敬語
「お手を煩わせて」の意味と使い方
「お手数」との違いと例文
結論:「お手を煩わせて」は「(あなたに)手間をとらせて」という意味です。読みは「おてをわずらわせて」。相手自身に手を動かしてもらったことを詫びたり、感謝したりするときに使い、「お手数をおかけして」よりも改まった重めの言い方です。迷ったら、お詫びは「お手を煩わせてしまい、申し訳ございません。」、お礼は「お手を煩わせまして、恐縮です。ありがとうございました。」をそのまま使えます。このページでは、使える場面と避けたい場面、お詫び・お礼・依頼・申し出を断るときの一文、メール例文、言い換えと英語表現までまとめました。
結論
「煩わせる」は面倒をかける、手間をとらせることです。「お手」は相手の手、つまり相手のはたらきを敬う言い方で、「お手を煩わせる」は相手に、相手自身の手を使わせてしまうことを表します。手間をかけたあとは「お手を煩わせてしまい」「お手を煩わせまして」、これから頼むときは「お手を煩わせますが」の形で使います。
すぐ使える一文(目的別)
| 目的 | そのまま使える一文 |
|---|---|
| お詫び(こちらの不手際) | 私の確認不足でお手を煩わせてしまい、誠に申し訳ございません。 |
| お詫び(文書・改まった場) | お手を煩わせましたこと、深くお詫び申し上げます。 |
| お礼 | お忙しいところお手を煩わせまして、恐縮です。ありがとうございました。 |
| お詫びとお礼をまとめて | お手を煩わせてしまい申し訳ございません。すぐに動いてくださり、本当に助かりました。 |
| 依頼の前置き | お手を煩わせますが、ご確認いただけますでしょうか。 |
| 申し出を断る | お気遣いありがとうございます。この程度のことでお手を煩わせては心苦しいので、こちらで進めます。 |
| メールの結び | お手を煩わせて恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。 |
「お手を煩わせて」の意味と読み方
「煩わせる」は「わずらわせる」と読み、人に面倒なことをさせるという意味の言葉です。「お手を煩わせる」は、本来こちらでするはずのことや、相手がしなくてよかったはずのことを、相手自身にしてもらう場面で使います。
漢字は「煩」です。形の似た「患う(わずらう)」は病気になるという意味の別の言葉なので、変換のときに気をつけます。読みにくいと感じる相手には、「お手をわずらわせて」とひらがなで書いても構いません。
「煩わせる」「煩う」「煩わしい」の違い
| 言葉 | 意味 | 誰の状態か |
|---|---|---|
| 煩わせる(わずらわせる) | 人に面倒や手間をかけさせる | こちらが相手にさせる |
| 煩う(わずらう) | あれこれ思い悩む | 本人が悩む |
| 煩わしい(わずらわしい) | 面倒で気が重い、うっとうしい | 本人がそう感じる |
「お手を煩わせて」は相手に手間をかけさせたという、こちらの行いを詫びる言葉です。「煩わしい」は自分の気持ちを言う言葉なので、相手へのメールで「煩わしいお願いで」と書くと、お願いの内容を自分で面倒がっているように読まれることがあります。
「お心を煩わせて」は「心配をかけて」
「手」を「心」に替えた「お心を煩わせて」は、相手に気をもませた、心配をかけたことを詫びる言い方です。手間ではなく気持ちの負担に目を向けます。たとえば「納期が読めない件で、長らくお心を煩わせてしまい、申し訳ございません」。日常のメールでは「ご心配をおかけしました」のほうが伝わりやすい場面が多いです。
Point
手間をかけた → 「お手を煩わせて」/心配をかけた → 「お心を煩わせて」「ご心配をおかけして」。相手に何をさせたのかで選びます。
「お手数」「ご面倒」との違い
| 言葉 | 重さ・印象 | 向く場面 |
|---|---|---|
| お手を煩わせる | 改まった、重め | 役員・上司の上司・大切なお客様に、自分で手を動かしてもらった |
| お手数をおかけする | 丁寧(いちばん広く使える) | 確認・返送・記入など、ふだんの依頼やお詫び |
| ご面倒をおかけする | 丁寧(相手の負担感に目を向ける) | やり直しや複雑な手続きをお願いした |
| お手間を取らせる | 丁寧(かかった時間に目を向ける) | 調べもの・探しものに時間を使ってもらった |
| ご足労をおかけする | 丁寧(移動の手間に限る) | 来社・来場してもらった |
