挨拶
内定式の挨拶 例文集
社長・役員・人事・先輩・内定者代表
結論:会社側の挨拶は①歓迎 ②会社が期待すること ③入社までの過ごし方 ④困ったときの相談先の4つを1分前後で(社長は長くても3分、予定の連絡を兼ねる人事は2分まで)。内定者代表は①式へのお礼 ②入社への決意 ③指導のお願いの3つを1分以内で。このページには、社長・役員・配属先の上司・先輩社員・人事・内定者代表・一人ひとりの一言・乾杯まで、立場ごとにそのまま読める例文と、自社用に書き換える穴埋めテンプレートを載せています。式全体の段取りは内定式の企画と進行にまとめています。
結論
内定式の挨拶の目的は、入社までの数か月、内定者が不安にならずに過ごせるようにすることです。会社の自慢よりも「歓迎していること」「入社までに何をすればよいか(何もしなくてよいか)」「誰に相談すればよいか」が伝わるほうが、内定者の手元に残ります。
立場別の挨拶の型(早見表)
複数人が話す内定式では、立場ごとに話す中身を分けると、同じ話の繰り返しを防げます。
| 話す人 | 入れる要素(この順で) | 長さの目安 | 避けたいこと |
|---|---|---|---|
| 社長 | お祝い → 選んでくれたお礼 → 会社が大事にしていること → 期待 → 入社までの過ごし方 | 1〜3分 | 業績や事業計画の説明が長くなること |
| 役員 | 自己紹介 → 担当分野の一言 → 期待 → 春に会えるのを楽しみにしている | 1分 | 社長と同じ話の繰り返し |
| 配属先の上司・管理職 | 部署の仕事を一言で → どんな人と働くか → 歓迎 | 1分 | 配属が決まっていないのに配属の話をすること |
| 先輩社員 | 自分が内定者だったときの気持ち → 入社後に助かったこと → 相談してよいという一言 | 1分 | 苦労話・脅しに聞こえる話 |
| 人事・採用担当 | 選考のお礼 → 今後の予定 → 連絡先・相談先 | 1〜2分 | 提出物の説明を挨拶に混ぜて長くすること |
| 内定者代表 | 式へのお礼 → 今日の感想 → 入社への決意 → 指導のお願い | 1分 | 抱負を盛り込みすぎること |
| 内定者一人ひとり | 名前・学校 → 打ち込んだこと → 入社後にやりたいこと → よろしくお願いします | 30秒 | 長い自己PR |
Point
迷ったら、会社側は「特別な準備は要りません」「不安なことはいつでも◯◯に」の2文を必ず入れてください。内定者がいちばん知りたいのは、入社までに何をすればよいかと、誰に聞けばよいかです。
社長の挨拶 例文
基本形(1分)
内定者の皆さん、内定おめでとうございます。数ある会社の中から当社を選んでいただき、ありがとうございます。今日、皆さんの顔を見て、春から一緒に働けることを改めて楽しみに思いました。入社までの期間は、学生時代にしかできないことを思い切り楽しんでください。特別な準備は必要ありません。体を大切にして、春に元気な顔を見せてください。社員一同、皆さんをお待ちしています。
会社が大事にしていることを伝える版(2〜3分)
内定者の皆さん、改めておめでとうございます。社長の◯◯です。今日は一つだけ、当社が大事にしていることをお話しします。それは「◯◯(例:お客様の困りごとを最後まで引き受ける)」ということです。創業のころ、◯◯というお客様に◯◯で助けていただいた経験から、この考え方が生まれました。皆さんに最初から完璧な仕事を求めることはありません。分からないことを分からないと言える人、昨日より少しだけ前に進もうとする人を、私たちは応援します。入社までは、今しかできない経験を大切にしてください。春に、一緒に新しい一歩を踏み出しましょう。
オンライン内定式の版
画面の向こうの内定者の皆さん、内定おめでとうございます。本来なら同じ部屋でお祝いしたいところですが、今日はオンラインでの開催となりました。離れていても、皆さんを迎える気持ちは変わりません。画面越しでも、皆さんの表情はよく見えています。入社までに一度、皆さんと直接お会いできる機会をつくります。それまで、困ったことがあれば遠慮なく人事に連絡してください。春を楽しみにしています。
注意
社長の挨拶で会社の魅力を伝えたいときは、制度の一覧よりも具体的な出来事を一つ話すほうが伝わります。数字や実績を出す場合は、社内で確認できたものだけにしてください。
役員の挨拶 例文
社長の後に話す場合
内定者の皆さん、おめでとうございます。◯◯担当の◯◯です。今日は緊張していると思いますが、私たちも皆さんに会えるのを楽しみにしていました。入社したら、分からないことは何でも聞いてください。春に、元気な顔で会えるのを待っています。
担当分野の話を一言入れる場合
内定者の皆さん、おめでとうございます。営業部門を担当している◯◯です。営業の仕事は、お客様の話をよく聞くことから始まります。皆さんがこれまで友人や先生の話に耳を傾けてきた経験は、そのまま仕事に生きます。部署に関係なく、困ったことがあれば声をかけてください。入社を楽しみにしています。
社長の後に話す役員は、社長と同じ話を繰り返さず、短く。式の順番は式次第作成ツールで書き出しておくと、誰がどの話をするか分担しやすくなります。
