ビジネス用語
ローンチとは?意味・使い方と例文
リリースとの違い
「ローンチ」は、新しい商品・サービス・事業を世の中に出して、提供を始めることです。日本語に言い換えるなら「提供開始」「発売」「公開」「立ち上げ」。使った一文は「新サービスは◯月◯日にローンチ(提供開始)する予定です。」。IT・広告・スタートアップの現場などで使われる言葉ですが、業界の外では通じにくいこともあるので、社外の相手や目上の人には日本語に言い換えるのが無難です。このページでは、場面別にそのまま使える例文、「リリース」「キックオフ」「カットオーバー」との違い、金融での意味、関連語、ローンチ前に確かめることをまとめました。
結論
ビジネスでいう「ローンチ」は、準備してきた商品やサービスを公開し、お客様が使える・買える状態にすることを指します。「ローンチする」「◯月にローンチ」「ローンチ日」のように使い、公開する一点の出来事だけでなく、告知や発表会を含めた売り出しの動き全体を指して言うこともあります。
30秒でわかる「ローンチ」
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 意味 | 新しい商品・サービス・事業を世に出し、提供を始めること |
| 英語 | launch(船の進水、ロケットの打ち上げなどにも使う語) |
| 言い換え | 提供開始/発売/公開/立ち上げ/開始 |
| よく使う形 | ローンチする/ローンチ日/ローンチ前・ローンチ後/ローンチイベント |
| リリースとの違い | ローンチは「初めて世に出す」こと、リリースは更新などの小さな公開や、報道向けの発表にも使う |
| 社外で使えるか | 同じ業界の相手なら通じる。お客様・業界外の相手には日本語に言い換える |
「ローンチ」の意味と英語の元の語
元の英語はlaunchで、船を進水させる、ロケットを打ち上げるといった、何かを勢いよく送り出す場面で使われる言葉です。そこから、新しい商品や事業を世に送り出す意味でも使われ、日本のビジネスではカタカナのまま使われています。
カタカナでは「ローンチ」のほか「ランチ」「ラウンチ」と書かれることもありますが、昼食の「ランチ(lunch)」と紛れるため、仕事では「ローンチ」と書いておくと紛れません。
ローンチの対象になるもの
- 商品:新しいスマートフォン、食品、化粧品など物の商品
- サービス:アプリ、ウェブサービス、会員サービス、サブスクリプション
- ウェブサイト:新しいサイト、キャンペーンページ、LP
- 事業・ブランド:新規事業、新ブランド、新しい店舗の業態
- 社内の仕組み:新しい社内システム、新制度(社内向けに「ローンチ」と呼ぶ職場もある)
金融の分野での「ローンチ」
株式や債券の発行の場面では、発行する案件を公表し、投資家への募集・販売の活動を始めることを「ローンチ」と呼ぶことがあります。一般のビジネスで使う「提供開始」とは指すものが違うため、金融の資料で見かけたら、その案件の段取りの中の一段階を指していると読むと取り違えません。
Point
「ローンチ」は「出す瞬間」に重心がある言葉。伝えるときは「何を」「いつ」「誰に向けて」出すのかを一緒に言うと、相手が段取りを考えやすくなります。
そのまま使える例文(場面別20本)
会議で(5本)
「アプリのローンチは◯月◯日で確定です。逆算して、告知の開始は◯週間前に置きましょう。」
「ローンチ後の最初の一か月は、問い合わせ対応の人を厚めにしておきたいです。」
「ローンチ日を動かすかどうかは、◯日の進捗確認で決めます。」
「まずは既存のお客様だけに先行公開して、反応を見てから正式にローンチしませんか。」
「ローンチの判断基準を先に決めておきましょう。決済と問い合わせ窓口が動けば出す、でよいですか。」
チャットで(5本)
「LP、ローンチ前の最終確認お願いします!公開は明日◯時です。」
「無事ローンチしました。皆さん、ここまでありがとうございました。」
「ローンチが◯日にずれました。告知の予約投稿も合わせて直してもらえますか。」
「ローンチ直後に不具合の報告が来たら、このスレッドに集めてください。」
「ローンチ時のお知らせ文、下書きを置いたので目を通してもらえると助かります。」
上司への報告・相談(3本)
「◯◯のローンチ準備について、現時点の進み具合をご報告します。決済の確認が残っており、◯日に完了する見込みです。」
「ローンチ日を◯日から◯日に延ばしたいと考えております。理由は、表示の不具合の修正に時間がかかるためです。ご判断をお願いできますでしょうか。」
「ローンチ後◯週間の問い合わせ件数をまとめました。お手すきの際にご確認ください。」