ふだんの依頼やお詫びは「お手数」で十分です。「お手を煩わせて」は、相手が目上で、しかも本人がわざわざ動いてくれたときに選ぶと、言葉の重さと場面が釣り合います。簡単な確認のたびに使うと、かしこまりすぎてかえってよそよそしく聞こえることもあります。
使える場面・使わないほうがよい場面
| 場面 | 「お手を煩わせて」 | 代わりに使う言葉 |
|---|---|---|
| こちらの書類不備で、取引先に手続きをやり直してもらった | 使える | ― |
| 部長に、先方への連絡を代わってもらった | 使える | ― |
| 自分のミスの後始末を、上司にしてもらった | 使える | ― |
| 役員に、急な依頼を引き受けてもらった | 使える | ― |
| 目上の相手から「手伝おうか」と申し出があり、断りたい | 使える | ― |
| 定型の確認や、軽い作業をお願いした | 重すぎることがある | お手数をおかけしました |
| 同僚・後輩に手伝ってもらった | 大げさに聞こえる | 手間をかけてしまって、ごめんなさい |
| 相手を心配させた(手は動かしていない) | ずれる | ご心配をおかけしました |
形別の短い例文
お詫び(手間をかけてしまったあと)
- 私の説明が不十分だったため、お手を煩わせてしまい申し訳ございません。
- こちらの手配漏れで◯◯様のお手を煩わせることになり、大変失礼いたしました。
- 再度のご記入をお願いすることになり、お手を煩わせてしまいましたこと、お詫び申し上げます。
お礼(快く動いてくれたあと)
- ご多忙の中お手を煩わせまして、恐縮です。おかげさまで期日に間に合いました。
- お手を煩わせまして、ありがとうございました。いただいた情報をもとに進めます。
- 部長のお手を煩わせてしまいましたが、おかげで先方にもご納得いただけました。
依頼の前置き(これから頼む)
- お手を煩わせますが、添付の資料にお目通しいただけますでしょうか。
- 度々お手を煩わせて恐縮ですが、ご署名のうえご返送いただけますと幸いです。
申し出を断る
- お気遣いありがとうございます。課長のお手を煩わせるほどのことではございませんので、私のほうで進めます。
- ありがたいお申し出ですが、この件で◯◯様のお手を煩わせては申し訳なく存じます。お気持ちだけ頂戴いたします。
メールの結び
- 今回は多くの点でお手を煩わせてしまいました。今後ともよろしくお願いいたします。
- このたびはお手を煩わせまして、誠にありがとうございました。
注意
依頼の前置きの言い換えを広く知りたいときは、「お手数をおかけしますが」の使い方にまとめています。
場面別のメール例文
こちらの書類不備で、取引先に手続きをやり直してもらった
件名:◯◯のお手続きについてのお詫びとお礼
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
先日お送りした◯◯の申込書に私の記入漏れがあり、貴社でのお手続きをやり直していただくことになりました。
私の確認不足でお手を煩わせてしまい、誠に申し訳ございません。
迅速にご対応いただき、ありがとうございました。次回からは、送付前に記入欄を別の担当者とも照らし合わせてからお送りいたします。
部長に、先方への連絡を代わってもらった(社内)
件名:◯◯社へのご連絡のお礼
◯◯部長
お疲れさまです。□□です。
昨日は◯◯社の◯◯様へのご連絡を代わっていただき、ありがとうございました。
本来は私がお伝えすべきところ、お手を煩わせてしまい、申し訳ありません。
先方からは◯日までに回答をいただけることになりましたので、届き次第ご報告します。
お客様に、申し込み手続きのやり直しをお願いしたあと
件名:お申し込み手続きのやり直しについてのお詫び
◯◯様
このたびは◯◯にお申し込みいただき、ありがとうございます。
弊社の申し込みページの不具合により、手続きのやり直しをお願いすることになり、お手を煩わせてしまいましたこと、誠に申し訳ございません。
お申し込みは正しく受け付けております。ご不明な点がございましたら、本メールにご返信ください。
役員に、急なあいさつを引き受けてもらった(社内)
件名:◯◯式典でのごあいさつのお礼
◯◯常務
お疲れさまです。総務課の□□です。
先日の◯◯式典では、急なお願いにもかかわらず、開会のごあいさつをお引き受けいただき、ありがとうございました。
ご多忙のところお手を煩わせまして、恐縮です。
参加者からも、お話が印象に残ったという声が多く寄せられました。
