当日運営
イベントの差し入れ
受け取る側は、段取りで決まる
差し入れは、ありがたいものですが、段取りを決めていないと受付が混乱し、誰かのものが行方不明になります。 この記事は受け取る側の段取りを中心に、持っていく側の選び方も合わせて整理します。
結論
差し入れの実務は①誰が受け取るか ②どこに置くか ③誰に渡すか ④誰からだったかを記録するか ⑤返礼するかの5点です。この5つを事前に決めておけば、当日に判断が発生しません。決めていないと、受付が受け取った箱が控室の隅で誰のものかわからなくなります。
受け取る側の段取り
- 01
受け取り窓口を1か所に決める
受付か、スタッフ用の別窓口か。 複数で受けると記録が分散します。受付で受ける場合、来場者の列を止めない位置に置き場を作る(受付の設計)。
- 02
受け取り記録の用紙を1枚用意する
日時・誰から・何を・受け取った人の4列。これだけでいい。あとでお礼を伝えるために要ります。
- 03
置き場を決めて、札を貼る
控室のどこか。「差し入れ」と書いた札を貼る。 札がないと、ゴミや忘れ物と混ざります。
- 04
冷蔵・冷凍のものの行き先を先に決める
これが最も事故が多い。 冷蔵庫がない会場もあります。会場の下見で確認してください(会場の下見)。生ものは常温で数時間置くと危険です。
- 05
分配の担当とタイミングを決める
開催中に手が空く人はいません。「撤収後に配る」と決めておくのが現実的。
- 06
当日のうちにお礼を伝える
記録を見て、その日のうちに一言。翌日以降だと「届いたのか」と思われます。
- 07
返礼の方針を決めておく
返すのか、お礼だけか。組織によって方針があります。 事前に確認してください。
- 受け取り窓口を1か所に決めた
- 受け取り記録の用紙(4列)を用意した
- 置き場を決めて札を貼った
- 冷蔵・冷凍の行き先を確認した
- 分配の担当とタイミングを決めた
- お礼を伝える担当を決めた
- 返礼の方針を確認した
- 受付スタッフに手順を伝えた
Point
受け取り記録の4列(日時・誰から・何を・受け取った人)を用紙1枚で用意してください。 これがないと、お礼が漏れます。お礼が漏れると、相手は「届いていないのか」と思います。差し入れで唯一の失礼は、受け取ったことを伝えないことです。
注意
冷蔵が必要なものを常温に置いた、が最も起きやすい事故です。 会場に冷蔵庫があるかを先に確認し、ない場合は受け取り時に「このあと冷やす場所がありません」と伝えるか、クーラーボックスを用意してください。
食品を扱うときの注意
- 開封して配る場合、アレルギーの確認ができません。 個包装のまま配るのが安全
- 包装を捨てないでください。 原材料表示が消えます
- 常温保存か要冷蔵かを確認
- 賞味期限を確認
- 手作りのものは、配る相手を限定する判断も
- 残ったものを持ち帰らせる場合、その時点からの管理は各自と伝える
Point
包装を捨てずに、個包装のまま配ってください。 開封して小皿に分けると、原材料がわからなくなります。アレルギーのある人が確認できる状態を残すのが実務上の最低線です。
注意
イベントで食品を提供・販売する場合は表示の規制があります(イベントと食品表示)。差し入れを内部で分けるのとは別の話ですが、来場者に配るなら確認してください。
辞退する場合の伝え方
方針として受け取らない組織もあります。事前に伝えるのが、相手に無駄をさせない方法です。
| 場面 | 書き方 |
|---|---|
| 案内文に添える | 「お心遣いは辞退させていただいております。お気持ちのみ有り難く頂戴いたします。」 |
| 当日その場で | 「ありがとうございます。社内の方針で辞退しておりますので、お気持ちだけ頂戴いたします。」 |
| 食品は難しい場合 | 「保管の場所がなく、お預かりが難しい状況です。恐れ入ります。」 |
Point
辞退するなら、案内文の段階で書いてください。 当日に断ると、相手は持ち帰ることになります。「お心遣いは辞退しております」の一文を案内文に入れるだけで、お互いの手間が減ります。