社内メールで(1本)
件名:【共有】◯◯サービスのローンチ日程
関係者各位
お疲れさまです。□□です。
◯◯サービスのローンチ(提供開始)日程が決まりましたので共有します。
・ローンチ日:◯月◯日(◯)◯時
・プレスリリース配信:同日◯時
・社内説明会:◯月◯日(◯)◯時から
各部署の準備状況は、◯月◯日(◯)までにお知らせください。
取引先へのメール(言い換えて使う・3本)
件名:新サービス提供開始のお知らせ
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
かねてよりご相談しておりました◯◯につきまして、◯月◯日(◯)より提供を開始する運びとなりました。
これまでのご協力に、心より御礼申し上げます。
詳しい資料を添付いたしましたので、ご覧いただけますと幸いです。
件名:提供開始日変更のお知らせ
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月◯日にご案内しておりました◯◯の提供開始日を、◯月◯日(◯)に変更させていただくことになりました。
ご予定を組んでいただいていたところ、ご迷惑をおかけし申し訳ございません。
変更後の日程表を添付いたしますので、ご確認をお願いいたします。
件名:先行公開へのご協力のお願い
株式会社◯◯
◯◯様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□です。
◯月の正式な提供開始に先立ち、一部のお客様に先行してお使いいただく期間を設けることにいたしました。
つきましては、◯◯様にもご参加いただけないかと考え、ご連絡いたしました。
ご意見を反映したうえで、正式に提供を開始する予定です。
お客様向けのお知らせ(3本)
「◯月◯日より、新サービス『◯◯』の提供を開始いたしました。」
「◯◯アプリを公開いたしました。ダウンロードはこちらから行えます。」
「◯月◯日(◯)、新ブランド『◯◯』を立ち上げます。オンラインストアでも同日より販売いたします。」
注意
お客様向けの文面では、ここに挙げたとおり「ローンチ」を使わず日本語で書くと、誰にでも伝わります。新しい商品を発表する場の企画と進行は新製品発表会の企画と進行、日程を逆算して組むときはスケジュール作成ツールや営業日の計算が使えます。
「リリース」「キックオフ」「カットオーバー」との違い
| 言葉 | 表す内容 | 時期 | 使われやすい場面 |
|---|---|---|---|
| ローンチ | 新しい商品・サービスを世に出し、売り出しを始める | 公開する時点 | 新サービス・新事業・新ブランド |
| リリース | 公開する・発表する(プレスリリース、ソフトの公開など) | 公開する時点(何度もある) | ソフトウェアの更新、報道向けの発表 |
| キックオフ | プロジェクトを始めること、またその最初の会議 | 取り組みの始まり | プロジェクト開始時の会議 |
| カットオーバー | 新しいシステムに切り替えて、本番の運用を始めること | 本番に切り替える時点 | 社内システム・業務システムの入れ替え |
| オープン | 店舗・施設・サイトを開く | 開く時点 | 店・施設・ウェブサイト |
| 提供開始・発売 | サービスを使える状態にする/商品を売り出す(日本語) | 公開する時点 | 社外・お客様向けのお知らせ |
「リリース」は新機能の追加や更新など、小さな公開にも使うのに対し、「ローンチ」は新しいものを初めて世に出すときに使われることが多い言葉です。たとえば「アプリをローンチし、その後は毎月アップデートをリリースする」のように使い分けられます。
「キックオフ」は取り組みの始まり、「ローンチ」は準備を終えて世に出す時点です。プロジェクトの流れで言えば「キックオフ → 準備 → ローンチ」の順になります。「カットオーバー」は、お客様に向けて売り出すというよりシステムを本番に切り替えることに重心がある言葉です。職場によっては同じ意味で使っていることもあるので、チームの中で呼び方をそろえておくと混乱しません。
ローンチまでの流れ
「ローンチ」と言われたときに、どんな準備が前後にあるのかを押さえておくと、自分の担当がどこに当たるのか見当がつきます。
- 01
誰に何を出すか決める
届けたい相手、相手が困っていること、競合の商品と比べた違いを整理します。
- 02
値段と出し方を決める
価格、販売する場所(店頭・オンライン・営業経由)、提供の範囲を決めます。
- 03
ローンチ日を決めて逆算する
ローンチ日から逆算して、告知の開始、社内説明、最終確認の日を置きます。
- 04
