撮影の実務
ロケ弁・撮影ケータリングの手配
頼み方と当日の注意点
撮影現場の食事の手配は、制作の担当者や広告主のアシスタントに任されることが多い仕事です。よくある失敗は、撮影が押して弁当が届いた時間に誰も食べられない、出演者の食事制限を聞いていなかったといったものです。このページでは、ロケ弁とケータリングの頼み方を、撮影の段取りに合わせてまとめました。
結論
ロケ弁とは、ロケや撮影の現場で出演者・スタッフが食べる弁当のことです。撮影現場のケータリングは、飲み物や軽食、温かい料理などを現場に置き、空いた時間に取れるようにするものを指すことが多く、弁当と組み合わせて手配することもあります。
手配の前に決めること
| 項目 | 決めること |
|---|---|
| 人数 | 出演者・スタッフ・広告主・代理店。香盤表の入り時間と帰り時間から、食事の時間に現場にいる人を数える |
| 時間帯 | 朝・昼・夜・夜食のどれが要るか。撮影の休憩の予定時刻 |
| 食べる場所 | 控室、ロケバス、屋外の待機場所など。食事をしてよい場所かを管理者に確かめる |
| 形 | 弁当、ケータリング、その両方。温かいものが要るか |
| 配慮 | アレルギー、食事制限(宗教・信条・体調など)、出演者の事務所からの要望 |
| ごみ | 持ち帰るか、置いてよいか |
| 予算 | 社内や案件の基準に合わせる |
人数と時間は、撮影の香盤表から拾うと漏れが減ります。食事の休憩も香盤表に1行として書いておきます。社内イベントの料理の手配とは考え方が違う部分もあるので、パーティーの料理はイベントのケータリング手配を参照してください。
アレルギーと食事制限の確かめ方
アレルギーや食事制限は、出演者と、その事務所・マネージャーに事前に聞くのが基本です。スタッフにも同じように聞きます。
件名:【ご確認】◯月◯日撮影時のお食事について
◯◯様
お世話になっております。◯◯株式会社の◯◯です。
◯月◯日の撮影では、昼食と軽食をご用意する予定です。
食物アレルギーや、召し上がれないもの(宗教上・体調上の理由などを含みます)がございましたら、◯月◯日までにお知らせください。
いただいた内容は、お食事の手配のためだけに使い、撮影後に破棄いたします。
よろしくお願いいたします。
注意
聞いた内容の扱いはアレルギーの申し出は要配慮個人情報か、食品の表示の考え方はイベントで食品を出すときの表示にまとめています。原材料が分からないものは、発注先に確かめてから渡します。
発注の流れと発注メールの例文
- 01
発注先を選ぶ
撮影現場まで届けてくれるか、指定の時刻に届けられるか、早朝や夜の配達ができるかを確かめます。
- 02
内容を決める
主菜の違うものを何種類か混ぜると、選べて喜ばれやすいとされます。食事制限のある人の分は別に頼み、名前を書いてもらいます。
- 03
届け先と受け取り方を伝える
住所だけでなく、建物の入口、車の停め場所、受け取る人の名前と電話番号を伝えます。
- 04
締め切りまでに最終の数を伝える
人数の増減を、発注先の締め切りまでに連絡します。締め切りの日時は発注先に確かめます。
件名:お弁当のご注文(◯月◯日 ◯◯スタジオお届け)
◯◯ご担当者様
◯◯株式会社の◯◯です。下記のとおり注文をお願いいたします。
■お届け日時:◯月◯日(◯)◯時◯分
■お届け先:◯◯スタジオ(住所:◯◯)
建物の◯◯側の入口から入り、受付で「◯◯の撮影」とお伝えください
■受け取り:◯◯(電話:◯◯)
■内容:◯◯弁当 ◯個、◯◯弁当 ◯個
別途、◯◯(卵を使わないもの)◯個。「◯◯様」とお名前の記載をお願いします
■お支払い:請求書払い(宛名:◯◯株式会社)
人数の最終確定は、◯月◯日(◯)◯時までにご連絡いたします。
よろしくお願いいたします。
当日の注意点
- 受け取る人を一人決める。撮影中で手が離せないことがあるので、制作部の誰か、または受付に頼んでおく
- 時間が押したら、食べる時間をずらす連絡を早めにする。届く時刻を変えられるかも発注先に相談する
- 直射日光や暑い場所に置かない。届いたものは早めに食べてもらう
- 食事制限のある人の分は、名前を書いて分けて置き、本人に直接渡す
- メイクや衣装のある出演者には、口元が汚れにくい・一口で食べやすいものやストローを用意すると助かると言われる
- 撮影場所で食べてよいか、ごみを置いてよいかは許可の条件に従う(撮影許可申請書の書き方)
- 余った分の扱い(持ち帰ってよいか)を決めておく
Point
食事の時間は、撮影の都合で後ろにずれやすいものです。 香盤表に休憩を書いておいても押すことはあるので、現場で軽く食べられる飲み物や軽食を置いておくと、休憩が取れないときの助けになります。
手配のチェックリスト
- 香盤表から、食事の時間に現場にいる人数を数えた
- 朝・昼・夜・夜食のどれが要るか決めた
- 食べる場所と、そこで食事をしてよいかを確かめた
- 出演者・スタッフのアレルギーと食事制限を聞いた
- 食事制限のある人の分を別に頼み、名前の記載を頼んだ
- 届け先の入口、受け取る人、電話番号を発注先に伝えた
- 人数の最終確定の締め切りを確かめた
- 時間が押したときの連絡先と、届く時刻を変えられるかを確かめた
- 飲み物と軽食を用意した
- ごみの持ち帰りと、余った分の扱いを決めた
この記事の要点
- ロケ弁は撮影現場で食べる弁当、撮影のケータリングは現場に置く飲み物・軽食・料理。
- 人数と時間は香盤表から拾う。食事の休憩も香盤表に書く。
- アレルギーと食事制限は出演者・事務所・スタッフに事前に聞く。
- 受け取る人を一人決め、届け先の入口と電話番号を伝える。
- 撮影は押しやすいので、食べる時間をずらす連絡と軽食の用意をしておく。
FAQ
よくある質問
ロケや撮影の現場で、出演者やスタッフが食べる弁当のことです。撮影の合間に食べられるよう、現場まで届けてもらうのが一般的です。
ロケ弁は一人ずつの弁当で、ケータリングは飲み物や軽食、温かい料理などを現場に置いて、空いた時間に取ってもらう形を指すことが多いです。撮影の長さや人数に合わせて組み合わせます。
出演者本人と、事務所・マネージャーに事前に聞きます。聞いた内容は食事の手配のためだけに使い、該当する人の分は別に頼んで名前を書いて渡します。
分かった時点で、現場の責任者と相談して食べる時間を決め直し、必要なら発注先に届く時刻の変更を相談します。休憩が取れないときのために、飲み物や軽食を現場に置いておくと助けになります。