展示会
展示会出展の稟議書
書き方と例文・通すための項目
展示会の出展は、小間料だけでなく装飾・印刷物・人の時間までかかるため、決裁者は「出て何が返ってくるのか」を知りたがります。稟議書で目的・目標・費用・成果の測り方・会期後の体制を先に示しておくと、差し戻しが減ります。稟議書全般の書き方は稟議書の書き方と例文、ここでは展示会に絞った項目と例文をまとめました。
結論
展示会出展の稟議書には、①件名 ②展示会の概要 ③出展の目的と目標 ④その展示会を選んだ理由 ⑤費用の内訳 ⑥期待する成果と測り方 ⑦体制(ブース・会期後のフォロー)⑧申込の期限を入れます。継続出展なら前回の結果を加えます。
稟議書に書く項目
| 項目 | 書くこと | ポイント |
|---|---|---|
| 件名 | 「◯◯展 出展の件」 | 展示会名と年度が分かるように(件名の付け方は会社の書式に合わせる) |
| 展示会の概要 | 名称、会期、会場、主催者、小間の大きさと位置の候補 | 公式の資料を添付する |
| 出展の目的と目標 | 何のために出るか、何を数えるか | 目的は一つか二つに絞る |
| 選んだ理由 | 来場者の層、自社の顧客との重なり、ほかの選択肢との比較 | 主催者の公表している情報を出典つきで |
| 費用の内訳 | 小間料、装飾・施工、印刷物・ノベルティ、運搬、出張、集客 | 見積書を添付し、未確定の費目はそう書く |
| 期待する成果と測り方 | 名刺のランク、商談、受注をいつ・どう数えるか | 受注までの時間差も書く |
| 体制 | ブースに立つ人、会期後に連絡する担当 | 通常業務への影響も書く |
| 申込の期限 | 出展の申込の期限(早期申込の割引などがあればその期限も) | 決裁が必要な日を明記する |
目的と目標の立て方は展示会の出展目的と目標の立て方、費用の内訳と成果の数え方は展示会の出展費用と準備と展示会の費用対効果の計算方法を参照してください。
例文:初めて出展する場合
件名:◯◯展 出展の件/1. 申請内容:◯月◯日〜◯日に◯◯(会場)で開催される◯◯展に出展したく、ご承認をお願いいたします。/2. 目的:新製品◯◯について、◯◯業界の新規の見込み客との商談を作ること。/3. 目標:具体的な相談のある名刺(Aランク)◯枚、会期後◯か月以内の商談◯件。/4. 選んだ理由:主催者の公表資料によれば来場者の中心は◯◯業界の◯◯部門であり、当社の主要顧客の層と重なるためです。同時期の◯◯展とも比較しましたが、◯◯の理由で本展を選びました。/5. 費用:総額◯◯円(内訳は別紙。装飾費は見積の取得中のため概算)。/6. 成果の測り方:会期中に名刺をランク分けし、会期後の商談と受注を営業管理の仕組みで追跡します。受注の判断は◯月末に行います。/7. 体制:ブースは営業部◯名・開発部◯名の交代制。会期後のフォローは営業部◯◯が責任者となります。/8. 申込期限:◯月◯日(早期申込の期限)のため、◯月◯日までにご決裁をお願いいたします。
注意
数字は◯◯で伏せています。来場者の層などは主催者が公表している資料から引用し、出典を書いてください。根拠のない見込みの数字を書くと、報告のときに説明がつかなくなります。
例文:継続して出展する場合
件名:◯◯展(◯年度)継続出展の件/1. 前回の結果:前回はAランクの名刺◯枚、会期後の商談◯件、受注◯件(金額◯◯円)でした。詳細は前回の出展報告書をご参照ください。/2. 今回の変更点:前回の課題であった◯◯を改善するため、小間の位置を◯◯に変更し、デモの台数を増やします。一方、効果の薄かった◯◯の配布はやめます。/3. 目標:Aランクの名刺◯枚、会期後◯か月以内の商談◯件。/4. 費用:総額◯◯円(前回比で◯◯の費目を見直し)。/5. 体制と期限:前回と同じ体制とし、出展申込の期限◯月◯日までにご決裁をお願いいたします。
継続出展の稟議では、前回の出展報告書の数字と一致しているかを必ず確認します。報告書の書き方は展示会の報告書の書き方にあります。
決裁者に聞かれやすい質問
| 聞かれること | 答えを用意しておくこと |
|---|---|
| なぜこの展示会なのか | 来場者の層と自社の顧客の重なり、ほかの展示会との比較 |
| 出なかったらどうなるのか | 同じ費用でできるほかの施策と比べた場合の考え |
| 成果はいつ分かるのか | 名刺・商談・受注をそれぞれいつ数えるか |
| 誰が会期後に追うのか | フォローの担当者と期限 |
| 費用は増えないか | 見積の確定状況、追加費用が出やすい費目(電気・備品・運搬など) |
| 通常業務への影響は | ブースに立つ人の交代の組み方、準備にかかる人の時間 |
出展料に含まれない費用の洗い出しは初めて展示会に出展するにまとめています。代行会社に頼む場合の比べ方は展示会出展代行サービスの比較を参照してください。
提出前のチェックリスト
- 目的が一つか二つに絞られているか
- 目標が数えられる形(名刺のランク・商談・受注)になっているか
- その展示会を選んだ理由に、出典のある情報を使ったか
- 費用の内訳に、見積書を添付したか(未確定の費目はそう書いたか)
- 成果をいつ・どう数えるかを書いたか
- 会期後のフォローの担当者を書いたか
- 申込の期限と、決裁が必要な日を書いたか
- 継続出展なら、前回の結果と変更点を書いたか
この記事の要点
- 稟議書は目的・目標・費用・成果の測り方・会期後の体制を一枚で示す。
- その展示会を選んだ理由は主催者の公表資料など出典のある情報で書く。
- 費用は見積書を添付し、未確定の費目はそう書く。
- 成果は名刺・商談・受注をいつ数えるかまで書く。
- 継続出展なら前回の結果と変更点を入れる。
FAQ
よくある質問
件名、展示会の概要、出展の目的と目標、その展示会を選んだ理由、費用の内訳、期待する成果と測り方、ブースと会期後のフォローの体制、申込の期限を書きます。継続出展なら前回の結果と変更点を加えます。
名刺の数だけでなく、具体的な相談のある名刺、会期後の商談、受注をそれぞれいつ・どう数えるかを書きます。受注まで時間がかかる場合は、判断する時期もあわせて書いておくと、決裁者が見通しを持てます。
書く場合は主催者が公表している資料から引用し、出典を書きます。根拠のない見込みの数字は、あとで報告するときに説明がつかなくなるので避けます。
出展の申込期限から逆算して、社内の決裁にかかる時間を見込んで出します。期限は展示会ごとに違うので、稟議書に申込の期限と決裁が必要な日を明記しておきます。