取引先に、過去の資料を探してもらった
件名:◯◯資料のご送付のお礼
◯◯様
お世話になっております。株式会社△△の□□です。
昨年の◯◯の資料をお送りいただき、ありがとうございました。
保管庫からお探しいただいたと伺い、お手を煩わせてしまったことを申し訳なく思っております。
いただいた資料をもとに、◯月◯日(◯)までに企画案をまとめてお送りいたします。
自分のミスを、上司に直してもらった(社内)
件名:◯◯の見積書の修正について
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
昨日提出した◯◯の見積書について、金額の誤りを修正していただき、ありがとうございました。
お手を煩わせてしまい、申し訳ありません。
次回からは、金額欄を表計算の元データと突き合わせてから提出します。
上司からの手伝いの申し出を断る(社内)
◯◯課長
お疲れさまです。□□です。
◯◯の集計についてお声がけいただき、ありがとうございます。
残りは確認だけですので、課長のお手を煩わせるほどではございません。本日中に私のほうで仕上げ、完了しましたらご報告いたします。
改まった依頼を、取引先にお願いする
件名:◯◯契約書へのご署名のお願い
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯◯の契約書を添付にてお送りいたします。
お手を煩わせますが、内容をご確認のうえ、ご署名いただけますでしょうか。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。何とぞよろしくお願いいたします。
イベントの仕事での使い方
イベントの準備では、クライアント・会場・協力会社にこちらの都合で手を動かしてもらう場面が何度もあります。「お手を煩わせて」は重めの言葉なので、相手の担当者が本来の段取りを組み直してくれたときや、決裁者・責任者クラスが自分で動いてくれたときに絞って使うと、言葉の重さと場面が合います。ふだんの確認依頼は「お手数」で十分です。
| 相手と状況 | 「お手を煩わせて」 | 目安 |
|---|---|---|
| クライアントの担当者に、こちらの指定ミスで資料を出し直してもらう | 使える | こちらの不手際で相手の作業が増えた |
| 会場担当者に、搬入時間の枠を組み直してもらう | 使える | 相手が他の利用者との調整までしてくれた |
| 協力会社に、前日の夜に仕様の変更をお願いする | 使える | 相手の段取りを崩してしまう |
| 当日、会場の責任者が自らトラブル対応に出てくれた | 使える(お礼) | 立場が上の人が自分で動いた |
| 出演者のマネージャーに、いつもどおりの書類返送を頼む | 重すぎることがある | 「お手数をおかけしますが」で足りる |
クライアントに資料の再提出・確認をお願いする
- 【メール】先日ご提出いただいたロゴデータについて、こちらが入稿形式をお伝えし忘れていたため、再度お送りいただく必要が出てしまいました。お手を煩わせてしまい申し訳ございませんが、◯日(◯)までにご用意いただけますでしょうか。
- 【メール】登壇者の紹介文について、パンフレットの文字数に合わせて短くしていただく必要がございます。度々お手を煩わせて恐縮ですが、修正版をご確認いただけますと幸いです。
- 【チャット】◯◯様、席次表の最終版を共有いたしました。お手を煩わせますが、役員席のお名前と順番だけ、本日中にご確認をお願いできますでしょうか。
- 【口頭・打ち合わせ】ご担当の方だけでなく◯◯部長にまで来場者リストを見直していただいたと伺いました。お手を煩わせてしまい、恐縮です。ありがとうございました。
会場担当者に搬入時間の調整を頼む
- 【メール】施工会社のトラック到着が遅れる見込みとなり、搬入開始を◯時から◯時に後ろ倒しさせていただけないかご相談です。他の催事との調整でお手を煩わせてしまうことになり、申し訳ございません。
- 【電話・口頭】搬入口の利用時間を組み直していただき、ありがとうございます。こちらの手配の都合でお手を煩わせてしまいました。当日は時間どおりに入れるよう、車両の到着を順番に連絡いたします。
- 【メール】昨日は搬出時間の延長について、館内の関係部署にまでご確認をいただきありがとうございました。お手を煩わせまして、恐縮です。