注意
理由は「方針」と言い切ってよい。 個別に説明すると、例外を求める余地が生まれます。組織の方針として一律に扱うほうが、相手にも納得されます。
持っていく側の選び方
| 観点 | 選ぶときの基準 |
|---|---|
| 個包装 | 最優先。 分けやすく、衛生的で、持ち帰れる |
| 常温保存 | 冷蔵庫がない前提で選ぶ |
| 手で食べられる | 皿・フォークが要るものは配れない |
| 日持ち | 当日配り切れないことがある |
| 量 | スタッフ人数+少し。 多すぎると処理に困る |
| 匂いが強くない | 控室が狭い |
| 避けるもの | 要冷蔵の生もの、切り分けが必要なホールケーキ、汁物 |
渡すタイミング
- 開演前は避ける。 受付が最も忙しい時間です
- 開演後の落ち着いた時間か、終演後が渡しやすい
- 受付で「差し入れです」と一言添える。 誰からかを名乗る
- 名刺か一筆箋を添えると、記録が正確になります
Point
名刺か一筆箋を一緒に入れてください。 受付は当日、何十人も相手にしています。紙が入っていると、お礼が確実に届きます。 口頭で名乗るだけだと、記録から抜けることがあります。
注意
数量は「スタッフ人数より少し多め」が目安です。 大量に持っていくと、保管場所と持ち帰りの手配で相手の手間になります。気持ちは量では伝わりません。
この記事の要点
- 受け取り窓口を1か所、記録は4列(日時・誰から・何を・受け取った人)。 これだけで事故が減る。
- 差し入れで唯一の失礼は、受け取ったことを伝えないこと。 当日のうちに一言。
- 冷蔵・冷凍の行き先を先に決める。 会場に冷蔵庫がないことがある。最も多い事故。
- 包装を捨てず、個包装のまま配る。 アレルギーのある人が確認できる状態を残す。
- 辞退するなら案内文の段階で書く。 当日断ると相手が持ち帰ることになる。
- 持っていくなら、個包装・常温・手で食べられる・人数+少し。 名刺か一筆箋を添える。
FAQ
よくある質問
日時、誰から、何を、受け取った人の4つで足ります。用紙を1枚、受け取り窓口に置いておくだけです。この記録があると、当日のうちにお礼を伝えるときに相手と品物を取り違えず、返礼が必要な場合にも漏れが出ません。
誰が受け取るか、どこに置くか、誰に渡すか、誰からだったかを記録するか、返礼するかの5点です。受け取り窓口は1か所に決め、日時・誰から・何を・受け取った人の4列の記録用紙を1枚用意してください。置き場には「差し入れ」の札を貼ります。札がないと、ゴミや忘れ物と混ざります。
当日のうちに一言伝えてください。翌日以降になると、相手は「届いたのか」と思います。差し入れで唯一の失礼は、受け取ったことを伝えないことです。そのためにも受け取り記録が必要で、記録がないとお礼が漏れます。
会場に冷蔵庫があるかを事前に確認しておいてください。これが最も多い事故です。ない場合は、受け取り時に「このあと冷やす場所がありません」と伝えるか、クーラーボックスを用意してください。生ものを常温で数時間置くと危険です。
案内文の段階で書いてください。「お心遣いは辞退させていただいております。お気持ちのみ有り難く頂戴いたします。」の一文を入れるだけで、お互いの手間が減ります。当日に断ると相手は持ち帰ることになります。理由は「方針」と言い切ってよく、個別に説明すると例外を求める余地が生まれます。
個包装が最優先です。分けやすく、衛生的で、持ち帰れます。あわせて常温保存、手で食べられる、日持ちする、匂いが強くないもの。量はスタッフ人数より少し多めが目安で、多すぎると保管と持ち帰りの手配で相手の手間になります。要冷蔵の生もの、切り分けが必要なホールケーキ、汁物は避けてください。
開演前は受付が最も忙しいので避けてください。開演後の落ち着いた時間か、終演後が渡しやすいです。受付で「差し入れです」と一言添えて名乗り、名刺か一筆箋を添えてください。受付は当日何十人も相手にしているため、紙が入っているとお礼が確実に届きます。