社内文書
健康診断の案内文 例文
社内メール・催促・再検査・入社時の健診
すぐ使える一文はこれです。「今年度の定期健康診断を下記のとおり実施します。◯月◯日(◯)までに予約し、期間内に受診してください。」このあとに記書きで、健診の種類・期間・場所・対象・予約の方法と期限・持ち物・当日の注意・費用と勤務の扱い・日程変更の連絡先を並べれば案内文になります。このページでは、全社員向けの案内からチャット用の短文、入社時の健診、未受診者への催促、再検査の受診勧奨まで、案内の段階ごとにそのまま差し替えて使える例文を並べました。社内文書の形式そのものは社内通知・お知らせの文例にまとめています。
結論
健康診断の案内文は①件名(実施のお知らせ) ②用件の一文 ③記書き(種類・期間・場所・対象・健診項目・予約の方法と期限・持ち物・当日の注意・費用と勤務の扱い・日程変更・問い合わせ先)で書きます。当日の食事などの注意は、健診機関の案内をそのまま写すのが確実です。会社は労働安全衛生法第66条で健康診断を行うことが、労働者は同条第5項で受けることが定められています。
全社員向けの案内文(社内文書・メール)
下の例文は、定期健康診断を健診機関で受ける場合の基本形です。◯の部分と、自社に当てはまらない行を差し替えて使ってください。
件名:【要予約】今年度 定期健康診断の実施について(予約締切 ◯月◯日)
社員各位
お疲れさまです。総務部の◯◯です。
今年度の定期健康診断を、下記のとおり実施します。◯月◯日(◯)までに予約し、期間内に受診してください。
記
1.種類:定期健康診断
2.期間:◯月◯日(◯)〜◯月◯日(◯)
3.場所:◯◯クリニック(住所・地図は添付のとおり)
4.対象:全社員(休職中の方を除く)
5.健診項目:添付の項目表のとおり(年齢によって項目が異なります)
6.予約:◯月◯日(◯)までに、添付の予約表に第一〜第三希望日を書いて総務部へ返信
7.持ち物:健診機関が指定する本人確認・保険資格の確認書類、◯月◯日(◯)に配布する問診票・検査キット
8.当日の注意:健診機関の案内(添付)を必ず読んでください
9.費用と勤務の扱い:費用は会社が負担します。受診の時間は勤務として扱います。受診日は事前に上長へ伝えてください
10.日程変更:予約後に変更する場合は、健診機関ではなく総務部へご連絡ください
11.問い合わせ先:総務部 ◯◯(内線◯◯/メール◯◯)
以上
| 記書きの項目 | 書き方のコツ |
|---|---|
| 種類 | 定期健康診断・雇入時の健康診断など、どの健診かを最初に書く |
| 期間・場所 | 期間は曜日まで。会場が複数なら一覧にして、自分の会場が分かるように |
| 対象 | 「全社員」だけでなく、対象外の人(休職中など)がいれば明記 |
| 健診項目 | 年齢や希望で項目が変わる場合は、項目表を添付して自分の項目が分かるように |
| 予約の方法と期限 | 誰に・何を・いつまでに、の三つを一文で。第二・第三希望も聞くと調整が速い |
| 持ち物 | 保険資格の確認書類・問診票・検査キットなど。確認書類は健診機関の指定どおりに書き、配布物は配る日も書く |
| 当日の注意 | 食事や服装の注意は健診機関の案内を添付・転記。自分で書き換えない |
| 費用と勤務の扱い | 会社負担の範囲(追加の検査やオプションの扱い)、勤務扱いか、移動時間の扱い、上長への連絡。会社の決まりに沿って書く |
| 日程変更 | 変更の連絡先(総務か健診機関か)と、変更の締切 |
| 問い合わせ先 | 名前・内線・メール。担当が不在の日の代わりの連絡先もあると親切 |
注意
受診時間や費用の扱いは会社によって違います。就業規則と総務・人事の方針を確認してから書いてください。
チャット・社内ポータル用の短い案内
【健康診断の予約のお願い】
今年度の定期健康診断の予約受付を始めました。
・受診期間:◯月◯日〜◯月◯日
・予約締切:◯月◯日(◯)
・予約方法:こちらのフォームから希望日を選択 → ◯◯(リンク)
詳しい案内(持ち物・当日の注意)はメールで送っています。分からないことは総務の◯◯まで。