- 【チャット】◯◯様、搬入車両が増えることになり、荷さばき場の割り当てをもう一度ご相談させてください。お手を煩わせて恐縮ですが、本日中にご都合をお聞かせいただけますでしょうか。
協力会社に急な変更をお願いする
- 【電話・口頭】夜分に失礼します。クライアントの意向で、明日のステージ背面の看板を差し替えることになりました。急なことでお手を煩わせてしまい、本当に申し訳ありません。データは今夜中にお送りします。
- 【チャット】◯◯さん、受付の配置を入口の左側から右側に変更します。スタッフ配置図の修正でお手を煩わせますが、明朝の集合前までに差し替え版をいただけると助かります。
- 【メール】本番直前の台本変更に伴い、照明のきっかけを組み直していただくことになりました。お手を煩わせてしまいましたが、おかげで進行に間に合いました。ありがとうございました。
- 【メール】来場の見込みが変わったため、ケータリングの数量を変更させていただきたく、ご連絡いたしました。直前のご相談でお手を煩わせてしまい、申し訳ございません。確定した数量は明日の正午までにお送りいたします。
当日対応へのお礼
- 【口頭・撤収時】本日は開場前の機材トラブルで、責任者の◯◯様ご自身にご対応いただき、ありがとうございました。お手を煩わせまして、恐縮です。
- 【メール・翌日】昨日の◯◯では、雨天で動線を変更した際、警備の皆さまの配置換えまでお願いすることになり、お手を煩わせてしまいました。おかげさまで、来場者の誘導が滞ることなく終演できました。誠にありがとうございました。
- 【メール・翌日】◯◯様には、急きょ来賓の控室へのご案内までお引き受けいただきました。本来はこちらが担うべきところ、お手を煩わせてしまい申し訳ございません。ご協力に心より感謝申し上げます。
- 【チャット・当日】◯◯様、開場直前の電源の増設にご対応いただき、ありがとうございました。お手を煩わせまして、恐縮です。おかげで展示を予定どおり始められました。
注意
急ぎの変更を頼むときは、お詫びの一言のあとに何を・いつまでに・こちらは何をするかを続けると、相手が動きやすくなります。お詫びの言葉だけを重ねるより、段取りを具体的に書くほうが誠意が伝わります。
言い換え一覧(丁寧さの段階つき)
| 言い方 | 丁寧さ | 使いやすい場面 |
|---|---|---|
| お手を煩わせましたこと、深くお詫び申し上げます | 最も改まった言い方 | 文書でのお詫び、役員・大切なお客様 |
| お手を煩わせてしまい、誠に申し訳ございません | 改まった言い方 | こちらの不手際で手を動かしてもらった |
| お手を煩わせまして、恐縮です | 改まった言い方(お礼寄り) | 目上の相手が快く動いてくれた |
| お手を煩わせまして、ありがとうございました | 改まった言い方(お礼) | 手間をかけてくれたことへのお礼 |
| お手間を取らせてしまい、申し訳ございません | 丁寧 | 調べもの・探しものをしてもらった |
| お手数をおかけしました | 丁寧 | ふだんのお詫び・お礼 |
| ご面倒をおかけしました | 丁寧 | やり直しや複雑な手続きをお願いした |
| 手間をかけてしまって、すみません | 標準 | 社内の同僚 |
「恐縮です」と組み合わせる言い方は、お詫びとお礼の両方の気持ちを込められます。「恐縮」の使い方は「恐縮ですが」「恐れ入りますが」の違いも参考にしてください。
英語で言うと
英語には「お手」にあたる決まった言い方はないので、手間をかけたことへのお詫びかお礼かで表現を選びます。
| 伝えたいこと | 英語の例 | 日本語の意味 |
|---|---|---|
| 手間をかけたお詫び | I'm sorry for the trouble I caused you. | お手を煩わせてしまい、申し訳ございません。 |
| 手間をかけたお礼 | Thank you for taking the time to handle this. | お手を煩わせまして、ありがとうございました。 |
| 依頼の前置き | Sorry to bother you, but could you check the attached file? | お手を煩わせますが、添付をご確認いただけますか。 |
| 申し出を断る | Thank you, but I don't want to trouble you. I'll take care of it. | お手を煩わせては心苦しいので、こちらで対応します。 |
英文メールのお詫び全体の組み立ては英語のお詫びメールにまとめています。
