□□と申します。後ほどメールでご連絡先をお送りいたします。
上司と同行していて、自分だけ名刺がないとき
(上司の交換が終わってから)申し訳ございません。私はただいま名刺を切らしておりまして。同じく◯◯部の□□と申します。
異動・入社直後で名刺がまだできていないとき
申し訳ございません。今月から◯◯部に参りました□□と申します。名刺がまだできておりませんで、できあがり次第お渡しいたします。
交流会・展示会で名刺がなくなったとき
申し訳ございません、本日用意していた名刺がなくなってしまいまして。株式会社△△の□□と申します。よろしければ、後ほどメールでご挨拶させてください。
来客を迎える側で、名刺を席に置き忘れたとき
大変失礼いたしました。名刺を取ってまいりますので、少々お待ちいただけますでしょうか。
相手も名刺を切らしていたとき
お気になさらないでください。よろしければ、メールアドレスだけ伺ってもよろしいでしょうか。後ほど私からご連絡いたします。
次に会ったときに名刺を渡す
先日は名刺を切らしており、失礼いたしました。改めまして、株式会社△△の□□です。どうぞよろしくお願いいたします。
名刺を受け取るときの「頂戴いたします」や、複数人での交換の順番は名刺交換のマナーと同じです。名刺がないときも、相手の名刺の扱いは普段どおり丁寧にします。
やりがちなNG
- 名刺がないのを気にして、名刺交換の場から離れる・後ろに隠れる
- お詫びだけで名乗らない、小さな声で早口に名乗る
- 名刺がないからと、相手の名刺を受け取らない
- 同僚や上司の名刺に自分の名前を書いて渡す
- 言い訳を長々と続ける
- 「後でメールします」と言ったのに、送るのを忘れる
- 次に会ったときも名刺を持っていない
注意
名刺は日ごろから名刺入れとは別に、かばんに予備を入れておくと、切らしたときに困りません。残りが少なくなったら早めに会社の手続きに沿って注文します。
言わないほうがよい言い方
| 避けたい言い方 | 理由 | 代わりの言い方 |
|---|---|---|
| 「名刺、忘れちゃいました」 | くだけすぎていて、準備不足が強く伝わる | 「申し訳ございません。ただいま名刺を切らしておりまして」 |
| 「すみません、ないです」 | お詫びと名乗りが足りない | 「申し訳ございません。名刺を切らしておりまして。△△の□□と申します」 |
| 「また今度で」 | 連絡先を渡す気がないように聞こえる | 「後ほどメールでご連絡先をお送りいたします」 |
| 「名刺って必要ですかね」 | 相手の名刺交換を軽く扱っている | (言わない。お詫びして名乗る) |
| 「会社が名刺を作ってくれなくて」 | 会社への不満を社外に話している | 「名刺がまだできておりませんで」 |
後日のフォロー(連絡先を送るメール)
当日中に、会えたことへのお礼、名刺を渡せなかったお詫び、自分の連絡先を書いたメールを送ります。連絡先は本文ではなく署名にまとめると、相手がそのまま登録しやすくなります。
初めて会った相手へ(当日中に送る)
件名:本日のお礼と連絡先のご案内(株式会社△△ □□)
株式会社◯◯
◯◯部 ◯◯様
株式会社△△ ◯◯部の□□です。
本日はお時間をいただき、ありがとうございました。
お会いした際、名刺を切らしており大変失礼いたしました。
私の連絡先を下記にお送りいたしますので、ご確認いただけますと幸いです。
次回お目にかかる際に、改めて名刺をお渡しいたします。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
――――――――――
株式会社△△ ◯◯部
□□ □□
電話:◯◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯
メール:◯◯◯◯@◯◯◯◯
――――――――――
名刺ができたので郵送するとき(添え状の一文)
先日はお目にかかれましたこと、ありがとうございました。その際お渡しできなかった名刺を同封いたします。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
同行した上司には、帰りに「本日は名刺を切らしており、失礼いたしました。先方には私からメールで連絡先をお送りします」と一言報告しておきます。署名の整え方はメールの署名、受け取った名刺の扱いは名刺は個人情報かを見てください。
この記事の要点
- 気づいたら自分から先に「ただいま名刺を切らしておりまして」と詫びる。
- 会社名・部署・名前を口頭ではっきり名乗る。相手の名刺は受け取る。
- 別れ際に「後ほどメールでご連絡先をお送りいたします」。
- 当日中にお礼・お詫び・署名入りのメールを送る。
- 次に会うときに「先日は失礼いたしました」と名刺を渡す。
FAQ
よくある質問
「忘れました」と伝えても構いませんが、その場では「ただいま名刺を切らしておりまして」という言い方がよく使われます。大切なのは言い方よりも、口頭ではっきり名乗り、当日中に連絡先を送ることです。
受け取って構いません。むしろ、受け取らないと相手の連絡先が分からず、後でメールを送ることもできません。両手で「頂戴いたします」と受け取ります。
相手から求められたときや、メールを送れない事情があるときは、会社名・名前・連絡先を丁寧に書いて渡しても構いません。ただ、多くの場合は当日中のメールで十分です。名刺の扱いに社内の決まりがあれば、それに従います。
次に会う予定があれば、そのときに渡せば十分です。しばらく会う予定がない相手や、改まった関係の相手には、名刺に短い添え状を付けて郵送する方法もあります。
その日のうちに送ります。相手の手元にはあなたの名刺がないので、メールが届くまで連絡の手段がありません。遅くとも翌日の午前中までには送りましょう。