チャットは流れて見落とされやすいため、詳細はメールや社内文書に置き、チャットは締切とリンクだけにすると読まれます。
健診の種類・受け方で変わる案内文
| 健診の種類 | 根拠(労働安全衛生規則) | 案内で特に書くこと |
|---|---|---|
| 雇入時の健康診断 | 第43条:常時使用する労働者を雇い入れるとき | 入社日との前後関係、受診先、入社前に受けた健診の結果を出せるか |
| 定期健康診断 | 第44条:一年以内ごとに一回、定期に | 期間・予約の締切・項目表 |
| 特定業務従事者の健康診断 | 第45条:対象業務への配置替えの際と、六月以内ごとに一回 | 対象者への個別の案内。対象かどうかは産業医・人事が判断 |
対象業務の範囲や項目の省略など、制度の細部はこのページでは扱いません。労働安全衛生規則(e-Gov法令検索)の原文と、産業医・労働基準監督署の案内で確かめてください。
健診機関で個別に受ける場合
今年度の健康診断は、各自で下記の健診機関に予約して受診していただきます。予約の際は「◯◯株式会社の定期健康診断」とお伝えください。受診後は、受診日を◯月◯日(◯)までに総務部へメールでお知らせください。
・健診機関:◯◯クリニック(電話:◯◯)、◯◯健診センター(電話:◯◯)
・受付時間:平日◯時〜◯時
社内で巡回健診を受ける場合
◯月◯日(◯)・◯日(◯)の二日間、本社◯階の大会議室で健康診断を行います。部署ごとに受付時間を割り振りましたので、添付の時間表で自分の時間を確認してください。時間を変えたい方は、同じ部署の方と交代のうえ、◯月◯日(◯)までに総務部へお知らせください。
当日は会議室が使えません。会議の予定がある方は、別の部屋を予約してください。
巡回健診は、部署ごとの受付時間を表にして配ると混みません。時間割は進行表作成ツールで開始時刻と間隔から作れ、会場の入口には貼り紙作成ツールで「健康診断会場 受付はこちら」と掲示できます。
入社する人への案内(雇入時の健康診断)
件名:入社時の健康診断についてのご案内
◯◯様
人事部の◯◯です。◯月◯日のご入社に向けて、健康診断についてご案内します。
入社にあたり、当社が指定する下記の健診機関で健康診断を受けていただきます。
・健診機関:◯◯クリニック(電話:◯◯)
・受診の目安:◯月◯日(◯)ごろまで
・費用:当社が負担します。受付で「◯◯株式会社の入社時健診」とお伝えください
なお、最近ほかの医療機関で健康診断を受けている場合は、その結果を使えることがあります。受けた日と項目が分かる結果の写しをお持ちでしたら、受診の前に私までご相談ください。
注意
入社前に受けた健診の結果を使える条件(受診からの期間や項目)は、規則第43条ただし書で定められています。使えるかどうかの判断は人事・産業医が行い、案内文では「ご相談ください」にとどめるのが安全です。
ほかの医療機関で受ける人への結果提出の依頼
◯◯さん
総務部の◯◯です。今年度の健康診断を、かかりつけの医療機関で受けるとのこと、承知しました。
受診後、結果票の写しを◯月◯日(◯)までに総務部へご提出ください。会社の健診と同じ項目が入っているかを確認しますので、受診の際は添付の項目表を医療機関にお見せください。
提出は、封筒に入れて総務部◯◯あてに手渡しか、社内便でお願いします。
労働安全衛生法第66条第5項ただし書では、会社が指定した医師の健診を希望しない労働者が、ほかの医師による相当する健診を受け、その結果を証明する書面を提出したときは、会社の健診を受けなくてもよいとされています。案内文では、提出期限・提出方法・必要な項目の三つを書きます。
案内を送る時期と、段階ごとの例文
| 段階 | 送るタイミング | 使う例文 |
|---|---|---|
| 実施の案内 | 予約の締切に十分間に合う時期 | 全社員向けの案内文・チャット用の短文 |
| 予約締切の前の確認 | 締切の数日前 | チャット用の短文(締切とリンクだけ) |
| 前日の連絡 | 受診日の前日 | 前日の連絡(下) |
| 日程変更への返信 | 連絡を受けたとき | 日程変更の受付(下) |
| 未受診者への催促 | 期間の途中と、終わりが近いとき | 催促メール |