よくある間違い
| 書きがちな言い方 | 気になる点 | 直し方 |
|---|---|---|
| お手を煩わせていただき | 相手に手間をとらせたことを「いただく」で受けると、意味がねじれて読めると感じる人もいる | お手を煩わせてしまい/ご対応いただき |
| お手をお煩わせして | 「お」を重ねる必要はなく、くどく見える | お手を煩わせて |
| お手を患わせて | 「患う」は病気になるという意味の別の言葉 | お手を煩わせて(ひらがなでも可) |
| 煩わしいお願いで恐縮ですが | 「煩わしい」は自分の気持ちを言う言葉で、お願いを自分で面倒がっているように読める | お手を煩わせて恐縮ですが |
| 簡単な確認のたびに「お手を煩わせて」 | 重すぎて、かえってよそよそしく聞こえることがある | お手数をおかけしますが |
| 同じメールで「お手を煩わせて」「お手数」「ご面倒」を重ねる | お詫びが続いてくどくなる | 一度だけにして、次の対応を書く |
送る前のチェックリスト
- 相手は目上で、本人が実際に手を動かしてくれたか(軽い確認なら「お手数」にする)
- 心配をかけただけなら「ご心配をおかけしました」に替えたか
- 漢字は「煩」になっているか(「患」になっていないか)
- 「お手を煩わせていただき」「お手をお煩わせ」になっていないか
- お詫びの言葉は一度だけにして、今後の対応や次の連絡を書いたか
- お礼の一言(ありがとうございました)も添えたか
「お手を煩わせて」と言われたときの返事
お詫びやお礼を受けた側は、手間とは思っていないことを一言返すと、やり取りが気持ちよく終わります。目上の立場で受けるときは、相手の次の行動をねぎらう言葉を添えると、相手も気が楽になります。
| 返し方 | 向く場面 |
|---|---|
| とんでもないことでございます。 | 取引先・お客様からの改まったお詫び |
| お役に立てて何よりです。 | 資料探しや手続きを手伝ったとき |
| 気にしなくて大丈夫です。次からよろしくお願いします。 | 部下からのお詫び(社内) |
□□様
お世話になっております。株式会社◯◯の◯◯です。
ご丁寧にありがとうございます。とんでもないことでございます。
お役に立てて何よりです。企画案を楽しみにしております。
この記事の要点
- 「お手を煩わせて」は「相手に手間をとらせて」という意味。読みは「おてをわずらわせて」。
- 「お手数をおかけして」より改まった重めの言い方。目上の相手が自分で動いてくれたときに合う。
- お詫びは「お手を煩わせてしまい、申し訳ございません」、お礼は「お手を煩わせまして、恐縮です」、依頼は「お手を煩わせますが」。
- 心配をかけたときは「お心を煩わせて」「ご心配をおかけして」。
- 漢字は「煩」。「患う」「煩わしい」と取り違えない。
FAQ
よくある質問
「おてをわずらわせて」と読みます。読みにくいと感じる相手には、「お手をわずらわせて」とひらがなで書いても構いません。
どちらも相手に手間をかけたことを言う言葉ですが、「お手を煩わせて」のほうが改まった重めの言い方です。目上の相手が自分で手を動かしてくれたときに合い、ふだんの依頼やお詫びには「お手数をおかけして」で十分です。
使えます。上司や役員に、本来自分がすべきことを代わってもらったときなどに合います。ただ、簡単な確認のたびに使うと、かしこまりすぎて聞こえることもあります。
使えます。改まった依頼の前置きとして、「お手を煩わせますが、ご確認いただけますでしょうか」のように使います。
「お手を煩わせて」は手間をかけたこと、「お心を煩わせて」は心配をかけた・気をもませたことを詫びる言い方です。相手が実際に動いてくれたかどうかで選びます。
お詫びなら「I'm sorry for the trouble.」、依頼の前置きなら「Sorry to bother you, but ...」、お礼なら「Thank you for taking the time ...」のように、目的に合わせて言い分けます。
こちらの都合でクライアントに資料を出し直してもらう、会場担当者に搬入時間を組み直してもらう、協力会社に急な変更をお願いする、当日に責任者が自ら対応してくれた、といった場面に合います。いつもどおりの書類返送や確認の依頼なら「お手数をおかけしますが」で十分です。
「とんでもないことでございます」「お役に立てて何よりです」と、手間とは思っていないことを一言返します。