配属先の上司・管理職の挨拶 例文
内定者の皆さん、おめでとうございます。◯◯部で部長をしております◯◯です。私たちの部署では、◯◯(例:お客様からの問い合わせに答える仕事)をしています。地味に見えるかもしれませんが、お客様から「助かった」と言っていただける、手応えのある仕事です。部署には、皆さんと年の近い社員もいます。最初は分からないことだらけで当たり前です。一緒に覚えていきましょう。春に、皆さんをお迎えするのを楽しみにしています。
注意
内定式の時点で配属が決まっていない会社では、上司の挨拶は「どの部署に来ても歓迎する」という形にします。特定の部署の話をすると、内定者が配属を誤解することがあります。
先輩社員の挨拶 例文
若手の先輩(入社1〜2年目)
皆さん、内定おめでとうございます。入社◯年目の◯◯です。ちょうど◯年前、私も皆さんと同じ席に座っていました。当時は「社会人としてやっていけるだろうか」と、正直なところ心配ばかりしていました。入社してみると、同期や先輩が何でも教えてくれて、思っていたよりずっと早く職場に慣れることができました。不安なことがあったら、年の近い私たちに気軽に聞いてください。春に会えるのを楽しみにしています。
中堅の先輩(教育係・メンター役)
内定おめでとうございます。◯◯部の◯◯です。入社後は、皆さんの研修や仕事の相談役を担当する予定です。私が新人のころに先輩から言われて助かったのは「質問するのは仕事のうち」という言葉でした。皆さんにも同じことを伝えたいと思います。聞いてよいのか迷うことほど、聞いてください。一緒に働ける日を楽しみにしています。
注意
先輩の挨拶は、内定者が「入社したらこの人に聞けばよい」と思えることがいちばんの役割です。「最初はきつい」「覚悟しておいて」のような話は、冗談のつもりでも不安を大きくします。
人事・採用担当の挨拶 例文
式の中での挨拶
人事部の◯◯です。皆さんとは選考のときから何度もお会いしてきましたが、今日こうして全員がそろったことを本当にうれしく思います。入社までの間、分からないことや不安なことがあれば、いつでも私に連絡してください。小さなことでも構いません。春まで、よろしくお願いします。
式の終わりの連絡を兼ねる場合
最後に、人事部から今後の予定をお伝えします。入社までに、◯月に◯◯、◯月に◯◯を予定しています。詳しいことは、後日メールでお送りします。提出していただく書類は、今日お配りした封筒の中にまとめています。期限までに難しいものがあれば、遠慮なくご相談ください。本日は、ご出席いただきありがとうございました。
注意
提出物や日程の細かい説明は、挨拶とは分けて紙かメールで渡すほうが確実です。挨拶では「どこに書いてあるか」と「誰に聞けばよいか」だけ伝えます。
内定者代表の挨拶 例文
基本形(1分)
本日は、私たち内定者のためにこのような式を開いていただき、誠にありがとうございます。内定者を代表して、ご挨拶申し上げます。皆さまとお会いして、この会社で働く日がますます楽しみになりました。入社までの期間、社会人として必要なことを少しずつ学び、春には一日も早く戦力になれるよう準備してまいります。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
今日の感想を入れる版
本日は、このような温かい式を開いていただき、ありがとうございます。内定者を代表して、ひと言ご挨拶申し上げます。先ほど、社長の◯◯というお話を伺い、この会社を選んでよかったと改めて感じました。同期の仲間とも初めて顔を合わせ、春から一緒に頑張れる人たちがいることを心強く思っています。まだ至らない点ばかりですが、一つずつ学んでまいります。ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
短くまとめる版(30秒)
本日は、私たちのために式を開いていただき、ありがとうございます。内定者を代表して、お礼申し上げます。春からは、一日も早くお役に立てるよう努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
注意
代表挨拶は原稿を見ながら読んでも失礼にはなりません。最初と最後の一文だけは顔を上げて話すと、印象が変わります。
内定者一人ひとりの一言 例文
◯◯大学の◯◯です。学生時代は◯◯に打ち込んでいました。入社後は◯◯の仕事に挑戦したいと考えています。よろしくお願いします。
◯◯専門学校から参りました◯◯です。アルバイトで接客をしていたので、人と話すことが好きです。早く仕事を覚えて、皆さんのお役に立てるよう頑張ります。よろしくお願いいたします。
◯◯大学の◯◯です。出身は◯◯県で、春からこちらで一人暮らしを始めます。分からないことばかりですが、同期の皆さんとも助け合っていきたいです。よろしくお願いします。
注意
一人ひとりの一言は30秒ほど。名前・学校・打ち込んだこと・やってみたいこと、で足ります(自己紹介の例文)。
懇親会の乾杯・締めの挨拶 例文
乾杯
内定者の皆さん、改めておめでとうございます。今日は社員と気軽に話してください。皆さんの入社を楽しみにしています。お手元のお飲み物をお持ちください。乾杯!