| 結果の配布 | 健診機関から結果が届いたとき | 結果配布の案内 |
| 再検査の受診勧奨 | 結果の確認後 | 再検査・精密検査の受診勧奨 |
前日の連絡
件名:【明日】健康診断の受診について
◯◯さん
総務部の◯◯です。明日◯月◯日(◯)◯時◯分から、◯◯クリニックで健康診断のご予約が入っています。
前日・当日の食事などの注意は、配布した健診機関の案内のとおりです。問診票・検査キット・保険資格の確認書類をお忘れなくお持ちください。
体調不良などで受診できない場合は、明朝◯時までに総務部へご連絡ください。
日程変更の受付(返信)
◯◯さん
ご連絡ありがとうございます。◯月◯日(◯)の予約を取り消し、◯月◯日(◯)◯時に変更しました。健診機関には総務部から連絡済みです。
持ち物と当日の注意は前回の案内と同じです。ほかに都合の悪い点があれば、お知らせください。
未受診者への催促メール
一回目(やわらかく)
件名:【ご確認ください】健康診断の受診日のご連絡について
◯◯さん
お疲れさまです。総務部の◯◯です。
今年度の健康診断について、まだ受診日のご連絡をいただいていないようです。行き違いでしたら申し訳ありません。
受診期間は◯月◯日(◯)までです。ご予約がまだの場合は、早めのご予約をお願いします。日程の都合がつかない場合は、ご相談ください。
期間の終わりが近いとき
件名:【期限間近】健康診断の受診について(◯月◯日まで)
◯◯さん
お疲れさまです。総務部の◯◯です。
健康診断の受診期間が、◯月◯日(◯)で終わります。期間内の受診が難しい場合は、別の日程を調整しますので、◯月◯日(◯)までに私までご連絡ください。
業務の都合で時間が取りにくい場合は、上長の◯◯さんとの調整もお手伝いします。
受診をためらう社員には、強い言葉より「受けられない事情があれば一緒に日程を考える」姿勢のほうが返事をもらえます。健康診断を受けることは労働安全衛生法第66条第5項で労働者にも定められていますが、催促の文面で条文を突きつける必要はありません。
注意
催促は本人宛てに個別で送ります。未受診者の名前を一斉メールや掲示に出すのは避けてください。催促メールの一般的な書き方は催促メールの例文にあります。
結果の配布と、再検査・精密検査の受診勧奨
結果配布の案内
件名:健康診断の結果票の配布について
社員各位
総務部の◯◯です。健診機関から、健康診断の結果票が届きました。
結果票は一人ずつ封をして、◯月◯日(◯)に各部署の◯◯から本人へ手渡しします。不在の方の分は総務部でお預かりしていますので、取りに来てください。
結果の見方や、気になる点の相談は、産業医の面談(予約は総務部まで)をご利用ください。
労働安全衛生規則第51条の4では、健康診断を受けた労働者に、遅滞なく結果を通知することが定められています。結果が届いたら、配る日と配り方を先に決めて案内します。
再検査・精密検査の受診勧奨
件名:健康診断の結果についてのご連絡
◯◯さん
お疲れさまです。総務部の◯◯(または産業医の◯◯)です。
先日の健康診断の結果、再検査(精密検査)を受けていただくよう健診機関から案内が出ています。結果の詳細は、お手元の結果票でご確認ください。
お忙しいところ恐縮ですが、◯月◯日(◯)ごろまでを目安に、医療機関で受診してください。受診の時間の扱いや、受診先が分からない場合は、私までご相談ください。
このメールは◯◯さんにだけお送りしています。
再検査をまだ受けていない人へ(二回目)
◯◯さん
総務部の◯◯です。先日お送りした再検査のご案内について、その後いかがでしょうか。すでに受診済みでしたら、行き違いをお許しください。
受診先の探し方や、業務の調整で困っていることがあれば、私か産業医の◯◯までお気軽にご相談ください。このメールも◯◯さんにだけお送りしています。
Point
健康診断の結果は、本人以外に見えない方法で伝えてください。件名に病名や検査項目を書かない、CCに上長を入れない、紙なら封をして本人に手渡す、が基本です。産業医や保健師がいる会社は、その人から伝えるほうが本人も相談しやすくなります。