告知の準備をする
お知らせ文、プレスリリース、サイトやLP、発表会、メディアや紹介してくれる人への連絡を準備します。
- 05
ローンチ前の最終確認
申し込み・決済・問い合わせ窓口が動くか、表示に誤りがないかを確かめます。
- 06
ローンチ後の振り返り
問い合わせや不具合を集めて直し、反応を見て次の打ち手を決めます。
ローンチ前の確認チェックリスト
- ローンチ日と時刻が、社内の関係者全員に同じ内容で伝わっている
- 「ローンチ」が何を指すか(公開・発売・告知開始のどれか)をチームでそろえた
- お客様向けのお知らせ文は「提供開始」「発売」など日本語で書いた
- 申し込み・購入・決済の流れを、実際の画面で最後まで試した
- 問い合わせの窓口と、ローンチ直後の対応担当を決めた
- 不具合が見つかったときに、公開を止めるかどうかを誰が判断するか決めた
- ローンチ日がずれた場合の連絡先(取引先・告知の予約)を一覧にした
- ローンチ後に振り返る日を予定に入れた
社外・目上の人への言い換え
IT・広告などの業界では社外にも通じる言葉ですが、業界の外の取引先、年配の方、お客様向けの文書では、意味が伝わらなかったり、気取った言い方に聞こえたりすることがあります。迷ったら日本語にしておけば確実です。
| カタカナのまま | 言い換え(社外・目上向け) |
|---|---|
| ◯月にローンチします | ◯月に提供を開始いたします/◯月に発売いたします |
| ローンチ日 | 提供開始日/発売日/公開日 |
| 新ブランドをローンチ | 新ブランドを立ち上げ/新ブランドを発表 |
| ローンチ前の最終確認 | 公開前の最終確認 |
| ローンチが延期になりました | 提供開始日を変更させていただくことになりました |
| ソフトローンチします | 一部のお客様に先行して公開いたします |
よくある失敗と伝わりやすい言い方
| 言い方 | 気になる点 | 伝わりやすい言い方 |
|---|---|---|
| 来月ローンチします(日付なし) | いつのことか相手が判断できない | ◯月◯日にローンチ(提供開始)します |
| ランチの準備が遅れています | 昼食の話と取り違えられることがある | ローンチ(公開)の準備が遅れています |
| (小さな修正の公開を)ローンチしました | 大きな新サービスの話と受け取られることがある | 修正版を公開しました/リリースしました |
| お客様向けの案内に「ローンチ」 | 意味が伝わらないことがある | 提供開始・発売・公開 |
| ローンチしました(何を、が抜ける) | どの商品の話か分からない | ◯◯アプリを本日公開しました |
| キックオフ(=公開の意味で) | 始めの会議の話と受け取られることがある | 提供開始・ローンチ |
この記事の要点
- 「ローンチ」は新しい商品・サービスを世に出し、提供を始めること。
- 言い換えは「提供開始」「発売」「公開」「立ち上げ」。
- 「リリース」は更新など小さな公開にも使う。「キックオフ」は始まり、「カットオーバー」はシステムの本番切り替え。
- 金融では株式・債券の発行案件を公表し、募集を始める段階を指すことがある。
- 社外・お客様向けには日本語に言い換え、「何を」「いつ」を添えて伝える。
FAQ
よくある質問
「新しい商品やサービスを世に出して、提供を始めること」です。日本語なら「提供開始」「発売」「公開」が近い言葉です。
「ローンチ」は新しいものを初めて世に出すときに使われることが多く、「リリース」は新機能の追加や更新などの小さな公開や、報道向けの発表にも使います。職場によって使い分けが違うこともあるので、チーム内で呼び方をそろえておくと安心です。
「キックオフ」はプロジェクトを始めること、またその最初の会議を指します。「ローンチ」は準備を終えて商品やサービスを世に出す時点です。順番で言えば、キックオフの後にローンチが来ます。
英語の発音に近づけて「ランチ」「ラウンチ」と書く例もありますが、昼食の「ランチ」と紛れやすいため、仕事の文書では「ローンチ」と書くほうが伝わりやすいです。
同じ業界で日頃から使っている相手なら通じますが、意味が伝わるか分からない相手には「提供開始」「発売」と日本語にしておくのが無難です。
本格的な告知の前に、限られた範囲で先に公開して様子を見ることを指して使われる言い方です。社外向けには「先行公開」「限定公開」と言い換えると伝わりやすくなります。
株式や債券の発行で、案件を公表して投資家への募集・販売を始める段階を指して使われることがあります。一般のビジネスでいう「提供開始」とは指すものが違うので、文脈で読み分けてください。