締め
宴もたけなわではございますが、そろそろお開きの時間となりました。内定者の皆さん、今日は最後までありがとうございました。次にお会いするのは◯月の◯◯です。気をつけてお帰りください。
穴埋めテンプレート(自社用に書き換える)
会社側(社長・役員・上司・先輩 共通)
内定者の皆さん、内定おめでとうございます。【立場と名前】の◯◯です。【歓迎:選んでくれたお礼、または今日会えてうれしいという一言】。【期待:会社・部署が大事にしていることを一つ】。【入社までの過ごし方:準備は要らない、または準備してほしいことを一つだけ】。【相談先:困ったら◯◯へ】。春に会えるのを楽しみにしています。
内定者代表
本日は、【式を開いていただいたことへのお礼】。内定者を代表して、ご挨拶申し上げます。【今日の感想を一つ】。【入社への決意を一つ】。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。
【 】を埋めると1分前後の原稿になります。要素を足すより、一つの要素を具体的にするほうが伝わります。
よくある失敗と言い換え
| よくある失敗 | 内定者が受け取る印象 | 言い換え |
|---|---|---|
| 「入社までにしっかり勉強しておいてください」 | 何をどこまでやればよいか分からず不安になる | 「特別な準備は要りません。やるなら◯◯を一つだけ」 |
| 「うちは厳しいから覚悟して」 | 冗談でも入社をためらう | 「最初は分からなくて当たり前です。一緒に覚えましょう」 |
| 業績や事業計画の説明が続く | 自分に関係のある話がない | 大事にしていることを一つ、出来事と一緒に |
| 全員が同じ「おめでとう」の話をする | 式が長く感じる | 早見表のとおり、立場ごとに話す中身を分ける |
| 内定者代表が抱負を並べすぎる | かえって印象に残らない | 決意は一つに絞る |
挨拶の前日チェックリスト
- 自分の持ち時間を司会・人事に確認した
- 前後に話す人と、話す中身が重ならないよう分担した
- 「入社までの過ごし方」と「相談先」を一文ずつ入れた
- 配属・研修・日程について、未確定のことを確定したように話していない
- 内定者の名前・学校名を呼ぶ場合、読み方を確認した
- オンライン参加者がいる場合、マイクの位置と画面の見え方を確認した
- 乾杯は「お手元のお飲み物で」と言う
- 原稿を声に出して読み、持ち時間に収まることを確かめた
この記事の要点
- 会社側は歓迎・期待・入社までの過ごし方・相談先の4つを1分前後で。
- 立場ごとに話す中身を分けると、同じ話の繰り返しを防げる。
- 「特別な準備は要りません」「不安なことはいつでも◯◯に」の2文を入れる。
- 内定者代表はお礼・決意・指導のお願い。決意は一つに絞る。一人ひとりの一言は30秒。
- 懇親会の乾杯は「お手元のお飲み物で」。
FAQ
よくある質問
歓迎の言葉、会社が期待すること、入社までの過ごし方、困ったときの相談先の4つです。「特別な準備は必要ありません」「不安なことはいつでも人事に連絡してください」と伝えると、内定者が入社までの過ごし方を迷わずに済みます。
社長は1〜3分、人事は1〜2分、役員・上司・先輩・内定者代表は1分、内定者一人ひとりの一言は30秒ほどが目安です。話す人が多い式ほど、一人ひとりを短くします。
「内定者の皆さん、おめでとうございます。今日は緊張していると思いますが、私たちも皆さんに会えるのを楽しみにしていました。入社したら、分からないことは何でも聞いてください。春に、元気な顔で会えるのを待っています」のように、社長の話と重ならないよう短くまとめます。
自分が内定者だったときの気持ち、入社後に助かったこと、気軽に相談してよいという一言です。苦労話や「覚悟しておいて」のような話は、冗談でも不安を大きくするので避けます。
「本日は、私たち内定者のためにこのような式を開いていただき、誠にありがとうございます。内定者を代表して、ご挨拶申し上げます。入社までの期間、社会人として必要なことを少しずつ学び、一日も早く戦力になれるよう準備してまいります。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします」が基本形です。
見ながら読んでも失礼にはなりません。最初と最後の一文だけ顔を上げて話すと、聞いている人に気持ちが伝わります。
名前と学校、学生時代に打ち込んだこと、入社後にやってみたいこと、よろしくお願いします、の4つで30秒ほどにまとめます。
冒頭で「画面越しですが」と場の状況に触れ、直接会える機会があればその予定を伝えます。話す速さは対面よりゆっくりにし、マイクの位置と画面の見え方を事前に確認しておきます。