受診後に結果の提出をお願いする場合は、提出先と期限、提出の方法(封をして総務へ、など)も同じメールに書いておきます。
よくある失敗と直し方
| よくある失敗 | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 予約の締切を書いていない | 期間の終わりに予約が集中して枠が埋まる | 件名と本文の両方に締切日を書く |
| 当日の注意を総務の言葉で書き換えた | 食事の時間などを誤って伝え、検査をやり直す | 健診機関の案内を添付するか、そのまま転記 |
| 費用の範囲があいまい | オプション検査の代金をめぐって後から問い合わせが来る | 会社負担の範囲と、自己負担になるものを書き分ける |
| 日程変更の連絡先がない | 社員が健診機関へ直接連絡し、総務の予約表とずれる | 変更の連絡先を一つに決めて書く |
| 未受診者の名前を一斉メールに出した | 本人が不快に感じ、かえって受診しにくくなる | 催促は本人宛ての個別連絡に |
| 再検査の連絡の件名に検査項目を書いた | 通知や画面越しに他人の目に触れる | 件名は「結果についてのご連絡」程度にとどめる |
案内を出す前のチェックリスト
- 健診の種類(定期・雇入時など)を書いた
- 期間・場所・対象が記書きで一目で分かる
- 健診項目(年齢で違う場合は項目表)を添付した
- 予約の方法(誰に・何を・いつまでに)を書いた
- 持ち物と、配布物を配る日を書いた
- 当日の注意は健診機関の案内を添付・転記した
- 費用の負担の範囲と、受診時間の扱いを会社の決まりに沿って書いた
- 日程変更の連絡先と締切を書いた
- 催促・再検査の連絡は本人宛ての個別連絡にした
- 問い合わせ先に名前と内線を書いた
全社員への一斉送信で社外のアドレスが混ざる場合(委託先の健診機関と調整するときなど)は、一斉メールとBCCを確認してください。ストレスチェックの案内はストレスチェックの案内文にまとめています。
この記事の要点
- 冒頭は「下記のとおり実施します。◯月◯日までに予約し、期間内に受診してください」の一文で用件を伝える。
- 記書きは種類・期間・場所・対象・項目・予約・持ち物・当日の注意・費用と勤務の扱い・日程変更・問い合わせ先。
- 当日の注意は健診機関の案内をそのまま写す。
- ほかの医療機関で受ける人には提出期限・提出方法・必要な項目を伝える。
- 未受診の催促と再検査の案内は本人宛てに個別で、件名に検査項目を書かない。
FAQ
よくある質問
「今年度の定期健康診断を、下記のとおり実施します。◯月◯日までに予約し、期間内に受診してください」と用件を書き、記書きで種類・期間・場所・対象・健診項目・予約の方法と期限・持ち物・当日の注意・費用と勤務の扱い・日程変更・問い合わせ先を並べます。時候の挨拶は要りません。
健診の種類、期間、場所、対象、健診項目、予約の方法と期限、持ち物、当日の注意、費用と勤務の扱い、日程変更の連絡先、問い合わせ先です。会社によって違う費用と勤務の扱いは、就業規則と人事の方針を確認して書きます。
本人宛てに個別で、「まだ受診日のご連絡をいただいていないようです。行き違いでしたら申し訳ありません」と柔らかく始め、受診期間の終わりの日と、都合がつかない場合の相談先を書きます。未受診者の名前を一斉メールや掲示に出すのは避けます。
労働安全衛生法第66条第5項で、労働者は事業者が行う健康診断を受けなければならないと定められています。同項ただし書により、ほかの医師の相当する健診を受けて結果を証明する書面を提出する方法もあります。
結果票の写しの提出期限、提出の方法(封をして総務へ、など)、会社の健診と同じ項目が入っているかを確かめるための項目表を伝えます。
「健康診断の結果、再検査を受けていただくよう健診機関から案内が出ています」と伝え、受診の目安の時期、受診時間の扱い、相談先を書きます。件名に病名や検査項目を書かず、CCも付けず、本人だけに届く方法で送ります。
健診機関から届いた案内をそのまま添付するか、そのとおりに転記します。検査の内容によって注意が違うため、総務が自分の言葉で書き換えると間違いの元になります。